鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

2025-04-01から1ヶ月間の記事一覧

悪玉コストと善玉コストを見極める

[要旨]公認会計士の金子智朗さんによれば、費用は、一律に減らせばよいということではなく、キャッシュ・アウトの原因になる悪玉コストと、売上の源泉となる善玉コストがあるので、両者をしっかり見分け、悪玉コストは徹底的に減らし、善玉コストはさらに…

ポスト資本主義社会では従業員が最重要

[要旨]ドラッカーの著書、「ポスト資本主義社会」によれば、最も重要なステークホルダーは、株主ではなく従業員であるということです。これまで、経営指標としてROE(自己資本利益率)が重視されてきましたが、それは、株主が重要であるという前提であ…

要件が満たされれば引当金は必ず計上

[要旨]引当金は、4つの要件が満たされる場合、必ず計上しなければならないということであり、もし、要件が満たされているのに引当金を適正に計上していないと、費用の過少計上、すなわち、監査上、粉飾決算をしているということになります。特に、バブル…

引当金は『将来に対する備え』

[要旨]引当金の処理では、将来発生すると思われる費用を前倒し計上しますが、キャッシュ・アウトはまだ起こっていないものの、会計上の費用ではあるため、利益が減額されるので、税金や配当によるキャッシュの流出を抑え、キャッシュを社内に留保する効果…

すでに死んでいるなら死んでいることに

[要旨]引当金は、実際にはまだ顕在化していない費用を前倒して計上する処理ですが、これは、発生主義、費用収益対応原則、保守主義などの理論的根拠があります。特に、費用は、その費用の支払いが行われたタイミングで認識するのではなく、発生したタイミ…

原因が当期以前に発生した将来の費用

[要旨]会計の独特の考え方である引当金には、賞与引当金、役員退職慰労引当金、商品保証引当金、貸倒引当金などがありますが、この引当金は、(1)将来の費用、(2)原因が当期以前に既に発生、(3)費用の発生可能性が高い、(4)費用の金額を合理的…

[要旨]2016年2月、株式会社東芝は約5,000億円の損失を出し、それにより債務超過に陥りましたが、その原因となったのは、東芝の米国子会社が行った買収に伴うのれんから発生した6,200億円を超える減損損失によるものです。この減損損失は、…

日本基準とIFRSののれんの会計処理

[要旨]のれんの会計処理は、日本基準では無形固定資産に計上し、20年以内で償却しますが、IFRSでは直ちに償却せず、毎期厳格な減損の判定を行い、償却すべきと判定された時点で、しかるベき金額までのれんを減額し、差額を減損損失として一気に計上…

うまく説明できない何とも言えない魅力

[要旨]会社を買収するときの価額は、本来なら総資産から負債を差し引いた残りである、純資産の価額となりますが、実際には、純資産の価額よりも多額となることが多いようです。その純資産の価額を上回る部分をのれん代といいますが、それは、「うまく説明…

減損会計は投資の失敗を告げるアラーム

[要旨]かつて、資源安に伴い、保有権益という無形固定資産から多額の減損損失が発生したために、大手商社5社の減損額は合計1兆円近くに達したということがありました。しかし、減損損失が発生しても、キャッシュの流出は投資の時点で済んでおり、会計上…

減価償却という会計処理は資産の費用化

[要旨]多くの経営者は、最初に設備投資で費やした資金は、その後の複数年にわたる売上で回収しようと考えているはずであり、設備投資をした年にその全額を費用にすることは非合理的なので、設備投資額をその設備を使う期間にわたって分割して費用計上する…

品切れは在庫を残すより悪である

[要旨]ユニクロは、2010年8月期に、ヒートテックを5,000万枚販売しましたが、早期に売り切れてしまい、翌年は生産量を7,000万枚に増やしました。もし、同社が2010年8月期に7,000万枚を製造していれば、104億円の粗利益を増や…

後工程から前工程に情報を逆流させる

[要旨]トヨタ自動車のかんばん方式は、在庫を最小化する仕組みで、必要なものを、必要なときに、必要なだけ生産することから、ジャスト・イン・タイム(JIT)とも言われています。このかんばん方式は発注の情報を後工程から前工程に逆流させるところに…

過剰在庫はCFを悪化させる

[要旨]商品の仕入代金は、支払った時点では費用にならず、販売された時点で費用になることから、過剰在庫が発生したときは、損益計算書では把握することができません。もし、過剰在庫を見逃すと、その商品が販売不能になり、棚卸廃棄損として費用を計上す…

費用は入口ではなく出口で認識される

[要旨]売上原価は、費用収益対応原則が適用される費用なので、仕入を行ったときに支払った代金がすべて売上原価になるのではなく、仕入れた商品のうち、その会計期間に販売された商品分の仕入代金だけが売上原価に計上されます。そして、販売されなかった…

取得原価は購入代価と付随費用の合計額

[要旨]会社が取得した資産を貸借対照表に計上するときは、取得時の支出額に基づき計上し、保有中は、時価の変動があっても評価替えしないという、取得原価主義に基づいて計上します。なお、取得時の支出額とは、購入代価と付随費用の合計額であるという点…

費用は収益獲得の経済的犠牲

[要旨]費用収益対応原則は、損益計算書の費用に関する原則で、費用は収益獲得の経済的犠牲であり、収益獲得に貢献した部分を費用として収益と対応づけて計上するというものです。具体的には、販売費及び一般管理費は、費用の対価を支払った時点の会計期間…

収益は商品を提供してから計上する

[要旨]実現主義は収益の計上だけを対象とする考え方で、収益というポジティプな情報は、安易に計上を許すと、水増し計上や架空計上を行いやすく、また、保守主義の観点からも、収益というグッド・ニュースの計上には慎重になるベきという考えから、商品や…

損益計算書では手元資金を把握できない

[要旨]会社の事業活動の実態を迅速に記録するために、発生主義に基づく記録は望ましい方法ですが、その結果、会計上は利益を得ていても、手元資金を十分確保できているかどうかを把握しにくくなりました。そこで、利益の管理と合わせて、手元資金も管理し…

事実の発生に基づいて取引を記録する

[要旨]発生主義とは、収益と費用は、収入と支出ではなく、その発生の事実に基づき計上するというものです。現金の授受に基づいて収益・費用を計上する方法は現金主義といいますが、現金主義では事業活動の実態を正確に記録できないことから、現在は、ほと…

収益は損益計算書をプラスにする取引

[要旨]日常使われている収入と収益は同様の意味で使われることがありますが、会計では、収益は、売上、営業外収益、特別利益など、損益計算書の貸方の科目の総称で、一方、収入はキャッシュの増加を指します。逆に、収益の対になる費用は、損益計算書の借…

完全無欠の財務諸表の作成は不可能

[要旨]重要性の原則は、「重要性の乏しいものについては、本来の厳密な会計処理によらないで他の簡便的な方法によることが認められる」というものです。財務諸表に求められていることは、財務諸表が全体として概ね企業の経済的実態を表していることなので…

よいことは控えめに悪いことは積極的に

[要旨]保守主義の原則とは、「企業の財政に不利な影響を及ぼす可能性がある場合には、これに備えて適当に健全な会計処理をしなければならない」という原則です。「適当に健全な会計処理」とは、損益計算書においては、収益はできるだけ遅く金額を少なく、…

資本取引・損益取引区分の原則とは

[要旨]企業会計原則の一般原則の資本取引・損益取引区分の原則は、「資本取引と損益取引とを明確に区別し、特に資本剰余金と利益剰余金とを混同してはならない」という原則です。これは、株主は有限責任しか負っていないため、債権者が期待できる債権の回…

企業会計原則の一般原則の継続性の原則

[要旨]企業会計原則の一般原則の継続性の原則は、「会計処理の原則及び手続は毎期継続して適用し、正当な理由がある場合を除いて、みだりに変更してはならない」とする原則です。これは、会計処理方法がたびたび変わってしまったら、その前後で単純比較が…

ドイツでは黒字でもアメリカでは赤字?

[要旨]1998年に、アメリカのクライスラーとドイツのダイムラー・ベンツが合併した際に、ダイムラー・ベンツはドイツの会計基準では黒字だったのに、米国の会計基準では赤字だったことが問題視され、会計基準を世界で統一しようという動きが加速しまし…

財務会計は『外部報告目的の会計』

[要旨]会計制度には、大きく分けて、財務会計と管理会計がありますが、財務会計は、主に、株主などが、利益を配分するための情報を得ることを目的として、一定の規則に基づいて作成され、管理会計は、経営者が経営判断を行うために、事業の性質に合わせて…

株式会社のオーナーは株主

[要旨]株式会社は、不特定多数の人から出資をしてもらい、また、銀行から融資を受けて事業を行う仕組みであり、特に、株主は会社の議決権を持つオーナーでもあることから、株主の視点で事業の収支状況を把握し、適宜、報告できるようにすることが、安定的…

営業DXで営業組織を二層構造にする

[要旨]中小企業診断士の長尾一洋さんによれば、営業スキルの高い「タレント」社員を、DXによってさらに活用することによって、会社の業績を高めることができますが、その活動によってDXを活用するノウハウを蓄積することができ、そのノウハウそのもの…

フィードフォワードで生産効率を高める

[要旨]中小企業診断士の長尾一洋さんによれば、事業活動に影響を与える先行指標を事前にキャッチし、結果を予測して事前に何らかの手を打つことフィードフォワードといいますが、営業DXによって案件先行管理や見積先行管理が行われるようになると、受注…