鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

2017-08-01から1ヶ月間の記事一覧

中小企業の人材育成

よく、中小企業の経営者の方から「うちの 会社にはよい人材がいない」という嘆きを きくことがあります。 これに対して、「人材を育てることも 経営者の役割だ」というように、単純に 結論付けるつもりはありません。 今回は、望ましい人材がなかなか集まら …

継続性の原則

企業会計原則に継続性の原則というものが あります。 企業会計原則とは、会社の会計の具体的な 原則を示すもので、この手続きに従って 会計の手続きが定められます。 この、企業会計原則のうちのひとつの 継続性の原則は、文字からも分かる通り、 会計の手続…

ころがし融資

銀行の専門用語で、ころがし融資という ものがあります。 ころがし融資は、融資先が商品や材料を 購入するときの資金不足を補うために 行う融資なのですが、返済期限が到来 しても、新しい契約を結び直して、 従来の借入を返済させることなく、 そのまま新し…

きめ細やかな対応

「顧客からの支持を得るには、きめ細や かな対応が大切」ということは、多くの 方がお話しされています。 しかし、具体的に何をするのかという ことについては、あまり具体例は聞き ませんし、さらに、具体的に実践して いる会社の割合は低いのではないかと …

銀行対策は学ぶべきではない

私がコンサルティングを始めて10年 近くが経過しましたが、これまで多くの 会社さまをお手伝いしてきて、やはり、 一般の会社は、いわゆる「銀行対策」 というものを学ぶべきではないと感じて います。 その理由のひとつは、なかなか銀行の 事情をいうもの…

神は細部に宿る

「神は細部に宿る」ということばは、 ドイルの建築家のミース・ファン・デル・ ローエが座右の銘としいたことで、多くの 方に知られています。 (ちなみに、竹中平蔵さんは、よく、 「戦略は細部に宿る」とお話しされて おられます) その意味も「(芸術作品…

土俵の真ん中で相撲をとる

私は事業改善のためのお手伝いをして いますが、その多くは経営者の方が なかなか改善のための活動に着手でき ないということが、最大の課題となって います。 お手伝いをする側としては、どうすれば 業績が改善できるかが分からなくて、 なかなか改善しない…

銀行職員はセールスマン?

私は、銀行の渉外担当を約10か年勤めた 経験がありますが、その間、建売住宅を 1棟、自動車を3台販売した経験があり ます。 もう少し正確に書くと、自分が担当して いた、建設会社や自動車販売会社に、 別の私が担当していた個人客を紹介した ということ…

経営コンサルタント

経営コンサルティングを利用する中小 企業は、割合としてはまだ少ないよう です。 しかし、私がこれまで見てきた会社では、 業績のよい会社ほど、コンサルタントを 上手に活用しており、一方で、コンサル ティングを受けた方がよいのではないか と感じる会社…

撤退

私の住まいの近隣にある小売店などを 見ていると、早期に撤退をしている 小売店や、飲食店ほど、会社の業績は よいと、私は感じています。 早期に店舗などを撤退することは、 不採算な部分をなくし、会社全体の 利益を維持させることにつながります。 こうい…

多角化戦略

多角化戦略は多くの方がご存知です。 また、これを実践している会社も多い でしょう。 まず、多角化戦略とはどういう戦略かと いうと、自社の既存の製品でない新しい 製品を、自社の既存の顧客でない新しい 顧客に販売する戦略です。 そして、この多角化戦略…

すきなことと、もうけること

先日、ベストセラー「千円札は拾うな」 ( http://amzn.to/2vHWwXU )の著者で、 旧ワイキューブの元社長の安田佳生さんが Podcast番組( https://goo.gl/G6UQwm )で 次のようなことをお話しされておられ ました。 すなわち、映像に携わる仕事をしている リスナ…

マーケティング・コンセプト

今回は、マーケティング・コンセプト (マーケティング概念)の歴史について 述べます。 本題に入る前に、マーケティングの定義に ついて触れます。 マーケティングの定義は、時代や国により 変わってきていますが、1990年に、 日本マーケティング協会が…

信用リスク

これは、すべての経営者の方があてはまる わけではないのですが、時々、信用リスク という考え方について理解できないという 経営者の方に遭うことがあります。 銀行の融資について言えば、融資をした お金が、返済されない危険があります。 これが信用リス…

事業計画

事業改善をお手伝いする方に対しては、 まず、事業計画をつくる所から着手 します。 ところが、この、事業計画を作成する こと、そのものがたいへんな作業に なることがあります。 そもそも、今後の売上見通しを明確に することが難しいようです。 (裏を返…

依頼の目的

以前、知り合いの司法書士の方が、顧客の 相続の手続きで銀行に行った時、手続きに 相当の時間がかかったため、不満を感じた ということをお話しされていました。 時間がかからないことには越したことは ないのですが、その司法書士の方は、 「今回は、法定…

模倣困難性

事業をライバルから優位に展開するには 差別化することが大切だということは 言及するまでもありません。 そして、その差別化は、模倣困難性が 大きければ大きいほど、効果の高いもの となります。 ところが、その、模倣困難性を大きく することは、むずかし…

マネジメントとオペレーション

タイトルからわかる通り、今回の記事の テーマは、オペレーションよりマネジ メントが大切ということです。 先日、あるコンサルタントの方とお話し したのですが、多くの「経営者」の方は やはり、どうしてもオペレーション (事業運営)に目が行ってしまい…

リースによる資金繰改善

よく、「機械を購入するための融資を 申し込んだら、銀行から、頭金を増やす 条件をつけられた」という話をきく ことがあります。 銀行は、設備購入のための融資は、 通常は全額を融資せず、30%程度は 自己資金で支払うことを条件とします。 しかし、設備…

甘えの構造

筑波大学教授で産業医の松崎一葉さんの 著書、「クラッシャー上司-平気で部下を 追い詰める人たち」を読みました。 ( http://amzn.to/2vofmUu ) 「クラッシャー上司」とは、部下を精神 的につぶしながら出世いく人を指して いるそうです。 本書は、クラッシ…

実質同一体

銀行の融資に関して、実質同一体という 用語があります。 これは、複数の融資先を1社をみなして 融資を管理することです。 例えば、社長Aが会社Bと会社Cの代表 取締役に就任していて、かつ、両社とも 社長Aがすべての株式を所有している とき、銀行から…

後継者

銀行からみて、融資先の中小企業に 後継者がいるかどうかということは、 融資の方針に一定程度の影響があり ます。 なぜなら、中小企業の場合、事業の 業績は経営者の能力に大きく左右 されており、実際に、経営者が病気 などで急死してしまい、その後、 会…

信用保証協会の担保

信用保証協会の1つの会社に対する保証 額は限度があります。 一般保証は、無担保で8千万円、有担保で 2億円、合計で2億8千万円までです。 このうち、担保条件の保証は複雑な面が ありますので、ここで少し説明したいと 思います。 保証を受けるための条…

融資対策

「融資対策」ときくと、何を思い出す でしょうか? 多くの方は、銀行にどのような折衝を すればよいのかということを思い 浮かべるでしょう。 しかし、私は銀行への折衝は不要だと 思っています。 確かに、折衝が100%いらないと までは言わないまでも、…

おかねもうけ

私は、会社は「おかねもうけ」をすべき であると思っています。 これは当然のことなのですが、「おかね もうけ」は、どういうことを指すのか、 曖昧になっている面もあり、人によって 解釈が異なることがあります。 私は「おかねもうけ=付加価値の創造」 と…

融資セールス

会社を設立して、事業が軌道に乗り 始めるころまでは、銀行から融資の セールスを受ける機会が多いと 思います。 特に、いまは、銀行も収益機会を 増やそうと懸命になっているため、 創業準備段階からアプローチを 受けることもあります。 もちろん、融資を…

劣等感

私が事業の改善のお手伝いをする中で、 その原因を分析していくと、その中に 経営者の方の劣等感がネックになる ことがあると考えるようになりました。 とはいえ、これは私が指摘するまでも なく、すでに多くの方がそう認識して おられると思います。 しかし…

素早い対応が交渉を有利にする

私が銀行で働いていたときは、何度も 失敗をしました。 もともと私は口下手なので、渉外係を していて、図らずもお客さまを怒らせて しまうことがありました。 そういったときは、とにかく、その お客さまを最優先して対処します。 もちろん、最優先して対処…

文明の利器

総務省の統計によれば、平成28年度 末の、携帯電話とPHSの契約数の 合計は約1億6,600万件で、国民 ひとりあたり1.3台を持っていると いうことになるそうです。 携帯電話が普及した要因には様々な ものがあると思いますが、かつての ように、単…

事業改善のタイミング

事業改善のお手伝いをする会社は、 すべてではないですが、あまり マンパワーに余裕がない会社は 少なくありません。 それは、業績の改善のお手伝いを 依頼されるわけですから、マン パワーに余裕がないというのも 当然といえます。 しかし、冷静に考えれば…