メールマガジンに、付加価値について書か
れていました。
「人間社会は人間の生み出す付加価値で成
り立っています。
価格破壊は、この付加価値の否定につなが
ります。
人間がお互いに感謝しながら生活していく
ためには、付加価値を認め合うことです。
付加価値を無視した社会は、砂を噛むよう
な世の中となり、人間から生きていく勇気
を奪い取ってしまいます」
鍵山さんは、他社の付加価値を認めること
が大切と説いていますが、私は、他社の付
加価値を認めようとしない経営者は、自社
の付加価値を認めていないから、他社の付
加価値も認めることができないのだと考え
ています。
経営者が自社の付加価値を認めていれば、
きちんと事業で採算が得られるので、仕入
先に厳しい値下げを求める必要性はなくな
ります。
むしろ、仕入先の事業を尊重し、もっと繁
盛するように、きちんとした付加価値に基
づいた価格で仕入れるでしょう。
しかし、自社の事業に付加価値がない会社
は、価格の安さで顧客に訴求しなければ商
品が売れなくなり、したがって、仕入先に
も同じことを求めることになります。
では、どうすれば自社の付加価値を認める
ことができるのかというと、まず、ひとつ
めは適正な価格で自社製品を販売すること
です。
ここで、自社製品を値上げすれば顧客が逃
げると感じてしまう方も多いでしょう。
しかし、もし、値上げをしたことによって
顧客を逃すことになったとしたら、それは
価格が高いからではなく、価格に見合った
価値を顧客に提供できていないからです。
実は、自社の付加価値を認めていない経営
社は、自社の付加価値を認めていないとい
うよりも、自社の商品に価値を付加できな
いでいるか、または、それが難しいために
価値を付加することから逃げていると私は
考えています。
では、自社の商品に価値を付加できない原
因は何かというと、鍵山さんは「商品にふ
さわしい売り方、扱い方を工夫していない
から」と述べておられます。
この価値を付加する方法については、文字
数の兼ね合いから割愛しますが、価値連鎖
分析が不十分な会社は、付加価値を高くす
ることができないと私は考えています。
自社の事業で収益が得られない会社は、ま
ず、自社の価値を生み出す仕組を見直すこ
とから始めなければなりません。
これを言い換えれば、自社で価値を生む仕
組がない会社は、顧客からみて、自社の商
品は魅力あるものにはなりません。
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