鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

2021-09-01から1ヶ月間の記事一覧

忙しい経営者

[要旨]事業改善に着手したいと考えつつ、目の前の仕事に追われ、なかなか、着手できない経営者の方は珍しくありません。しかし、改善活動に着手しなければ、改善は進まないので、どういった改善活動が望ましいかということより、いままでの活動を変えよう…

会社の不祥事を仕組みで減らす

[要旨]コンビニエンスストアのセルフレジは、事務効率化のためだけでなく、従業員による不正を防ぐ目的で設置されています。このように、仕組みで不祥事を防ぐ対策を行うことは、漠然とした注意喚起よりも効果が期待できます。[本文]弁護士の向井蘭さん…

ふるさと納税過去最高額を更新

[要旨]令和2年度のふるさと納税による寄付額は過去最高額となりましたが、それは、自治体の工夫の積み重ねの現れといえます。自治体は「役所仕事」をしているという印象を持たれがちですが、目標の与え方、仕組みの作り方で、活動を活性化できる好事例と…

5億4千万円の貸しはがし

[要旨]希な事例ですが、融資を受けている会社に過失がないにもかかわらず、銀行職員の個人的感情から、融資方針が縮小、撤退に変更されることもあるようです。したがって、中小企業は、銀行の方針変更に備えて、複数の銀行と取引をしたり、手元資金を厚く…

ちっともかっこよくない姿が本当の私

[要旨]作家で営業コンサルタントの和田裕美さんは、華々しいご活躍とは裏腹に、不遇なご経験もお持ちです。したがって、運が悪いと感じることがあったとしても、それは、必ずしも成功しないということにはならず、常に、前向きな気持ちを持つことが大切で…

みずほ銀行システムの金融庁による管理

[要旨]みずほ銀行がシステム障害を繰り返したことから、金融庁の業務改善命令を受けることになりましたが、そのような事態に至った要因のひとつは、システム部門の人員を過剰に削減したためと考えられます。この事例から、経営者の方は、人員の配置につい…

コンサルタントの真の顧客は最終需要家

[要旨]コンサルタントの顧客は顧問先と考えられがちですが、真の顧客は、顧問先の先にいる、その顧問先の顧客だと考えているコンサルタントもいます。そして、コンサルティングを受ける会社も、そのような価値観で一緒に事業に臨むと、より確実に向上する…

中小企業融資のリスクウェイトの変更

[要旨]銀行は、自己資本比率規制によって、融資できる金額に上限があります。しかし、金融庁は、2024年3月末から、中小企業向けの融資の規制を緩める予定であり、銀行の融資姿勢が改善することが予想されます。[本文]9月20日の日本経済新聞が、…

ピンチのときは客観的な情報が重要

[要旨]資金繰支援などを受けるには、自社の財務の状況が悪いなりに、詳細な財務データを示す方が、協力を得やすくなると考えられます。中小企業では、経営者の人間関係で取引をすることが多いですが、会社の状況がピンチのときは、客観的な情報の方が重要…

資金繰だけでは事業は継続しない

[要旨]小売業の会社では、現金での売上が多いことから、資金繰中心の管理が行われることが多いようです。しかし、そのような管理だけでは、資金繰の安定化や、より高度な事業展開を実践しにくいので、専門家の助言などを活用することが大切です。[本文]…

駐車場の管理人さん

[要旨]作家の福島正伸さんは、前向きに仕事をしている駐車場の管理人さんを見て、仕事が面白いかどうかは、その仕事の内容ではなく、仕事に関わる人の姿勢で決まる、したがって、つまらない仕事はない、と考えるようになったそうです。[本文]自立型人材…

抵当権に関する誤解

[要旨]抵当権は、担保物件の処分による弁済を、他の債権者に優先して受ける権利のことであり、担保を処分して弁済を受ける権利ではありません。融資を受けた人の財産を処分して弁済を受ける権利は、もともと、すべての債権者が有しています。[本文]事業…

気候変動による業績リスクへの対応

[要旨]長野市に本店のある地方銀行の八十二銀行は、気候変動による業績リスクへの対応を行っています。今後、同行にならう銀行も増えると思われることから、融資を受けている中小企業も、BCPを策定するなどの対応を行うことで、銀行からの評価が高まる…

当座貸越のすすめ

[要旨]当座貸越は、契約額の範囲であれば、すぐに融資を利用できる、返済期限も特に定められておらず、利用者の都合で返済できるなどのメリットのある融資契約ですが、あまり知られていないことから、利用したことない会社は、銀行に利用を打診することを…

自分でやった方が早い病

[要旨]自分でやった方が早いと考える方は少なくありませんが、それは、結局は、ひとりよがりの考え方であり、特に事業活動においては、発展的な活動にはつながりません。したがって、時間は要するものの、大局的な視点を持ち、部下などに仕事を教えたり任…

コンサルタントへの批判

[要旨]コンサルタントに支援を依頼した結果、期待外れの結果になることがあります。しかし、そのような場合でも、経営者の責任が免れることはありません。したがって、経営者は、常に当事者意識を強く持ち、コンサルタントに依存的になりすぎないようにす…

システムを利用した融資申請

[要旨]融資申請を省力化できるシステムが注目を浴びているようです。しかし、そのシステムは、融資申請の手続きの省力化に大きな効果があるもので、融資の承認が得られやすくなったり、経営者に代わって事業計画書を考えてくれるというものではないことに…

あなたの会社は原価計算で損をする

[要旨]経営コンサルタントの一倉定さんは、財務会計だけではなく、管理会計の観点から、正しい経営判断を行わないと、会社が損をしてしまうと、著書で指摘しています。そこで、経営者の方は、会計的な観点から正しい判断を行えるよう、会計に関する知識を…

30人の壁

[要旨]従業員数が30人を超えると、きちんとした管理の仕組みがなければ、円滑な組織活動ができなくなり、事業を発展させることができなくなります。そこで、起業する段階から、管理のための仕組みづくりをしておくことで、従業員数が増えても安定的に事…

会議欠席は厳禁

[要旨]7,000億円企業のアイリスオーヤマがいかなる時代環境でも利益を出すために実践していることは、会議を最優先する、情報を共有化しで社長と従業員の情報格差をなくす、役員や従業員に社長の分身になってもらう、仕事を属人化せず、仕組みで組織…

銀行がいちばん困ること

[要旨]融資を受けている会社が、ネガティブな情報を伝えないことよりも、それを隠しておくことの方が、銀行にとっては困ることです。確かに、ネガティブな情報は銀行に伝えにくいですが、1秒でも早く伝えることが、最善の問題解決につながります。[本文…

セブンイレブン+ダイソー+ロフト

[要旨]製品開発力に定評のあったセブンイレブンが、敢えて、ダイソーやロフトなど、他社の商品を販売し、売上を増加しています。この事例から分かるように、現在の利益の源泉は、製品開発力にあると考えることができます。[本文]流通ジャーナリストの森…

事業の強みは製品開発力

[要旨]業務スーパーの強みは、製品開発能力を発揮して、マーケティング志向のマーケティングを実践していることにあるようです。同社の例からわかるように、現在は、しっかりとしたコンセプトづくりと、それを実践するための体制づくりが重要になっていま…

経営計画書の作成は先出じゃんけん

[要旨]経営計画書を作成していない会社は少なくありませんが、そのような会社は、経営計画書のない会社というよりも、経営者が業績を改善するためのプロセスに関与していないために、経営計画書が不要になっていると言えます。したがって、そのような会社…

地方銀行の引当金の増加への対応

[要旨]日本経済新聞の報道によれば、地方銀行の一部は、前倒しで引当金を積み増し始めました。これは、銀行が、近い将来、融資の返済が不能になる会社が増加すると見込んでいることであることから、現在、セーフティネット保証などを利用している会社は、…

複雑な因果関係は模倣されにくい

[要旨]イタリアのサッカーチームの守備力は、チーム全体の守り方によるもので、優秀な選手をそろえるだけでは実現できません。ストーリーとしての競争戦略も、同様に、どのように競争するかというストーリーに強みがあり、かつ、打ち手の複雑な因果関係は…

打ち手の因果関係や相互作用の重要性

[要旨]実効性の高い競争戦略は、打ち手の因果関係や相互作用が明確にされている、すなわち、しっかりとしたストーリーが作られているものです。しかし、戦略策定のとき、ストーリー以外の要素である、アクションリストや法則などばかり検討してしまう会社…

目標追尾型ミサイル戦略

[要旨]ザラやセブンイレブンでは、どのような商品が売れるかを、仮説と検証を繰り返しながら、絞り込む手法を採っています。このような戦略は、労力が大きいものの、経営環境が不確実性が増している中にあっては、両社のような戦略を実践することが妥当で…

コンセプトは中立的なものが望ましい

[要旨]会社のコンセプトが、「業界ナンバーワン」や「世界最高水準」であると、それらは「よいこと」なので、なぜ、それを目指すのか、どうすればそうなれるのかを考えなくなってしまいますので、注意が必要です。むしろ、コンセプトは中立的なものにして…

東名高速の上が展示場

[要旨]中古車買取専門店のガリバーインターナショナルは、従来の業界の慣行に従わず、在庫期間を短縮し、売残りのリスクをなくすことに徹し、業績を伸ばしてきました。これからの中小企業は、同社のように、従来の慣行にとらわれず、長期的利益を得るため…