鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

社会的責任の大きさが事業の大きさ

弁護士の鳥飼重和さんが、鳥飼さんのポッ

ドキャスト番組で、松下幸之助が著書で述

べていた内容についてお話されておられま

した。


(ご参考→ https://apple.co/35pyLW4


すなわち、同書によれば、自由競争社会の

中で勝つ会社は、どれだけ大きな社会的責

任を負うかどうかで決まるということだそ

うです。


これについて、鳥飼さんは、責任から逃れ

ようとせず、より大きな責任を果たそうと

する人ほど、多くの人から信頼を得られ、

次々と仕事を依頼されるようになるという

ことを、松下氏が若いころに自分の経験か

ら学んだのではないかとお話されておられ

ました。


これは、孟子のことばの「義を先にして、

利を後にす(先義後利)」や、「利益はあ

とからついて来る」という考え方とほぼ同

じであり、多くの方に理解されている一方

で、「言うは易し行うは難し」の教えでも

あると思います。


私自身も含めて、人は、責任から逃れたい

と考えがちであり、できれば嫌なことには

関わりたくはありません。


さらに、開業して間もないころは、経営基

盤が脆弱なこともあり、大きな責任を負う

どころか、他人を押しのけてでも自分の利

益を優先しようという、我田引水的に動い

てしまうこともあります。


これは、私の経験から感じるのですが、開

業して間もない経営者の方から、「事業を

大きくするにはどうすればよいか」という

質問を受けた時、「多くの人から信頼を得

られるような活な動をしましょう」と回答

をすると、「そんな余裕はない」という顔

をされてしまいます。


そういう自分も、開業時(いまもそうです

が)は顧客を見つけることに苦心していた

ので、そういう反応が返ってくることも理

解できます。


では、松下幸之助の教えを実践できるよう

になるにはどうすればよいのかということ

ですが、私は、恥ずかしながら、明確な回

答は持っていません。


現時点で言えるのは、場当たり的、衝動的

に開業せず、ある程度の準備期間を経てか

ら開業することで、我田引水的なことは、

なるべくしないですむようにしておくこと

しかないのではないかと思います。


ただ、なるべく早く、松下氏の教えを実践

できるようになることが、事業を好循環で

発展させられるようになり、遠回りのよう

で近道であると思います。


したがって、今回の記事の結論は、事業規

模の小さな会社経営者の方は、自社のこと

だけでも手がいっぱいではあると思います

が、1日でも早く、社外のことにも目が向

けられるよう努めて行くことが大切だとい

うことです。


そして、これは、私自身への戒めでもあり

ます。

 

 

 

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