鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

十六善神

今回も、芥川賞作家で、福島県田村郡三春

町の禅寺(臨済宗妙心寺派福聚寺)の住職

を務める玄侑宗久さんが、ポッドキャスト

番組でお話しされておられたことについて

感想を書きたいと思います。


(ご参考→ https://goo.gl/YuYQoA


玄侑さんによれば、「西遊記のモデルに

なった玄奘三蔵は、インドから唐代の中国

に、600巻に及ぶ大般若経を持ち帰った。


それは、玄奘三蔵がひとりで持ち帰ったと

伝えられているが、後世の人たちから、そ

の偉業はとてもひとりで成し遂げることは

難しいことであり、16人の神、すなわち

十六善神のご加護があったと考えられるよ

うになった。


そこで、その十六善神が、大般若経を運ん

でいる玄奘三蔵を守っている様子を、十六

善神図としてかかれるようになった」そう

です。


そして、玄侑さんは、このような偉業に挑

もうとするときに神の庇護があるという考

え方は、オリンピック選手がよい結果にな

るとイメージして競技に臨むと、実際によ

い成績が出るということと似ているとご指

摘されておられました。


このご指摘は、玄侑さんが宗教家であるの

で、人が何かを成し遂げたいと思う時は、

それを神仏が手助けしてくれるというよう

な、単純なことを述べていると考える方

は、ほとんどいないと思います。


オリンピックでメダルをとるくらいまでと

はいかないまでも、普通の人にはなかなか

できないことに、周到な準備と大きな決意

をもって臨む人にこそ、天の助けのような

ものがあるということをお話されておられ

るのだと思います。


すなわち、「人事を尽くして天命を待つ」

ということでしょう。


今回は、単に、昔から言われていることわ

ざについて述べることになったのですが、

それは、人事を尽くして天命を待つという

考えを持つ人が減ったような気がしたから

です。


その代わり、人事を尽くさないで天命を

待って(きちんとした手順を踏まずに結果

だけを求める)いたり、そもそも天命を待

つようなこと(困難な課題に挑むこと)を

避けたりする人が多いと感じています。


もちろん、非効率なことは避けるべきです

が、それは安易な方法を選ぶということと

は意味が異なることだと思います。

 

 

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