鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

人付き合いのストレス

先日、私が尊敬する、作家のMさんが、M

さんのメールマガジンで、亡くなったお母

さんのことについて書いていました。


Mさんは、都内にお住まいですが、地方の

都市のご出身なので、お母さんが亡くなっ

たとき、郷里に戻り、通夜と葬儀を営んで

来たそうです。


その時のことですが、Mさんは、お通夜が

終わったあと、家族とともに、お母さんと

10年以上のお付き合いのある知人の方た

ちとお話をしたそうです。


そして、知人の方のお話から、家では、き

つい性格の面を見せていたMさんのお母さ

んは、知人の方たちにとっては、とても温

和な方だったことがわかったそうです。


そのことは、はじめはMさんには信じられ

なかったそうですが、知人の方たちのお話

は社交辞令ではなさそうだったそうです。


そこで、Mさんのお母さんは、外ではいい

人でい続けようとしたために、ストレスを

ためこんでしまい、それがお母さんの病気

の原因になったのではないかと、Mさんは

考えたそうです。


そして、Mさんは、通夜のときにきいたお

母さんのことをメールマガジンに書き、ス

トレスをためると身体によくないというこ

とを、読者に伝えようとしたようです。


では、私は、なぜ、Mさんのメールマガジ

ンの内容を引用したのかというと、ただで

さえストレスを感じる立場にある経営者の

方は、さらに、自分をよく見せようとして

他人とつきあっていると、もっとストレス

がたまってしまい、事業がうまくいかなく

なってしまう可能性が高いということを、

述べたかったからです。


とはいえ、これも私が述べるまでもないこ

ととは思うのですが、Mさんのお母さんの

ように、人によって態度を変える経営者の

方を見ることがあります。


中には、客先では腰が低いものの、社内に

もどると、部下には厳しく接したり、従順

な態度を強要したりする経営者の方も、極

一部ですが、いるようです。


このようなことは、道徳的にも問題である

し、最近はパワーハラスメントとして批判

されるようになっているので、繰り返しに

なりますが、私が改めて述べるまでもない

ことです。


ただ、私がここでこのようなことを述べて

いるのは、そのような行為が問題というこ

とよりも、心が満たされていない経営者の

方は、リーダーシップを十分に発揮できそ

うにないので、事業もうまくいかないとい

うことをお伝えしたいからです。


経営者はリーダーであるわけですから、部

下たちの心が満たされていないときは、そ

れを満たしてあげるという大切な役割があ

るのに、逆に、自分の心を満たすために部

下たちを犠牲にしてしまっては、リーダー

としての役目を果たしていないことになっ

てしまいます。


さらに、多くの経営者の方の関心は、どの

ような事業戦略をとれば事業が成功するか

ということにあると思いますが、その前

に、まず、経営者の方の心が満ちており、

リーダーとして自信をもって組織を率いる

ことができる状態で起業する必要があると

考えている人は、あまり多くないように感

じています。


ここで今回の記事の結論ですが、経営者の

方は、事業戦略と同様に、組織運営にも関

心を持つべきということです。


もちろん、組織運営は、経営者の心が満た

されているだけでうまく行くわけではあり

ませんが、起業にあたっては、少なくとも

リーダーシップについても十分に検討する

ことは大切です。





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