鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

2021-10-01から1ヶ月間の記事一覧

事業再構築補助金の根抵当権問題(2)

[要旨]事業再構築補助金の公募要領では、補助金で建てる建物の敷地に根抵当権が設定されていても、建物が敷地の根抵当権の追加担保にならなければよいという、表面的な規定が行われています。しかし、敷地に根抵当権があれば、その根抵当権の設定後に建設…

事業再構築補助金の根抵当権問題(1)

[要旨]現在、申請を受け付けている事業再構築補助金で、建物を建てるときで、その敷地に根抵当権が設定されているときは、建物を追加担保としない旨が確認できることが求められます。具体的には、根抵当権の変更契約書を差し出すことになると考えられます…

100点の状態を共有する

[要旨]上司は、部下に対して改善点を明確にするために、100点の状態を明確に示すことが大切です。しかし、100点の状態を明確にすることは、上司にとって労力が要したり、上司の責任能力の有無が明確になってしまうため、避けられがちです。[本文]…

会社はプロセスを評価してはいけない

[要旨]従業員をプロセスばかりで評価してしまうと、結果を出すことよりも、評価を得るプロセスとはどのようなものかということに、従業員の関心が向いてしまいます。そこで、客観的な指標である結果に評価の重点を置かなければなりません。[本文]今回も…

会社は愛社精神を求めてはいけない

[要旨]会社の中には、従業員に愛社精神を持って欲しいと働きかける場合がありますが、そのような活動は、従業員に会社を評価する立場に立たせてしまい、懸命に働こうという意思を持たなくなるなどの弊害が起きます。従業員に会社に所属したいと思ってもら…

率先垂範はよくない

[要旨]マネージャーは、プレーヤーとして率先垂範すべきと考えられることがありますが、マネージャーは、本当は、マネジメント能力が問われるべきです。それでも、マネージャーがプレーヤーとして仕事をしてしまう背景には、マネジメント能力を評価される…

自分の身体に合わせた服を作るのは苦手

[要旨]日本人は、自分のことを自分で決めることが不得手という習性があります。それは、画一的で従順であるという優れた面もありますが、能動的に動けないという弱点にもなります。[本文]東洋経済オンラインに、ジャーナリストの田原総一朗さんへのイン…

問題を解決しなければリーダーではない

[要旨]元米国国務長官のパウエル氏は、リーダーは、問題解決をすることが役割だと述べています。そのような行動がともなわなければ、部下からの信頼をなくし、リーダーとしての役割をまっとうすることができなくなります。[本文]10月18日に亡くなら…

スリッパの法則

[要旨]ファンドマネージャーの藤野英人さんは、社屋に入るとき、スリッパに履き替えることにしている会社は、経営者の方が、「悪しき家族主義」を意識している可能性があり、そのような会社は業績が伸びないと指摘しています。会社のオープンさを確保する…

会議では正しい結論はでないが…

[要旨]米国の作家のベッカー氏らの研究によれば、「グループの議論を通じて定量的予測はより正確になる」ものの、「最終的な判断を下す際は、方向を誤りかねないこ」そうです。したがって、「マネジャーはグループディスカッションを判断の場ではなく、事…

プロセスエコノミー

[要旨]完成後の商品だけを評価してもらうだけでなく、商品を提供するまでの過程を顧客に見てもらい、その過程を評価してもらうことで、商品の価値を高める事例が増えているようです。これからは、商品の競争力を高めるためには、過程も評価の対象になると…

分業体制で制作する劇画

[要旨]9月に亡くなったさいとう・たかおさんの代表作のゴルゴ13は、分業体制で制作されています。そのため、さいとうさんが亡くなっても、ゴルゴ13は連載が続くことになりました。この例のように、事業を安定的に継続させるためには、組織的な活動を…

従業員がマニュアルを作成する効果

[要旨]職場にマニュアルを導入すると、従業員の活動が受動的になると考えられがちですが、マニュアルの作成を従業員の方に委任すると、自分の提案がマニュアル化されるため、それが動機づけとなって、かえって自主性が生まれます。[本文]今回も、ミシュ…

労働環境の改善が売上増加につながる

[要旨]一般のお店では3時間かかる、厨房設備の掃除が、サイゼリヤでは9分でできるようにするなど、従業員の負担を軽減することで、生産性を高めています。このような、従業員の負担軽減が生産性増加につながるという発想を実践している会社は、かつての…

おいしい料理より黒字経営

[要旨]ほとんどの会社経営者は、自社の事業を黒字もすることが最優先と考えつつも、実際の行動は、事業へのこだわりなどを最優先してしまうことも少なくないようです。そこで、事業は経営という大きなくくりの中の一部と考え、事業そのものよりも、事業を…

仕組みでモチベーションを高める

[要旨]中国では、配車アプリの導入によって、タクシーの運転手を顧客が評価できるようになったことから、接客姿勢が大幅に改善しました。このような、情報技術を活用した仕組みづくりにより、顧客満足度が向上し、また、従業員も正当に評価されるようにな…

ブレインストーミングの真の目的

[要旨]ブレインストーミングは、創造的なアイディアを出す手法と考えられていますが、実は、他の手法よりも劣ります。しかし、知識やノウハウが共有され、個人プレイではなくチームで課題解決に取り組む組織風土が作り出されるという効果があります。[本…

優秀でない人をマネジメントするスキル

[要旨]大きな会社では、上下関係が明確なので、肩書で部下を動かすことができますが、小さな組織では、その論理は通用しません。そこで、独立して起業する人は、優秀でわがままな人や、あまり優秀でない普通の人を上手に活用するマネジメントスキルが必要…

安いけれど着ていて恥ずかしくない服

[要旨]ユニクロは、コモディティ商品を販売していますが、会社のイメージや、先進的な経営をしているという評価を得ることで、商品の競争力を高めました。このように、現在は、商品の競争力は、商品そのもの以外の要素も大切になっています。[本文]前回…

事業をコモディティ化させない方法

[要旨]自社の事業をコモディティ化させないようにするためには、マーケター、イノベーター、リーダー、インベスターなどの機能を発揮することが求められています。このような機能からの改善アプローチを実践している会社はあまり多くないので、これらを実…

商品のコモディティ化

[要旨]自社の商品(サービス)に個性がなければ、それはコモディティ化した商品であり、ライバルとの競争に容易に敗れてしまいます。したがって、経営者の方は、自分のキャリアがある、または、商品が優れているという理由だけで事業に参入せず、コモディ…

責任の分散を防ぐには

[要旨]人は、自分の責任を回避しようという習性があるので、意思決定を会議で行おうとします。その結果、当事者意識が下がることにつながるので、権限委譲やプロセス評価などの対策が必要です。[本文] 心理学博士の榎本博明さんのダイヤモンドオンライン…

社長以外の取締役は社外取締役

[要旨]6月にコーポレートガバナンスコードが改訂され、東証プライム市場に上場する会社は、3分の1以上の取締役を独立社外取締役にしなければなりません。その結果、社長以外の取締役がすべて社外取締役という会社も現れましたが、そのような体制は、健…

490円のカップ麺の自社開発

[要旨]ラーメン店の一蘭は、自社でカップ麺を開発し、490円という高額で販売しているにもかかわらず、品切れが続くという高評価を得ています。このような事業展開ができるのは、一蘭の事業のマネジメント力が備わっているからと考えられます。[本文]…

銀行は経営者保証なしの融資が原則に

[要旨]経営者保証については、多くの銀行は、可能な限り、経営者保証なしの取引を望んでいるようです。したがって、業績があまりよくない会社でも、銀行と、頻繁なコミュニケーションをとることで、経営者保証なしで融資を受けることが可能になると思われ…

言ったもん負けの文化

[要旨]三菱電機の不正品質検査事件が起きた要因のひとつは、問題点に積極的に対処しようという経営者層の関与が欠如していたということがあげられます。事業活動が適切に行われるようにするには、単に、指示を出すだけではなく、積極的なマネジメントが欠…

まずやってみて体験を積む

[要旨]作家で僧侶の草薙龍瞬さんは、失敗するかもしれないという不安は妄想であり、まず、行動すれば、徐々に、自信がつくと説いています。行動することそのものがなかなかできないこともありますが、自信をつけるための方法は、極めてシンプルであり、難…

リーダーは他人の評価が気にならない

[要旨]アドラー心理学では、「勇気」のない人は困難な場面になると、自分を優先し、他人からの評価を気にしてしまいます。これは「共同体感覚」が欠如している状態であり、特に組織のリーダーは、他人からの評価を気にせず、自分が他人に貢献していること…

ひとつの銀行による持株会社設立

[要旨]これまで、4つの地方銀行が、単独で持株会社を設立しています。これは、銀行業務以外に収益源を求めることが目的のようです。しかし、銀行以外の子会社が、自立的に活動できなければ、持株会社制にした意味はなくなりますので、今後、それらの銀行…

多様性を重んじる国の強さ

[要旨]米国は、価値観の異なる人たちが集まっている国であり、組織運営に関する研究も進んでいます。その結果、優れたマネジメントを行う会社も多く、それが、米国の経済力の強さになって表れています。この優れたマネジメントについては、日本の会社も学…