鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

銀行の働き方改革

働き方改革は、中小企業にとっても大きな

課題となっていますが、銀行にとっても、

同様です。


銀行自体の収益が減っており、それにとも

なって職員数を減らしていることから、職

員ひとりあたりの仕事量が増えています。


さらに、残業も減らさなければならないの

で、ますます、濃密な仕事をしなければな

らなくなっています。


ここからは、明確な根拠はないので、単な

る参考としていただきたいのですが、これ

までは、いわゆるサービス残業をしたり、

もちかえり残業も行われているときいたこ

とがありますが、これらも、法令遵守や情

報漏洩防止の観点から、厳しく禁止される

ようになったようです。


このような状況から、容易に想像がつくと

思いますが、銀行の融資業務も、何でも受

け付けるということは、物理的にできなく

なっていくことでしょう。


まず、複雑で労力の要する案件は避けられ

るようになるでしょう。


そして、やはり労力のかかる、業績のよく

ない会社への融資も避けられるようになる

でしょう。


さらに、小口の案件や、複雑な担保を条件

とする案件も避けられるようになるでしょ

う。


これらをひとことで言えば、銀行にとって

効率のよくない案件は避けられ、後回しに

されてしまうということです。


もちろん、表向きは、「銀行は目利き能力

を発揮して、融資相手のポテンシャルを見

て融資審査を行う」とは述べていても、物

理的に時間が限られている中では、処理が

容易な案件が優先されてしまうことは、仕

方がないと思います。


とはいえ、中小企業では、すでに、仕入

から、「当社の働き方改革対応のために、

発注は5日前の15時までというルールを

厳守してください」というような要請が来

ていたり、あるいは、自社の顧客へ同様の

要請を送っていることもあると思います。


銀行も、「お金の仕入先」という捉え方を

すれば、「融資希望日の2週間前までに、

必要な資料をそろえて銀行に提出する」と

いう対応をする必要がある時代になったの

だと思います。

 

 

 

※この記事はメールマガジンでも配信して

います。ぜひ、ご登録ください。→

http://yuushi-zaimu.net/conference/

 

 

 

 

f:id:rokkakuakio:20200209131554j:plain