作家の安田佳生さんが制作しているポッド
キャスト番組で、安田さんが、小説を書け
る人は編集能力が高いということをお話し
ておられました。
(ご参考→ https://goo.gl/oiY81Z )
この編集能力とは、ストーリーに矛盾が起
きないよう整合性を維持する能力を指して
いるそうです。
そして、このような能力はビジネスにも応
用できるそうです。
例えば、高い編集能力を持っている人は、
社長が目指している会社はどのような会社
であるかということをきいて、その会社に
はどのような事業が適しているか、どのよ
うな商品が適しているか、どのような売り
方が適しているかといったことが、すぐに
分かるそうです。
実は、この話をきいたとき、私にも心あた
りのあることが、たくさん思い浮かびまし
た。
といっても、編集能力の高い人のことでは
なく、そのような人に「ビジネスを編集」
してもらった方がよいと思われる会社のこ
とです。
例えば、「お客さまのご要望に迅速に対応
します」というキャッチフレーズを打って
おきながら、電話に出られる人が常駐して
いなかったり、顧客から電話での要望が届
いても、それに応えるための意思決定の方
法や役割分担が定められていなかったりす
る会社を見る時があります。
経営者の思いは、迅速な対応をしたいとい
うことであっても、体制整備まで行われて
いなければ、潜在的な顧客からは、迅速と
うたっていても、それは表向きの耳障りの
いい言葉にすぎないと受け止められてしま
いかねません。
そして、このような整合性のない状態は、
当事者にはなかなか気づきにくく、外部の
人でないと気づかないことも多いようで
す。
(このことは、私自身にも言えることと、
自覚しています)
実は、私は事業の改善のお手伝いをしてい
る会社に対して、このような整合性のない
ことに気づくことが多々あります。
とはいえ、それは機会があるまでは口にし
ないようにしています。
というのは、私にお手伝いを依頼した経営
者の方は、整合性を直すために私にお手伝
いを依頼したのではなく、経営者の方が最
重要と考える別の課題を解決するために私
にお手伝いを依頼したからです。
経営者が望むことが終わるまでは、こちら
から改善が望ましいと気づいたことを述べ
ても、それまで一度に取り組むことは容易
ではありません。
ただ、ご縁があったのに、私が気づいたこ
とを述べさせていだく機会がないままに、
ご縁がなくなることもちょっともったいな
いと思うこともあります。
話を戻して、今回の記事の結論は、外部の
専門家の助力を得ずに、単独で事業を行っ
ている会社は、どうしても整合性がとれな
い部分ができてしまうので、なるべくその
ような部分がでないよう、「ビジネスの編
集能力」を持つことを心がけることが大切
ということです。
また、その整合性は、できれば外部の人、
すなわちコンサルタントなどに確認しても
らうと、よりよい事業に磨かれるというこ
とです。
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