鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

社長への献本

出版編集者の平田静子さんのご著書、「そ

ういえば、いつも、目の前のことだけやっ

てきた」を拝読しました。


(ご参考→ https://amzn.to/39lzLvZ


平田さんは、400万部近いベストセラー

となった、ビジネスパーソン向けの啓発

書、「チーズはどこへ消えた?」の編集を

手がけたことでも知られています。


(ご参考→ https://amzn.to/38iAvlu


その時のことについて、平田さんは、ご著

書で、次のように述べています。


「同書は、2000年11月に出版された

が、年末年始は、会社経営者の方は訓示の

ネタに困っているであろうから、会社四季

報でみたトップ100社の経営者に、「年

末年始は、各方面でお話する機会があると

思いますが、本書が何かの参考になればと

思い、献本させていただきます」という手

紙とともに、お送りしたところ、ソニー

出井社長(当時)を始め、たくさんの経営

者の方たちが、年始のあいさつで同書を紹

介してくれた」そうです。(91ページ)


私も、20年前、当時勤務していた会社の

上司に薦められて、同書を買いました。


まんまと、平田さんの手法にのせられてい

たわけです。


でも、この本の内容は、とてもよい内容な

ので、「評判倒れだった」とは感じません

でした。


むしろ、平田さんがうまい方法で、多くの

ビジネスパーソンの手許に本が届くように

仕掛けてくれたと感じています。


仮に、平田さんの販促手法が優れていたと

しても、それだけでは400万部という実

績は得られなかったでしょう。


内容のよさと、販売促進の精巧さの相乗効

果が、400万部という結果につながった

のだと思います。


ここまでが前置きなのですが、この平田さ

んの手法は、インフルエンサーマーケティ

ング(以下、IMと記します)ということ

は説明するまでもないことだと思います。


IMも説明する必要はないと思いますが、

その例としては、SNSのインスタグラム

で大きな影響力を持っている、お笑いタレ

ントの渡辺直美さんに、インスタグラムで

ある遊園地に関する投稿をしてもらい、そ

の遊園地の集客につなげるというようなこ

とが行われています。


でも、IMは、SNSがあるから多用され

るようになったものであり、SNSがほと

んど普及していなかった時代に、SNSを

使わずにIMを行った平田さんの発想と実

行力には驚かされます。


ここで今回の記事の結論ですが、人の購買

行動は、他人の評価が大きく影響するとい

うことを改めて感じたということです。


逆に、それを悪用するステルスマーケティ

ングのようなことが行われることがありま

すが、それは道義的にも慎むべきであるだ

けでなく、結果として、そのようなことを

行った会社の評価を大きく落としてしまい

ます。


自社商品の評価を得るには、さまざまな方

法がありますが、私は、既存顧客にどれだ

け満足してもらうかが大切だと思います。


大きな会社のようにIMを行うことは、中

小企業で行うことは、なかなか難しいと思

いますので、地域で一番の評価を得て行く

といった地道な努力が基本になると、私は

考えています。

 

 

 

※この記事はメールマガジンでも配信して

います。ぜひ、ご登録ください。→

http://yuushi-zaimu.net/conference/

 

 

 

f:id:rokkakuakio:20200210205338j:plain