鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

神は細部に宿る

「神は細部に宿る」ということばは、

ドイルの建築家のミース・ファン・デル・

ローエが座右の銘としいたことで、多くの

方に知られています。


(ちなみに、竹中平蔵さんは、よく、

「戦略は細部に宿る」とお話しされて

おられます)


その意味も「(芸術作品は)細部にこだ

わることが、作品全体の評価につながる」

ということで容易に理解でき、また、

多くの方が同意されると思います。


しかしながら、これもなかなか実践され

ないでいます。


ということで、今回は、「神は細部に

宿る」を実践していると思われる例を

挙げたいと思います。


先日、オートバックスさんに自動車の

12か月点検に行きました。


点検には1時間ほどかかるということで、

自動車をピットに入れてた後、近所の

ファストフード店で食事をしようと思い、

店から離れようとしました。


そうしたところ、従業員の方から、

「外出するときは、外出証をお持ちに

なり、帰ってきたら、それを従業員に

渡してください」と依頼されました。


これは、恐らく、自動車の点検中に、

顧客に尋ねたいことがあったときに、

顧客が店内にいるかどうかがわかる

ようにするための工夫なのでしょう。


もうひとつ、従業員の方から依頼された

ことは、自動車をピットに入れるときに

窓を開けてから自動者を降りて欲しいと

言われたことです。


これも、理由は明確にわからないの

ですが、恐らく、鍵の閉じ込みや、

従業員の方が窓を開けようとして、

誤った操作をすることを避けるための

ノウハウなのではないかと思います。


これだけですべてを判断できませんが、

同社では、いろいろな経験から、トラ

ブルを防ぐための工夫が行われている

ということが想像できます。


その後、オートバックスさんの店員の

方からは、いろいろな部品の交換や、

タイヤの交換も薦められましたが、

私はそのお店の方が信頼できる相手だと

思ったので、薦められる通りに修理を

お願いしました。


「神は細部に宿る」ということを理解

しているものの、「ものを売る」、

「サービスを提供する」というと、

ついつい、オペレーションに目が行き

がちです。


すなわち、「何を提供するか」という

ことに目が行ってしまいますが、実は

「どう提供するか」ということも大切な

ビジネスの要素です。


よく、「自社の製品はよく売れない」と

考える方は多いと思いますが、いまいちど

事業全体を見直すこと、特に細部に問題は

ないかということを見直すだけでも、

顧客からの評価が変わるのではないかと

私は考えています。

 

 

 

 

 

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