鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

人は城、人は石垣、人は堀

「人は城、人は石垣、人は堀、情けは

味方、仇(あだ)は敵なり」という格言は、

所説もあるようですが、戦国武将の武田

信玄の残した言葉として人口に膾炙して

います。


この言葉の示唆するところは、「どんなに

強固な城をつくっても、人の心が離れて

しまえば、世を治めることはできない。


人に情をかけ大切に扱えば、人の心は

つながれて、国は繁栄する。


しかし、人を粗末に扱って、不満や

憎しみを持つ者が増えれば、国は滅びる。


人こそが、守るべき城であり、また

同時に、守りの要になる。


周囲を固める石垣や、敵の侵入を防ぐ

堀になる」(出典:名言ナビ

https://goo.gl/ZJ51H3 )というもの

です。


武田信玄といえば、勇敢な武将という

印象が強いようですが、この言葉から

考えると、家臣や領民を重んじていた

ということがうかがえます。


そして、これは私だけではないと思い

ますが、現在の会社組織にもあてはめる

ことができるでしょう。


会社の業績をあげようとするとき、

やはり多くの経営者の方は、従業員の

方に一生懸命になってたくさん働いて

欲しいと考えるものです。


では、どうやって一生懸命に働いて

もらおうとするでしょうか?


そこが経営者としていちばん難しい

ところでしょう。


ここに、前述の信玄の「人に情けを

かける」という言葉が効いてくるのだと

思います。


また、信玄は「甘柿も渋柿も、ともに

役立てよ」という言葉も残している

そうです。


これは、人の性質を見極めて上手に活用

する、すなわち適材適所を実践するという

ことだと思います。


実は、これの実践も、易しいように感じ

られがちですが、難しいようです。


他人からの評価というものは、欠点が

目立ちがちで、部下の不得手な面が

上司の目に入ると、「あいつはだめな

やつだ」と考えがちです。


しかし、経営者は、部下の個性を活かせる

部署をあてがうということが重要な役割

です。


でも、経営者にとって都合のよくない

部下を見ると、それは部下の能力がない

からだと考えてしまうものです。


それを戒める言葉が、「甘柿も渋柿も、

ともに役立てよ」ということなので

しょう。


今回は、武田信玄の言葉をそのまま紹介

しましたが、戦国大名としての信玄の

強さというのは、人心掌握術と、人財

活用力だったと言えるのでしょう。

 

 

 

 

 

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