鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

顧問料はコストか?

税理士の大久保圭太さんが、大久保さんご

自身が出演しておられるポッドキャスト

組で、税理士の顧問料についてお話されて

おられました。


すなわち、「知人から、『現在、顧問契約

をしている税理士の顧問報酬が高くて不満

を持っている会社を知っているので、よろ

しければ、大久保さんにその会社をご紹介

しましょうか』と言われることがあるが、

そのような会社は、税理士へ支払う顧問報

酬をコストと考えている会社なので、紹介

を断っている」というものです。


(ご参考→ https://bit.ly/35pJZd1


私は、大久保さんの考え方に共感するので

すが、一方で、税理士の顧問報酬はなるべ

く安い方がよいと考えている会社経営者の

方が多いのも事実だと思います。


というのも、税理士の方の役割を、税金の

申告の代行とだけ考えている場合はそのよ

うに感じるでしょう。


事実、税理士の方によっては、税金の申告

の代行だけしかいない方もいるので、その

ようなことだけを税理士の方に期待してい

る方は、顧問報酬をコストと考えることは

当然です。


しかし、それだけであれば、会社の税金に

関する考え方が、税務当局の考え方と大き

く異なっていても、自社だけではなかなか

それに気づきにくく、将来、税務当局から

誤りを指摘され、思わぬ損失が発生するリ

スクも高くなる可能性があります。


これも当然のことですが、事業運営は、利

益を得る活動も大切ですが、リスクを減ら

すという活動も大切です。


ただ、中小企業の多くは、利益を得るため

の活動に経営者の関心が強く、リスクを減

らすための活動への関心はあまり強くあり

ません。


そして、会社の規模が大きくなればなるほ

ど、税金に関するリスクを含め、潜在的

リスクも大きくなるので、経営者の方は、

リスク管理に多くの注意を払わなければな

らなくなっていく傾向にあります。


ただ、会社の規模が小さいうちは、潜在的

なリスクがなかなか表面化しないので、経

営者の方は、リスク管理にはなかなか目が

向かないようです。


このような説明の仕方はあまり適切ではな

いことをご容赦いただきたいのですが、例

えば、中小企業の経営者の方の多くは、自

分は不死身で、いつまでも健康であると考

えている方が多いようです。


このように指摘すると、「そんなことはな

い」と否定する方もいますが、そのような

方でも、ご自身が、突然、事故で亡くなっ

たり、重い病気になってしまったときのこ

とまでの対策をしている例は少ないようで

す。


確かに、経営者が欠ける事態は確率として

は低いものの、事業を継続させるために

は、あらゆるリスクを想定しておく必要が

あります。


そのような会社は、突発的な環境変化が起

きると、直ちに事業運営が行き詰まってし

まいます。


中小企業でも、ときどき、大口取引先の倒

産で連鎖倒産してしまう、販売した製品に

欠陥が見つかり、業績が下がってしまう、

従業員の不正により大きな損害が発生した

などの要因で、事業の継続が危ぶまれるこ

とがあります。


そして、そのような会社に対しては、「な

ぜ、いままで何も対策をしていなかったの

だろう」などの疑問を持たれることも多い

ようです。


確かに、すべてのリスクを前もって防ぐこ

とはできませんが、ある程度のリスクへの

備えはできるので、日ごろからリスクに鋭

敏な会社の業績は、それほどピンチに陥る

ことなく安定的に拡大していきます。


そうであれば、税理士(をはじめとした専

門家)への報酬は、「コスト」ではなく、

会社を強くするための必須の投資と言える

と思います。


単に、ここ数か年の利益だけを考えれば、

税理士への報酬はムダと考えてしまいたく

なりますが、10年先、20年先を考え、

会社の足腰を強くするためには、きちんと

助言をしてくれる税理士を顧問にし、しっ

かりした備えをしておくことは、極めて重

要だと思います。




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●12月13日(金)ランチ会兼勉強会のお

知らせ

 

12月13日(金)12時00分から、東

京都千代田区秋葉原駅の近くのレストラ

ンで、少人数に限定して、昼食をとりなが

らの融資に関する勉強会を開きたいと思い

ます。

 


■日時:令和元年12月13日(火)

12時00分~14時00分


■会場:和食ダイニングまぐろ問屋十代目

彌左エ門 アトレ秋葉原2店

東京都千代田区神田花岡町1-9

アトレ秋葉原2 4階


JR秋葉原駅昭和通り口を出て、すぐ左側

にあるエレベーターで4階に上がってくだ

さい。


東京メトロ日比谷線をご利用の場合、秋葉

原駅3番出口を出ると、正面にエレベータ

ーが見えます。


地図→ https://bit.ly/2lV8tZO

 

■参加費:1,000円(消費税込み)

当日、会場でお申し受けします。


別途、お食事をご注文し、各自、ご精算く

ださい。


■その他:食事をオーダーするという条件

を満たしていただければ、遅れての参加、

中途での退室は可能です。当日は、ご参加

いただいた方からの質問もお受けします。


■参加申し込み方法:フェイスブックイベ

ントページで、「参加」ボタンを押してく

ださい。→

https://www.facebook.com/events/532327930944980/