鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

地方銀行の不良債権処理費用が倍増

先日、日本経済新聞が、「地方銀行の不良

債権処理費2倍」という記事を報道してい

ました。


(ご参考→ https://s.nikkei.com/2rciu7y


その記事によれば、「上場する78の地方

銀行・グループの2019年4~9月期連

結決算について、2018年に巨額の赤字

を計上したスルガ銀行を除いて算出する

と、不良債権の処理費用が前年同期の2倍

以上になった」そうです。


ちなみに、「不良債権の処理費用」とは、

「融資先の業績悪化による将来の貸し倒れ

に備えて積む引当金や、不良債権として損

失処理する費用など」のことで、「スルガ

銀行を除いた、4~9月期の不良債権の処

理費用は1,077億円と、前年同期の

2.2倍に膨らんだ」そうです。


このような状況となった要因については、

リーマン・ショック後にできた中小企業

金融円滑化法に基づき、返済猶予などで支

援した企業の経営難が顕在化してきた」と

同紙は分析しています。


銀行から、いわゆる、融資のリスケジュー

ルをしてもらっている会社の業績が悪化し

ているために、「不良債権の処理費用」が

増えているということは、好ましくない状

況になっているということができますが、

その反面、それだけ銀行が不良債権の処理

を進めているという現れでもあり、この点

については評価できると、私は考えていま

す。


なぜなら、銀行に、不良債権を処理できる

だけの体力がなければ、前年より処理費用

を倍増させることはできないからです。


とはいえ、銀行にとっては、やはり、不良

債権の処理は避けたいことなので、今後、

リスケジュールなどには応じる例は徐々に

減って行く傾向にあると、私は考えます。


というのも、リスケジュールは、融資相手

の会社に再起の機会を与えるという面で意

義はありますが、すでにリーマンショック

から11年が過ぎ、また、東日本大震災

らは8年が過ぎていますので、リスケジュ

ールを受けながらも、現時点においても業

況が改善しない会社は、その原因が外部環

境ではなく会社自身にあると言わざるをえ

ないからです。


今回の記事の結論は、前述のように、今

後、銀行は不良債権処理は積極的に行いつ

つも、従来通りに、安易なリスケジュール

の申し出には応じなくなっていくと考えら

れるということです。


したがって、現在、業績があまりよくない

会社は、より一層の改善の努力が求められ

るでしょう。





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●12月13日(金)ランチ会兼勉強会のお

知らせ

 

12月13日(金)12時00分から、東

京都千代田区秋葉原駅の近くのレストラ

ンで、少人数に限定して、昼食をとりなが

らの融資に関する勉強会を開きたいと思い

ます。

 


■日時:令和元年12月13日(火)

12時00分~14時00分


■会場:和食ダイニングまぐろ問屋十代目

彌左エ門 アトレ秋葉原2店

東京都千代田区神田花岡町1-9

アトレ秋葉原2 4階


JR秋葉原駅昭和通り口を出て、すぐ左側

にあるエレベーターで4階に上がってくだ

さい。


東京メトロ日比谷線をご利用の場合、秋葉

原駅3番出口を出ると、正面にエレベータ

ーが見えます。


地図→ https://bit.ly/2lV8tZO

 

■参加費:1,000円(消費税込み)

当日、会場でお申し受けします。


別途、お食事をご注文し、各自、ご精算く

ださい。


■その他:食事をオーダーするという条件

を満たしていただければ、遅れての参加、

中途での退室は可能です。当日は、ご参加

いただいた方からの質問もお受けします。


■参加申し込み方法:フェイスブックイベ

ントページで、「参加」ボタンを押してく

ださい。→

https://www.facebook.com/events/532327930944980/