鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

課題から逃げる経営者

経営コンサルタントの相馬一進さんのブロ

グを読みました。


(ご参考→ https://bit.ly/33RoeDj


ブログの主旨は、相馬さんのセミナーの受

講者の方の中には、自己肯定感が低いため

に、「自分の事業はお金を受け取る程の価

値をつくれない」、「自分の事業は他人か

ら批判されそうだ」、「自分の事業は失敗

してしまうかもしれない」などという恐れ

を心の深いところで感じており、それが原

因で、相馬さんに対して、「何かお手伝い

をすることはありませんか」と問い合わせ

てくるなど、事業とは関係ないことを、無

意識に始めてししまう、というものです。


私も、これまでお会いしてきた経営者の方

の中に、相馬さんのご指摘したような行動

をする方を、何人も見たことがあります。


具体的には、例えば、銀行に融資の申し込

みを行い、断られたにもかかわらず、その

ことをよろこんでいるという方です。


もちろん、表向きは、融資を断った銀行に

対を批判します。


でも、実は、内心ではほっとしているとい

うことが伝わります。


どうしてそのようことが分かるのかという

と、融資を断られた会社に対し、その後、

私が融資申請のお手伝いをして、別の銀行

から融資の承認が得られると、その会社の

社長は口数が少なくなるからです。


要は、銀行から融資を断られている間は、

その会社の社長は、融資を受けるための活

動をしなければならないことになり、ま

た、会社がピンチになっている原因は、融

資をしない銀行に責任があると主張できる

のです。


しかし、銀行から融資の承認が得られれ

ば、社長は、事業改善という、その会社に

とって、本当に取り組まなければならない

課題に臨まなければならなくなります。


さらに、もし、事業改善しなければ、それ

は、その経営者の責任であるということが

明確になってしまいます。


とはいえ、ファーストリテイリング(ユニ

クロ)の会長兼社長の柳井正さんでさえ、

「いままで僕はずっと失敗してきた、勝ち

負けでいえば一勝九敗くらい」と言ってい

るくらい、ビジネスにおいての勝率は高く

ありません。


すなわち、失敗することを避けようとして

いては、事業そのものを営むことができな

くなってしまいます。


そうであれば、経営者の方が、事業改善の

ための活動に取り組むかどうかは、経営者

の方の意志に左右されるということになり

ます。


そして、このことは、私自身にも言えると

思っています。


恐らく、他の人から見れば、ビジネスパー

ソンとしての私は、やるべきことの多くに

着手していないと映るでしょう。


ですから、ビジネスパーソンは、理屈より

も、行動が先行してしまうというくらいの

姿勢でちょうどいいのかもしれません。

 

 

 

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やりたくないことを凌駕する能力

先日、ビジネスメールコンサルタントの平

野友朗さんが、平野さんの配信したメール

マガジンに、「やりたくないこと」につい

て書いておられました。


すなわち、平野さんがクライアントから相

談を受けているとき、「私は○○をやりた

くありません」、「それは、私がやるべき

ことなんですか?」と言われることあるそ

うなのですが、そのようなとき、平野さん

は、「それをやらなくてもいいだけの強み

があれば、やりたくないことはやらなくて

いいですよ」と答えるというものです。


この内容を読んで、私は、かつて、私が銀

行に勤務していたときのことを思い出しま

した。


銀行で渉外活動をしていると、当然、多く

の会社を訪問しなければならなかったので

すが、その訪問する会社の中には、個性の

強い経営者の方が経営する会社も少なくあ

りませんでした。


ありていに言えば、私にとって「苦手な経

営者」の方に、何人も会わなければならな

かったということです。


(ただ、この時の経験は、いま、フリーラ

ンスとなった私にとっては、とても役立っ

ています)


ただし、私にとって「苦手な経営者」の方

の経営する会社であっても、繁盛している

会社もあれば、繁盛していない会社もあり

ました。


したがって、銀行職員から見て苦手な経営

者の方が、必ずしも、顧客からみて評価さ

れない経営者であるとは限らないというこ

とを、私は、銀行の渉外活動をしながら学

びました。


(もちろん、銀行から見ても、顧客から見

ても、あまり評価されない経営者の方もい

ました)


このような経験を通して、私は、自分が苦

手と感じる人であっても、自分だけの視点

で判断してはいけないと考えるようになり

ました。


もう少し別の表現をすると、ビジネスは、

利益を得ているという事実(結果)で評価

されるべきであり、机上でどれだけ議論し

ても、あまり意味はないということです。


(このような考え方は、融資審査において

も重要であると、私は考えています)


そして、平野さんのご指摘のように、事業

活動の中には、経営者の方がやりたいこと

もやりたくないこともありますが、結果が

得られれば、何をやるかは自分で選んでよ

いということになります。


これは、言い方を換えれば、結果を得る方

法は、(特に中小企業においては)経営者

の特性に合わせることが最適ということで

す。


しかし、中小企業のご支援してきた経験か

ら私が感じることは、この視点から、自社

の行うべき活動を決めている会社は、あま

り多くないということです。


もう少し具体的に書くと、経営者の方の特

性(=自社の強み)に適した活動を優先す

べきということは、前述の通りですが、そ

のような活動は後回しにされたり、まった

く実践されなかったりします。


なぜならば、自社の強みに適した活動が、

どのようなものかということは、自社で見

つけるしかなく、また、見つけようとして

も見つかるまでに時間を要するなど、簡単

なことではないからでしょう。


そこで、コンサルタントなどの専門家が提

案する、汎用性のある営業手法などに頼り

がちになってしまうとのだと思います。


そのことが、直ちに問題になるとは、私も

考えていませんが、本来なら、幹となる活

動は自社の強みに適した活動とし、枝葉の

部分に、他者が見つけたものとすることの

方が、経営資源の少ない会社にとっては効

率的と言えるでしょう。


そして、私が、中小企業に対してPDCA

の実践を強く薦めている理由は、自社の強

みに適した活動を効率的に見つけることが

できるからです。


とはいっても、PDCAを実践しても、自

社の強みに適した活動は、一朝一夕には見

つけることはできません。


でも、それができれば、汎用的な戦略だけ

しか実践していないライバルと比べて、業

績に大きく差をつけることができます。


しかも、自社に適した活動は、自社にだけ

適している活動なので、ライバルに完全に

真似されることはありません。


そして、それを見つけ出すための活動を遂

行することが、経営者の最も大切な役割で

あると、私は考えています。

 

 

 

 

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セーフティネット保証とは?(5)

前回は、中小企業信用保険とセーフティ

ネット保証の関係について説明をしました

が、この機会に、今後の信用保証制度の動

向について書きたいと思います。


国の中小企業支援施策のひとつとしての、

信用保証制度には高い評価はあるものの、

その反面、中小企業が融資に依存的になっ

てしまい、本来なら淘汰されるべき、いわ

ゆる「ゾンビ会社」がずっと事業を継続し

てしまったり、金融機関自体も、自らリス

クをとらずに、信用保証協会の保証に頼る

融資をしてしまうという、ネガティブな側

面での副作用について、以前から指摘され

ていました。


このような点について、平成27年11月

から、経済産業省の中小企業政策審議会基

本問題小委員会金融ワーキンググループで

議論が行われ、それを受けて、平成29年

6月に中小企業信用保険法が改正され、平

成30年4月から施行されました。


(ご参考→ https://bit.ly/2Jk25E8


改正の主な内容は、セーフティネット保証

5号の保証割合を、100%から80%に

下げる一方で、大規模な経済危機、災害等

の事態に対応した危機関連保証を創設した

ことです。


ちなみに、3月11日に、新型コロナウイ

ルス感染症の影響への対策として発動され

た危機関連保証は、その制度として初めて

の事例です。


話を戻して、前回の中小企業信用保険法の

改正、すなわち、信用保証制度の変更は、

メリハリのある保証が必要という認識に基

づいたものであると、私は考えています。


さらに、結果としての制度改正は上記のよ

うなものが主なものですが、信用保証制度

の改正に関する議論が行われていることに

ついて、私は注目しています。


というのは、前述のワーキングループが報

告した、平成28年12月20日の報告書

では、「一律80%の保証割合をライフス

テージ毎に調整する方法についても議論が

なされた」ようです。


(ご参考→ https://bit.ly/2UHDzBV


その結果については、「一律80%の保証

割合を変更するよりも、むしろ過度な信用

保証への依存を回避し、プロパー融資を含

めた債務者への融資全体で実質的にリスク

を分担する方が中小企業支援の観点から有

効である」となっており、制度の面での保

証割合の変更は行われませんでした。


しかし、この議論の本質は、保証割合が議

論に出されたことであり、政府としては、

長期的には、保証割合か、少なくとも、信

用保証協会の保証額を減らしたいという意

図があるということの表れであると、私は

考えています。


そのような政府の考えは、規制緩和が進む

中で、当然のことと、私も考えます。


現在、コロナウイルス感染症の影響が大き

く、当面は、中小企業の業績の回復のため

の支援に施策の軸足が置かれると思います

が、長期的には信用保証制度は、限定的な

ものになって行くでしょう。

 

 

 

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セーフティネット保証とは?(4)

前回に引き続き、セーフティネット保証に

ついて説明します。


前回は、信用保証協会(以下、単に、「協

会」と記します)は、保証した融資につい

て、保険(中小企業信用保険)をかけるの

で、その融資について銀行に代位弁済をし

たときは、保証額の一定割合の金額を、保

険金として受け取るということを説明しま

した。


今回は、この中小企業信用保険について説

明したいと思います。


中小企業信用保険は、たくさんの種類があ

りますが、その代表的なものは、日本政策

金融公庫のWebPageでみることがで

きます。


(ご参考→ https://bit.ly/33NYd7N


そのWebPageからわかるように、そ

れぞれの保険は、さまざまな法律で規定さ

れていますが、例えば、協会の普通保証に

かけられる普通保険は、中小企業信用保険

法で定められています。


同様に、協会の行うセーフティネット保証

と危機関連保証にかけられる保険も、中小

企業信用保険法で定められています。


そこで、協会の行う保証の金額や、保証承

諾の判断は、それぞれの中小企業信用保険

の保険金額、保険料率、てん補率などに、

実質的に左右されます。


例えば、協会が各保証制度ごとに保証する

金額は、それに対応する保険の金額を上限

にすることになり、また、てん補率が高

く、保険料率が低い保険制度がかけられる

保証制度は、保証の承認をしやすくなると

いえます。


すなわち、セーフティネット保証などは、

直接、セーフティネット保証の制度が規定

されているというよりは、中小企業信用保

険によって、間接的に規定されていると言

えると考えます。


ちなみに、これは、きちんと確認している

ものではありませんが、各協会では、独自

の判断で、業績のよい会社には、無担保で

8,000万円を超える額の無担保の保証

をすることがあり、そのような場合は、

8,000万円を超えた部分の保証には、

協会は中小企業信用保険をかけていないと

思われます。


このことは、逆に言えば、協会の普通保証

は、無担保で8,000万円を超える保証

をすることが禁止されているという訳では

なく、無担保で8,000万円を超える保

証については、中小企業信用保険をかける

ことができないということなのだと、私は

考えています。


話をもどすと、セーフティネット保証(中

小企業信用保険法では経営安定関連保証と

記されていますが、ここでは、セーフティ

ネット保証と記します)は、中小企業信用

保険法第12条で、「特定中小企業者の経

営の安定に必要な資金に係る保証」と規定

されています。


そして、特定中小企業者とは、中小企業信

用保険法第2条第5項で規定されています

が、その第1号から第8号には、いわゆる

セーフティネット保証1号から8号の対象

となる会社が定められています。


同様に、危機関連保証は、中小企業信用保

険法第15条で、「特例中小企業者の経営

の安定に必要な資金に係る保証」と規定さ

れており、特例中小企業者とは、同法の第

2条第6項でその対象となる会社が定めら

れています。


そして、ここまで4回にわたり、信用保証

協会や中小企業信用保険について説明して

きましたが、このことを説明するために

は、直接、保証制度だけを説明するだけで

は足りないと考えたため、信用保証協会や

中小企業信用保険も含めて説明してきまし

た。


現在のような、迅速な支援が求められてい

る状況においては、自治体が行う支援策の

説明にあたっては、単に、「セーフティ

ネット保証4号の要件に該当する会社」と

いう表現をすればよいと思うのですが、法

律の規定そのものが複雑であるため、自治

体などは、それを、「中小企業信用保険法

第2条第5項第4号に該当する会社」とい

う言い回しをするのだと思います。


この点については、自治体などに、改善や

工夫が望まれると、私は考えています。

 

 

 

 

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セーフティネット保証とは?(3)

前回に引き続き、セーフティネット保証に

ついて説明します。


前回は、信用保証の承認から代位弁済まで

を説明しました。


ところで、信用保証協会(以下、単に、

「協会」と記します)は、保証した融資が

返済不能になり、融資を受けた会社に代

わって銀行に融資を返済する(これを代位

弁済といいます)わけですが、その原資は

どのようにまかなっているのでしょうか?


もちろん、協会は、保証をした会社から、

保証料を受け取っているので、それも、代

位弁済の原資になります。


ただ、最も大きい原資は、中小企業信用保

険の保険金です。


中小企業信用保険は、協会が協会保証の利

用者からの申し出に対して保証を行ったと

き、さらに、その保証に対して協会が保険

料を支払ってかける保険です。


中小企業信用保険は、現在は、日本政策金

融公庫が引き受けています。


かつては、中小企業信用保険業務は、昭和

33年に発足した、政府系機関である、中

小企業信用保険公庫が行っていましたが、

同公庫は平成11年に中小企業事業団など

と統合して中小企業総合事業団になり、同

事業団に保険業務が移りました。


ところが、平成16年に中小企業総合事業

団は、産業基盤整備基金などと統合し、独

行政法中小企業基盤整備機構になりま

したが、その際に、保険業務は、中小企業

金融公庫へ移管されました。


その中小企業金融公庫は、平成20年に解

散し、中小企業信用保険業務を含め、同公

庫の業務は、新たに設立された株式会社日

本政策金融公庫に移管され、現在に至って

います。


話を戻すと、協会は、銀行から代位弁済の

請求を受け、代位弁済を行った時、一般的

には、代位弁済した金額の、70%~90

%(保険(保証)の種類によって異なる)

を受け取りますので、ある面で、協会自体

はそれほど大きな損失にはなりません。


その分、日本政策金融公庫は保険金の支払

いを負担するので、私は詳細な数値は把握

していませんが、中小企業信用保険事業は

採算が取れず、政府からの補助でまかなわ

れていると思われます。


ちなみに、日本政策金融公庫の平成31年

3月期のディスクロージャー誌によると、

保険料収入は約1,219億円、責任共有

負担金収入は約46億円、回収金は約79

8億円で、計約2,063億円ですが、保

険金は約2,702億円です。


これらの数値は、すべて中小企業信用保険

に関するものかどうかわからないので、参

考程度としてください。


なお、責任共有制度負担金とは、負担金方

式の責任共有制度によって協会が保証した

融資について、協会が代位弁済した際は、

その後、代位弁済を受けた銀行が、弁済額

の20%相当額を協会へ支払いますが、さ

らに協会は、その一部を日本政策公庫に支

払っており、前述の数値はその金額です。


また、回収金は、協会が、協会の持つ求償

債権を回収できたとき、その一部を日本政

策金融公庫も受け取ることになっており、

その金額が前述の金額です。


協会は、中小企業信用保険によって、代位

弁済金の一部を保険金として受け取ります

が、それをもって、協会に代位弁済しても

らった会社が、協会に対して求償義務が免

れることにはなりません。


(ただし、会社が破産した場合は、当然に

会社の求償義務もなくなります)


もちろん、融資の返済ができなくなった会

社から、求償債権を回収することは難しい

ものの、協会が地道に働きかけて、部分的

に回収できることがあります。


その場合、中小企業信用保険よって支払わ

れた金額の割合に応じて、日本政策金融公

庫は、回収金の一部を、協会から受け取り

ます。


例えば、10万円の求償債権を回収できた

とき、中小企業信用保険で支払われた金額

の割合が、代位弁済額の90%だった場合

は、日本政策金融公庫が受け取る金額は、

9万円です。


今回は、中小企業信用保険について説明し

ましたが、この続きは次回、説明します。

 

 

 

 

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セーフティネット保証とは?(2)

前回に引き続き、セーフティネット保証に

ついて説明します。


前回は、信用保証協会(以下、単に、「協

会」と記します)と、信用保証について説

明しました。


今回は、その続きで、融資を受けた後のこ

とについて説明します。


保証の申し込みに対して、協会は保証の審

査を行い、保証を承認する場合は、保証書

を発行し、銀行に送付します。


保証書には、保証金額、保証期間、融資の

返済方法、担保の有無、担保がある場合は

その担保の内容などが記載されています。


銀行は、保証依頼者が依頼した内容と、保

証書に書かれている条件に相違がないか確

認し、依頼通りであれば、銀行内で改めて

融資審査を行います。


審査の結果、融資が承認されると、銀行は

融資を実行し、保証書の副本(保証依頼人

用の控え)を、保証依頼人(融資相手の会

社)に送ります。


(保証書の原本は、融資契約書とともに、

銀行が保管します)


なお、融資実行の際、融資金の中から信用

保証料が差し引かれますが、銀行は、それ

を、協会がその銀行に開いている口座に入

金します。


ちなみに、銀行にとって協会の信用度は高

く、保証されている融資(ただし、責任共

有制度の保証の場合は、融資額の80%)

は、必ず回収できると考えられています。


(ただし、銀行の自己資本比率の計算にお

いては、協会の保証している融資のリスク

ウェイトは10%で計算されます)


話をもどして、融資実行後、もし、融資の

返済が不能になる(厳密には、融資相手の

会社が期限の利益を喪失する)と、銀行は

協会に対して、融資相手の会社に代わって

融資を返済する(これを、「代位弁済」と

いいます)よう請求します。


(「期限の利益の喪失」については、こち

らの記事を参照して下さい。

https://bit.ly/2JbUM1c


銀行は、協会から代位弁済を受けると、保

証の対象としていた融資の契約書を協会に

渡します。


このことによって、協会は、融資を返済で

きなくなった会社に対して、代位弁済をし

た金額を請求できる権利(これを、求償債

権といいます)を取得します。


また、担保(不動産担保)が、保証の条件

となっていたときは、担保の権利も銀行か

ら協会に移す手続きが行われます。


ここまで、信用保証の承認から代位弁済ま

でを説明しましたが、この続きは、次回、

説明します。

 

 

 

 

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セーフティネット保証とは?

先日、新型コロナウイルス感染症の影響に

より、業績が悪化している会社さまから、

セーフティネット保証の申請のご支援のご

依頼があり、その会社のある自治体の支援

情報を調べました。


ところが、その自治体は、せっかく、セー

フティネット保証の利用をした会社に対し

て、信用保証料の補助や、融資金利の2年

分の補助を行っているにもかかわらず、対

象となる会社がどのような会社か、なかな

かわかりませんでした。


その理由は、その自治体のWebPage

には、セーフティネット保証4号の認定を

受けた会社を、「中小企業信用保険法第2

条第5項第4号の規定に基づく特定中小企

業者に該当する者」、危機関連保証の認定

を受けた会社を、同様に、「中小企業信用

保険法第2条第6項の~」などと書いてい

るからでした。


しかも、後でわかったのですが、そのよう

な複雑な言い回しをしていた結果、その自

治体の職員さん自身が混乱し、WebPa

geの記載には、誤りがあることが分かり

ました。


ただ、今回の記事の主旨は、その自治体の

誤りを批判しようとするのではなく、そも

そも、セーフティネット保証とはどういう

仕組みなのかがわからないと、自治体の支

援策についても、理解が難しくなってしま

うと思いましたので、改めて、セーフティ

ネット保証について簡単に説明したいと思

います。


まず、セーフティネット保証そのものの説

明の前に、信用保証と信用保証協会から説

明したいと思います。


信用保証協会は、全国信用保証協会連合会

のWebPageによれば、「信用保証協

会法に基づき、中小企業・小規模事業者の

金融円滑化のために設立された公的機関で

あり、47都道府県と4市(横浜市、川崎

市、名古屋市岐阜市)にあります。」


(ご参考→ https://bit.ly/39kC4ze


信用保証協会(以下、単に、「協会」と記

します)の保証を利用したい会社は、自社

の本社の住所地にある協会を(例えば、東

京都に本社がある会社は、東京信用保証協

会)利用することになりますが、利用を希

望する会社が、直接、協会に保証を申し込

むことは、ほとんどありません。


多くの場合は、融資取引のある銀行に、融

資の申し込みと同時に、協会に対する信用

保証依頼書も銀行に提出し、銀行が協会に

信用保証依頼書を送ることで、保証の申し

込みができます。


したがって、協会の保証を利用する場合で

あっても、銀行に対してのみ融資の説明を

すればよく、協会に改めて融資について説

明をするという、「二度手間」になること

はありません。


(協会が保証の内容について質問があると

きも、直接、保証依頼者に質問をすること

はなく、融資をする銀行に対して質問をし

ます)


また、複数の県にまたがって事業を行って

いる会社であっても、原則として、本社所

在地の協会だけを、利用することになって

います。


ただし、希な例ですが、例えば、本社が東

京都にあり、経理が本社と独立して行われ

ている工場が埼玉県にあるという会社は、

本社は東京信用保証協会の保証を、工場は

埼玉県信用保証協会の保証を、それぞれ利

用することができます。


その場合であっても、会社全体で利用でき

る保証額は2億8,000万円までです。


さらに、複数の会社であっても、経営者が

同じ、または、経営者同士が親族であるな

ど、実態としては同一の会社と認められる

場合は、それらの会社をひとつの会社とみ

なして、保証額の管理が行われます。


したがって、同一の会社とみなされる複数

の会社は、合計して2億8,000万円ま

でしか保証を利用できません。


ところで、協会は県単位で設立されている

ところが多いのですが、横浜市川崎市

名古屋市岐阜市は、神奈川県、愛知県、

岐阜県とは別に、協会があります。


そこで、例えば、神奈川県横浜市に本社が

ある会社は、神奈川県信用保証協会と、横

浜市信用保証協会の両方を利用できます。


ただし、ふたつの協会を利用できる場合で

あっても、この場合も、利用できる保証額

は、2億8,000万円までとなります。


ここまで、信用保証協会について説明しま

したが、続きは、次回、説明します。

 

 

 

 

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