鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

赤字の会社は迷惑をまきちらす

本日配信の、私の制作しているポッドキャ

スト番組で、ゲストとしてお越しいただい

た、中小企業診断士の川北英貴さんが、

「赤字の会社は迷惑をまきちらしている」

とお話されておられました。


(ご参考→ https://bit.ly/2ldQdLo


川北さんによれば、赤字の会社は、銀行へ

の融資の返済が遅れるだけでなく、税金を

滞納したり、仕入先への代金の支払いや、

従業員への給料の支払いが遅れたりするな

ど、周囲の人たちに迷惑がかかる状態を続

けてしまうということです。


私も、川北さんのご指摘は、その通りだと

思います。


では、なぜ、赤字に陥った会社が事業を続

けてしまうのかというと、その最大の理由

は、事業を続けることを目的にしている状

態になっているからだと思います。


本来なら、赤字の会社は、事業を続ける意

味がないので、ただちに事業をやめるべき

です。


しかし、会社が赤字を計上しても、直ちに

手許にお金がなくなるとは限らないので、

しばらくは事業も継続できます。


そこで、その会社の経営者は、なんとかお

金をやりくりして事業を続けようとするの

でしょう。


すなわち、事業の目的が、利益を得ること

ではなく、継続することに変わってしまっ

ているということです。


ところで、ここまで書いて来たことから

は、「赤字の会社は迷惑なのだから、直ち

に会社をたたむべきだ」と、私が主張して

いるように感じられると思います。


結果としてはそうなってしまうかもしれま

せんが、私のような会社経営の経験のない

ものに、「赤字の会社はたたむべきだ」と

いう資格はないということは自覚していま

す。


では、なぜ、このようなことを書いたのか

というと、一過性の赤字を計上した会社、

すなわち、構造的に赤字を計上している会

社は、いずれ、倒産してしまう確率がかな

り高いと言えます。


私が、「赤字の会社はたたむべき」と言っ

ているかどうかとは無関係に、そうなって

しまいます。


そして、倒産の瞬間は突然に訪れ、否応な

くその時点で倒産してしまいます。


(会社の倒産の事例は、こちらの記事をご

参照いただきたいと思います。

https://bit.ly/2lQ6ZAs


そうであれば、赤字から抜け出すことが相

当難しいとわかった時点で会社をたたむこ

とを決断することの方が、いきなり倒産の

事実をつきつけられるよりは、経営者自身

の負担もかなり少なくてすむと、私は考え

ています。


倒産した会社の多くは、赤字になる→資金

繰りがきつくなる→倒産するという経緯を

たどっています。


でも、経営者の多くが慌て出すのは、資金

繰りがきつくなってからです。


しかし、会社の意義は黒字を出すことであ

り、赤字になれば会社をたたむことの決断

も選択肢に入れなければならないと考える

ことの方が、再チャレンジの可能性を残す

ことになるのではないかと、私は考えてい

ます。


とはいえ、自ら経営する会社をたたむとい

う決断は、現実には、正解のない判断をす

ることくらい難しいと思います。


ただ、私も、自分は経営者の立場ではあり

ませんでしたが、かつて、勤務していた会

社(銀行)が、いきなり倒産したという経

験があります。


倒産の引き金は、監督当局の国有化という

判断による人為的なものでしたが、それは

単なるタイミングにすぎず、早晩、倒産は

必至だったと思います。


しかし、倒産の数年前の業績が傾き出して

いた時期は、地元の人たちや会社に、新た

に発行した株式を引き受けてもらうなど、

支援をしてもらったにもかかわらず、倒産

の時点でそれらが無価値になってしまうな

ど、結果として多くの人に迷惑をかけてし

まいました。


これは、結果論ですが、そういうことを考

えれば、もっと、迷惑がかからない段階で

対策を取れればよかったと、当事者の一員

として悔やむ思いを今でも持ち続けていま

す。


ですから、業績のよくない会社は、早めの

決断をすることが望ましいと私は考えてお

り、それが今回の記事の結論です。




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います。ぜひ、ご登録ください。→

http://yuushi-zaimu.net/conference/




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●10月21日ランチ会兼勉強会のお知らせ

 

10月21日(月)12時00分から、東

京都千代田区秋葉原駅の近くのレストラ

ンで、少人数に限定して、昼食をとりなが

らの融資に関する勉強会を開きたいと思い

ます。

 


■日時:令和元年10月21日(月)

12時00分~14時00分


■会場:和食ダイニングまぐろ問屋十代目

彌左エ門 アトレ秋葉原2店

東京都千代田区神田花岡町1-9

アトレ秋葉原2 4階


JR秋葉原駅昭和通り口を出て、すぐ左側

にあるエレベーターで4階に上がってくだ

さい。


東京メトロ日比谷線をご利用の場合、秋葉

原駅3番出口を出ると、正面にエレベータ

ーが見えます。


地図→ https://bit.ly/2lV8tZO

 

■参加費:1,000円(消費税込み)

当日、会場でお申し受けします。


別途、お食事をご注文し、各自、ご精算く

ださい。


■その他:食事をオーダーするという条件

を満たしていただければ、遅れての参加、

中途での退室は可能です。当日は、ご参加

いただいた方からの質問もお受けします。


■参加申し込み方法:フェイスブックイベ

ントページで、「参加」ボタンを押してく

ださい。→

https://www.facebook.com/events/489330015247993/