3年ほど前にブログに書いた、説明責任と
遂行責任に関する記事が、いまだにアクセ
スされているので、今回、改めて記事にし
ます。
(ご参考→ https://amba.to/2QAVbNG )
経営者の方には、事業の遂行管理とならん
で、事業方針を決め、事業計画を立てると
いう役割があります。
そして、事業を遂行するには、ステークホ
ルダー(株主、銀行、従業員、仕入先等)
の協力が必要であり、経営者の方は、自ら
が立案した事業計画の妥当性をステークホ
ルダーに対して説明し、賛同してもらうこ
とで協力を得ることができます。
これは、銀行から融資を得るときのことが
最もイメージしやすいと思います。
事業を積極的に展開していくには、融資を
受けることが必要な場合がありますから、
そのときは、経営者の方が事業計画につい
て銀行に対して説明し、その実現の可能性
が高ければ融資の承認を得ることができる
ようになります。
は事業計画を説明することはあまりないと
思いますが、継続的、かつ、まとまった金
額の場合は、銀行と同様に説明をすること
が必要なときがあります。
そして、説明が最も必要な相手は、毎日、
事業活動に携わっている従業員に対してだ
と思います。
従業員は、経営者の意図を理解していない
と、経営者の目指す事業の遂行が困難にな
るからです。
そこで、経営者の方は、何度も機会を作っ
て経営者の意図を従業員に伝えることが大
切です。
つぎに、遂行責任ですが、銀行、仕入先、
従業員は、経営者の説明によって事業に協
力することを決めた場合、その経営者の意
図にしたがって行動する責任があります。
なぜなら、銀行は融資した資金の利息を、
仕入先は販売した商品の代金を、従業員は
働いたことに対する給与などの対価を受け
取るからです。
対価を払う側としては、払う側の意図通り
に活動してもらえない、例えば銀行は約束
した金額の融資をしない、仕入先は約束し
た数量の商品を販売してくれない、従業員
は経営者の指示した通りの活動をしなけれ
ば、対価を払う意義がなくなるからです。
ここまでは、至極当然のことを述べてきた
のですが、実際の事業活動では、前述のよ
うな説明責任が十分に果たされていないこ
とが多いようです。
例えば、従業員に対しては、「とにかく顧
客に商品を売って来い」、「なんとかして
納期を間に合わせろ」と、結果だけを求め
たり、銀行に対しては「とにかく融資さえ
してくれればいいんだ」と、事業の妥当性
を十分に説明しないまま協力を求めたりす
る経営者の方は、珍しくないと私は感じて
います。
もちろん、実際には、従業員に対しても、
ある程度の権限は与えられ、その範囲内で
結果責任を負ってもらうというようなこと
はありますが、だからといって、従業員の
活動の多くの部分は、経営者の方針にした
がっており、経営者の方は基本的に説明責
任を免れるの軽くなることはできません。
また、従業員の力量が少ないことが、事業
活動の遂行の妨げになっていると考える経
営者の方も多いと思いますが、力量の少な
い従業員を雇用した責任は経営者に帰する
ものです。
話を戻して、経営者の方が、ステークホル
ダー、特に、従業員に対して問う責任は、
結果責任ではなく、経営者の意図通りにど
れくらい忠実に活動をしたかという遂行責
任です。
これは、よいか悪いかではなく、もし、経
営社の方が従業員に対して結果責任を問う
のであれば、それに応じて従業員は自らの
考えで行動することになり、経営者の意図
には従わなくなる、ということです。
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