鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

取引をする責任

私がかつて勤めていた銀行は、地元の融資

シェアが約50%の地方銀行でした。


この融資シェアは高い割合で、すでに融資

取引のある会社からの新規の融資の申し込

みはほぼ断らず、新たに融資取引の開始を

申し込んでくる会社に対しても、約90%

は応じていたと思います。


こういったことができたのも、地方銀行

して地元を重視するという方針もありまし

たが、ある程度の資産規模(約5兆円)が

あるので、中堅会社程度までであれば支え

られる規模であったこと、業績が悪化した

融資先の支援ノウハウや、倒産してしまっ

た会社からの融資回収ノウハウを持ってい

たことなどがあげられると思います。


したがって、融資を行う相手に対しては、

中途半端な姿勢ではなく、きちんと最終的

に支援するという姿勢で融資に応じていた

と私は考えています。


話がそれますが、銀行の融資に積極的な姿

勢が、多くの不良債権を抱える原因となっ

たと批判されることがありました。


ビジネスは結果で評価されるので、その批

判は受け入れなければなりませんが、少な

くとも、不良債権のうち、いわゆる乱脈融

資は割合としては少なく、不良債権となっ

た融資の多くは、融資相手の会社を支えよ

うとする意図で行われていたと、私は考え

ています。


話を戻して、融資を行うことを決めた銀行

は、当然、その判断をした貸手としての責

任があります。


すなわち、融資をすると決めた以上、融資

をする相手とは、短期間で態度を変えるよ

うなことはせず、長期的に取引を続けると

いう前提で融資に応じていました。


したがって、単に、融資申し込みの時点で

業績に問題がなければ融資に応じていたと

いうわけではなく、長期的な取引に不安が

あれば、融資を断っていました。


ところで、私は、いま、コンサルティング

を仕事にしていますが、かつて勤めていた

銀行の姿勢を見習って、無名なコンサルタ

ントの分際で僭越ながら、ご支援のご依頼

を断ることもあります。


断る相手は、コンサルティングをしても業

績の回復の見込みがない会社、経営者の方

の当事者意識が少ない会社などで、このよ

うな会社に対しては、コンサルティング

のものの意味がなく、責任を持った仕事が

できません。


これは、かっこいいことばでいえば矜持と

いうことになると思いますが、私が無責任

に安請け合いをすることは、コンサルティ

ングの依頼をする側にとっても、依頼を受

けた側にとっても、お互いによい結果にな

りません。


また、業績のよくなる会社というのは、長

い付き合いのできる協力者がたくさんいる

会社だと思います。


日和見主義の人が多く周りにいる会社は、

いつまでたっても場当たり的なことしかで

きず、業績はなかなか上向くことはないで

しょう。

 

 

 

 

 

 

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