鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

回収までが仕事

俳優の滝藤賢一さんとお笑いタレントの

横澤夏子さんが出演している、経理

システムのテレビコマーシャル

( https://youtu.be/SAVu9YVw-sE )を

見ると、そのような場面に心あたりの

ある方が多いのではないかと思います。


恐らく、横澤さんの演じる営業部員の

ように、「いちいち、細かいところまで

指摘しないで」と感じている人には共感

できる場面でしょう。


そして、旅費精算は「やらずにすむなら

やらずにすませたい」と思っている仕事

なのではないでしょうか?


このように、経理業務は本来の仕事では

なく、余計な仕事と思っている人は多いと

思います。


これについては、結論としては、清算業務

など、経理業務も大切な仕事です。


しかし、繰り返しになりますが、客先に

出向いて営業活動をすることや、ラインで

製品を製造するといった直接的な業務が

本来の仕事であって、旅費精算などの

間接的な業務は経理部から押し付けられる

余計な仕事と考える方が多いようです。


冷静に考えれば、事業は利益を得るために

行っているわけですから、自分の活動に

関する費用を報告すること、すなわち旅費

清算などを行うことをしなければ、自分の

行った活動は意味があったのかどうかが

わかりません。


ですから、旅費精算も大切な仕事だという

ことは、容易に理解できることです。


これは、旅費などの費用とは逆のことで

ある、売上についての格言ですが、日立

建機の元社長である木川理二郎さんは、

「会社というものは、モノをつくって、

売って、カネを回収できて初めて成り立ち

ます。


そこまでやって営業と言えるのです」と

述べておられます。


同様のことは、木川さん以外にも多くの

経営者の方がお話しされておられる

でしょう。


営業や事業に携わっている方は、自らの

活動の利益を確定させるところまでは

責任を持たなければなりません。


そこで、今回の結論は、経営者の方は、

営業職や事業に携わる方に対して、

単に利益を上げろと伝えるだけでなく、

きちんと利益を確定させるところまで

責任を持つよう伝えなければならないと

私は思っています。


そして、単に伝えるだけでなく、利益を

確定させるところまで実施しなければ

ならない仕組みをつくることも必要だと

思っています。


その仕組みにはいろいろなものがあり

ますが、日報などはそのひとつでしょう。


すなわち、日報で契約獲得額だけを報告

させるのではなく、売上回収率、獲得

利益額までを報告対象とするという

方法です。


経営者の方が、「契約をとってきた」と

いう報告だけで評価はしていない、

「売上金を全額回収し、利益を得た」と

いうことを報告しなければ評価されない

という姿勢が、営業部員に伝われば、

旅費精算などの報告業務は疎かになる

ことはないと私は考えています。


また、このようなことを部下に求める

以上、経営者自身も同様に、毎月の

会社全体の売上高、利益額を早い段階で

集計し、それを従業員の方に報告する

ことも必要になるでしょう。

 

 

 

 

 

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