鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

良樹細根

私は、ときどき、イエローハット創業者の

鍵山秀三郎さんのメールマガジンに書かれ

ていたことをご紹介していますが、今回

も、鍵山さんのメールマガジンで印象に

残った言葉がありましたので、ご紹介いた

します。


「『根深ければ、葉繁し』と申します。


根が細かく深く張っている樹の葉は、みご

とに生い茂っております。


同様に樹は、広く深く細かく根を張ってい

なければ、大樹に育ちません。


教育も事業も同じ。


すぐに役に立つことばかりをしています

と、根がおろそかになります。


何事も、最初に手をつけるべきはいつも根

で、葉は後」


これは、鍵山さんが述べているからこそ、

説得力があるので、私のような途上にある

ものが同じことを述べても、耳を傾けてく

れる人はいませんが、ただ、事業の改善を

するときには、この考え方は大切だと思い

ます。


鍵山さんは、「最初に(外からは見えな

い)根に手をつけて、(外から見える)葉

は後に手をつける」と述ておられますが、

鍵山さんのいう「根」は「組織」、また

は、「組織能力」に、「葉」は「事業」、

または、「戦略」に置き換えられると思い

ます。


事業がうまく行かないとき、その原因は、

見えやすい事業や戦略に問題があると考え

てしまう経営者の方が多いと思いますが、

仮に、それらに問題があるとしても、もっ

と根本的な問題は、見えにくい組織にある

ということが多いと思います。


しかも、その組織の問題の改善する場合、

労力や時間がかかることから、敬遠されが

ちです。


でも、最近の強い会社は、組織が強いとい

うことは、多くの方が理解されておられる

と思います。


そして、組織が強ければ、より難易度の高

い事業や戦略も実践できるようになり、競

争力も高まります。


ですから、現在の経営者に求められる能力

は、組織にどういった問題があるかという

ことを見る能力と、さらに、組織を強くし

ていく能力だと思います。


ただ、繰り返しになりますが、組織に問題

があるということは、なかなか見えにくい

こと、そして、だからこそ組織の改善方法

がわかりにくいことから、そこでつまづい

ている経営者の方も多いのではないかと思

います。


大樹を見た時、大きな樹と生い茂っている

葉にだけ目が行くのではなく、それと同じ

くらい地中に広がっている細根にも目が向

く能力が、経営者の方には必要だというこ

とを、鍵山さんのメールマガジンを読んで

改めて感じました。

 

 

 

 

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