鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

仕組みでモチベーションを高める

[要旨]

中国では、配車アプリの導入によって、タクシーの運転手を顧客が評価できるようになったことから、接客姿勢が大幅に改善しました。このような、情報技術を活用した仕組みづくりにより、顧客満足度が向上し、また、従業員も正当に評価されるようになります。


[本文]

弁護士の向井蘭先生のPodcast番組を聴きました。向井先生によれば、かつて、中国のタクシーは、運転手の接客がぞんざいだったものの、近年、配車アプリが使われるようになってからは、運転手は丁寧に接客するようになったそうです。その理由は、乗客は、タクシー利用後に、配車アプリで運転手の接客についてアンケートを求められ、その内容によって、会社が運転手を評価するからだそうです。

ちなみに、日本の一部の飲食店やサービス業でも、利用者にアンケートを求め、その結果を従業員の評価に活用しているようです。このような仕組みについては、賛否両論あると思います。否定的な見方としては、従業員が、アンケートの結果を意識しすぎてしまうと、顧客の過剰な要求を受け入れざるを得なくなってしまったりするなど、働きにくくなる可能性があるからです。

したがって、私は、従業員の評価に関し、経営者や管理者が、顧客のアンケートの結果に比重を置き過ぎないよう、配慮が必要だと思います。ただ、基本的には、アンケート結果を評価の材料として活用することはよいことだと思います。というのも、それは、従業員の努力に、直接的に、報いることになるからです。情報技術の進展によって、このような仕組みを活用することは、経営者や従業員の双方にとって有益であると思います。

2021/10/16 No.1767

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