鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

2023-10-01から1ヶ月間の記事一覧

PDCAの実践は経営者の基本的な役割

[要旨]PDCAの実践は、経営の基本的な活動であり、また、必須の活動です。業績のよい会社は、このPDCAサイクルを高速で回転させることで業績を高めています。しかし、中小企業の多くは、PDCAの実践は労力のかかる活動であり、また、余力のある…

融資は手段であって目的ではない

[要旨]業績が低迷している会社は、融資を受けるために多くの労力がかかり、また、利益を得るための活動も、業績のよい会社と比較して多くの労力かかることから、そのような会社の経営者は、融資を得るための活動を目的化してしまいがちです。しかし、利益…

PDCAは事業改善のための基本的活動

[要旨]PDCAを実践することによって、事前に銀行に対して自社の情報を提供することができ、より円滑な資金調達が可能になります。しかし、PDCAを実践することは、自社の事業改善に役立ちます。むしろ、業績のよい会社は、PDCAを実践していると…

定期的な訪問で融資は断られにくくなる

[要旨]PDCAを実践し、定期的に銀行を訪問すると、銀行は、事前に自社の情報を多く把握することになり、このことは、融資審査に有利に働きます。また、訪問回数も増えるので、銀行から融資を受けやすくなるための助言を受ける機会が増えます。したがっ…

PDCAを実践すると融資を受けやすい

[要旨]銀行から円滑に融資を受けるためには、12か月間の月次での収支計画を立て、その達成状況を毎月確認し、その結果を銀行に報告することがお薦めです。もちろん、このような方法は労力がかかりますが、定期的な業況報告をしない会社が融資を受けよう…

『良いものは売れる』という誤謬

[要旨]経営者の中には、「良いものを作れば売れる」と考える方がいますが、それは、独りよがりの製品となることがあり、必ずしも売れるとは限りません。そのような、経営者の独りよがりは、顧客体験価値に経営者の目が向いていないからと考えられます。し…

課題解決ではなく課題を変えること

[要旨]ミスターミニットの元社長の迫俊亮さんが、同社社長時代に、当時、ファミリーマートの社長だった澤田貴司さんから、迫さんのしていることは戦術レベルの仕事であり、戦略レベルで判断をしなければならないと助言を受けました。それ以降、迫さんは、…

自社がもうかる仕組みはオーダーメイド

[要旨]ミスターミニットの元社長の迫俊亮さんが、同社社長時代に、会社の仕組みの作りなおしに多くの労力を注いできましたが、すべての仕組みは、その会社のオーダーメイドでなければならないと考えているそうです。なぜなら、内部環境は、会社によって異…

初めから100点を目指してはいけない

[要旨]ミスターミニットの元社長の迫俊亮さんが、同社社長時代は、改善の指示を出す際に、組織のキャパシティを超えた指示は出さないようにしていたそうです。それは、もし、それを超えるような指示を出すと、現場が疲弊し、接客業務の質が落ちるなど、悪…

コミュニケーションは『病気』を防ぐ

[要旨]ミスターミニットの元社長の迫俊亮さんは、同社社長時代、コミュニケーションを密にすることは、会社が「病気」になることを防ぐと考え、従業員の方と可能な限り接触していたそうです。また、コミュニケーションが機能しなくならないよう、複数の経…

透明化で問題を問題のまま放置しない

[要旨]ミスターミニットの元社長の迫俊亮さんは、同社社長時代、社内に多くのリーダーを育成し、権限委譲を行った後、社内のあらゆる層の会議の議事録を、ほぼすべて公開したそうです。これにより、従業員が問題を指摘しても、「スルーされた」と落胆させ…

自分が決めると納得感が大きくなる

[要旨]ミスターミニットの元社長の迫俊亮さんは、同社社長時代に、権限をできるだけ現場に置くようにすることで、活躍する従業員がたくさん現れたそうです。それは、自分が実践する仕事は自分が決めたものであり、大きな納得感を得ているからと考えること…

成功は部下の手柄、失敗は社長の責任

[要旨]ミスターミニットの元社長の迫俊亮さんは、同社社長時代、自ら育成したリーダーが決定したことには、ほとんど反対をしなかったそうです。その結果、リーダーの判断が失敗につながることがあるものの、リーダーには、最後までやり通す経験を積んでも…

リーダーを『二人三脚』で育成する

[要旨]ミスターミニットの元社長の迫俊亮さんは、同社社長時代に、社内に小さなチームをたくさんつくろうとしましたが、それにあたって、しばらくリーダー候補と行動をともにして、リーダーとしての行動や判断方法を見て学んでもらったそうです。このよう…

『小さな三角形』で会社が早く成長する

[要旨]ミスターミニットの元社長の迫俊亮さんは、同社社長時代に、「リーダーと5人程度の小さな三角形」を、組織の中に無数につくろうと考えたそうです。それは、自律的に動けるたくさんのリーダーがいれば、組織ははるかに速く成長できると考えたからだ…

失敗したときのペナルティを無くす

[要旨]ミスターミニットは、かつて、KPIにクレームに関する項目があったため、従業員たちが委縮して、クレームになりそうな仕事は最初から断り、それがさらに顧客の満足度を下げていました。そこで、同社元社長の迫俊亮さんは、社長時代に、KPIから…

『がんばったら報われる仕組み』が大切

[要旨]ミスターミニットは、かつて、経費率を下げるために、従業員数を減らしたことがありましたが、それは、かえって、対応できる顧客数を減らし、また、客離れを引き起こしていました。そこで、当時、社長だった迫俊亮さんは、従業員数を増やし、また、…

齟齬のない仕組みが業績を向上させる

[要旨]ミスターミニットの元社長の迫俊亮さんは、シンガポールの店舗の業績を改善する際、在庫管理の体制を整えて、従業員による商品の盗難の防止と、売上に応じたインセンティブ制度を導入してモチベーションを高めたことで、4か月目の売上を前年比13…

失敗の原因は『人』ではなく『仕組み』

[要旨]ミスターミニットの元社長の迫俊亮さんは、同社の社長に就任した際、社会学的なマネジメントの観点から、従業員が仕事でミスをしても、従業員個人に原因を求めず、会社の仕組みに原因を求め、組織として改善できる仕組みをつくるというアプローチを…

会社は経営者の野心を満たす場ではない

[要旨]ミスターミニットの元社長の迫俊亮さんは、同社社長に就任してから、「自分がやりたいかどうか」ではなく、「現場との距離を縮められるかどうか」を最優先する、すなわち、会社の事業拡大に専念した結果、ご自身も経営者として成長できたと考えてい…

仕事を手放すことがリーダーの仕事

[要旨]ミスターミニットの元社長の迫俊亮さんは、かつて、マザーハウスに勤務していましたが、その時、同社の台湾進出に際し、現地に詳しい日本人に現地のマネジメントを任せたことがありました。それまで、迫さんは、マイクロマネジメントをするタイプの…

現場と経営は上下関係ではなく役割

[要旨]ミスターミニットでは、かつて、経営者の機嫌を損ねた従業員は降格させられていたため、経営者が不機嫌になるような情報を伝えることはタブー視されていました。同社の業績を改善しようとして社長に就いた迫俊亮さんは、この状況を改善するため、現…

現場を尊重していることを『形』にする

[要旨]ミスターミニットの元社長の迫俊亮さんは、事業改善のために同社社長に就任したとき、まず、店舗で働く部下の要望を、ひたすら聞き入れていたそうです。これは、自分が現場を尊重していることを「形」にすることによって、経営者に対して抱いている…

リーダーは尖った部分を尖らせる役割

[要旨]ミスターミニットの従業員は、ロジカルシンキングや戦略的思考が身についていないという短所がありますが、エリアマネージャーが持っていない現場感覚があるという長所があります。そこで、同社社長だった迫俊亮さんは、従業員の長所を活用してもら…

100%の敬意を100%形にする

[要旨]ミスターミニットの元社長の迫俊亮さんは、社長時代に、業績を回復させるためにはリーダーシップを強めなければならないので、さらに、そのために、従業員の方たち敬意を払うことに注力しました。そのため、迫さんが店舗に行った時、混みあっていて…

リーダーとはフォロワーがいる存在

[要旨]ミスターミニットの元社長の迫俊亮さんは、同社の社長時代、メンターの澤田貴司さんから、理論が正しいからと言って、必ずしも部下が指示に従うとは限らないと助言されました。これに基づき、迫さんは、リーダーシップについて考え、「リーダーはフ…

立派な経営者よりも信頼されるリーダー

[要旨]ミスターミニットの元社長の迫俊亮さんは、同社社長時代に、同社の改善策について、当時、ファミリーマート社長だった澤田貴司さんに相談したところ、「まるでコンサルタントがつくったようなプランで、従業員の方には響かない」と指摘されたそうで…

現場は『末端』ではなく『最先端』

[要旨]迫俊亮さんが社長に就き、ミスターミニットの業績を回復させることができた要因のひとつとして、店舗で働いている従業員の方から情報を取り入れたことであると、ご自身で分析しています。これは、同社が、顧客体験価値を高めるために、現場の暗黙知…

『机上の正しさ』に注意

[要旨]ミスターミニットでは、かつて、経営者層の独断で、女性客に受け入れられることを目的として、カウンターを低くしたことがありました。しかし、女性客からは胸元が見えていないか気になるという苦情が多数届き、失敗に気づきました。そして、このよ…

経営者に必要なのは『自分をズラす力』

[要旨]迫俊亮さんは、ミスターミニットの業績が低迷していた原因のひとつとして、かつては、ファンドから送り込まれた経営者の方たちが、やる気や能力が高いために、無意識のうちに、従業員の方たちを論破し、空回りしてしまったからだと分析しました。し…