これは、中小企業に限るのですが、私がコ
ンサルタントとして顧問先の経営者の方と
お会いしても、あまりお話しません。
聞き役に徹しています。
その理由のひとつは、まず、私が聞き役に
なると、顧問先の経営者の方のモチベー
ションが高くなるからです。
本論からそれますが、経営者の方は、あま
り自分の考えをきいてもらえる機会が多く
ないか、もともとおしゃべりすきな人が多
いようで、とにかくお話したいことを話て
もらうと、元気になってもらえます。
ふたつめは、事業の改善策は、実態とし
て、どういう方法がよいというよりも、ど
ういう方法が実践してもらえるかが重要に
なっているので、コンサルタントがよい方
法と思うものよりも、経営者の方自身が実
践してみたいという方法の方が、実際に改
善策を実行したときの事業の改善の度合い
が大きくなるからです。
そこで、コンサルタントとしては、経営者
の方の考えをできるだけたくさんきいてみ
て、それらをまとめると、どういう改善策
になるかということを明確にしていく役割
を担います。
そうなると、コンサルタントは、改善策を
考えないことになるように思われますが、
経営者の方の考え方の妥当性、整合性、実
現可能性などを検討しなければならず、そ
れには経営に関する知識や、経験、スキル
が求められます。
また、経営者の方のお話したことが、必ず
しも事実とは限らないことがあります。
これは、多くの場合、故意に事実と異なる
ことを話しているのではなく、経営者の方
の思い込みや調査不足によるものです。
そういった裏付けの調査もしなければなり
ません。
と、ここまで私の改善策策定のプロセスを
説明してきましたが、なぜ、これに言及し
たかというと、その理由のひとつは、会社
の事業の改善策はオーダーメードにならざ
るを得ないからということです。
それは、会社の外部環境と内部環境は、会
社によって異なるからです。
特に、中小企業は、ある意味、経営者の個
性で事業を運営している面が強いので、業
種や規模が同じだからと言って、必ずしも
同じ改善策が適するとは限りません。
もちろん、基本的な戦略はどのような会社
にも通用しますが、それだけでは差別化は
困難です。
したがって、最適な改善策は個々の会社に
あわせたオーダーメードのものになるわけ
です。
ふたつめは、事業の改善策は、会社自身が
変わらなければ、事業も改善しないからで
す。
これも当然のことと思われますが、事業の
改善とは、事業の主体である会社の経営習
熟度が高まることが基本です。
でも、中には、会社の経営習熟度を高める
には労力も時間もかかるので、「手法」だ
けで改善したいと考える経営者の方は少な
くありません。
すなわち、自らのスキルアップはあまりし
たくないので、何を売るか、または、どう
やって売るかということだけで事業を改善
しようという方も多いと感じています。
でも、スキルアップなしにできる程度の改
善では、競争力は高まりません。
やはり、会社が改善し、そして事業が改善
することが基本です。
そこで、会社の改善点は何かということを
調べるためにも経営者の方の話を十分に聴
く必要があります。
今回の記事の結論は、私が考えるコンサル
ティングは、「誰にでもどんな病気にも効
く万能の特効薬」を作るというようなこと
ではなく、会社の状況に合わせて改善策を
まとめるという作業になっているというこ
とです。
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