鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

クラウドファンディングによるニーズ発掘

先日、持ち運び可能なホワイトボードを製

造しているバタフライ社に関する、ダイヤ

モンドの記事を読みました。


(ご参考→ https://bit.ly/2kzCZII


記事によれば、かつて、バタフライ社社長

の福島さんが、持ち運び可能なホワイト

ボードを副業で開発したものの、量産する

にあたり、それを製造してもらおうとした

工場から、ロット数が見込めなければ量産

できないと断られてしまったそうです。


そこで、「福島氏が(クラウドファンディ

ングの)Makuakeでプロジェクトを

発表したところ、約800人から計300

万円近い支援が集まり、2015年7月に

初めての量産化を開始した」そうです。


記事には、「開発資金を集める手段として

の印象が強いクラウドファンディング

が、開発前にその商品に程度の需要がある

のかを確認することができるのも大きな利

点」と記載がありますが、私もその通りだ

と思います。


私も銀行職員時代に、新しい商品を開発し

た会社から融資の申し込みを受けたことが

何度もありましたが、その商品の需要があ

るかどうかを見極めることはとても難しい

と感じたことがあります。


その点、クラウドファンディングでは、需

要の有無が前もって分かるので、本人も事

業化する決意をつけることが容易になり、

また、需要が見込めないものを事業化して

失敗するというリスクを避けることができ

ます。


すなわち、福島さんのクラウドファンディ

ングは成功事例ですが、どんな商品でも支

援が得られるようになるとは限らないよう

です。


むしろ、支援が集まらない(=失敗する)

例の方が多いようです。


しかし、一度目で成功しなかったからと

いって、それだけで諦めず、製品を改良

し、再び支援を募るということを繰り返す

うちに、目標額を得られるようになるとい

うこともあるようです。


このような側面からは、まだ、銀行の融資

承認を得ることの方が易しいのではないと

思いますが、クラウドファンディングの方

が、生で、かつ、直接的であるという面で

は、より強力な支援になると思います。


そして、クラウドファンディングで、もう

ひとつ注意しなければならないことは、い

わゆる「一発屋」にならないことです。


自分の開発した商品がクラウドファンディ

ングで評価された場合、それは、「商品」

が評価されたのであって、開発者や会社が

評価されたわけではありません。


もちろん、ヒット商品を開発できた人は、

次のヒット商品を開発できる確率も高いと

思われますが、クラウドファンディング

は、銀行の融資審査と違い、会社に対して

ではなく、商品の評価でしかないというこ

とです。


したがって、クラウドファンディングを活

用して事業を継続させていくには、ヒット

商品を開発できる体制づくりにも注力して

いくことが必要になります。

 

 

 

 

※この記事はメールマガジンでも配信して

います。ぜひ、ご登録ください。→

http://yuushi-zaimu.net/conference/

 

 

 

 

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●10月21日ランチ会兼勉強会のお知らせ

 

10月21日(月)12時00分から、東

京都千代田区秋葉原駅の近くのレストラ

ンで、少人数に限定して、昼食をとりなが

らの融資に関する勉強会を開きたいと思い

ます。

 


■日時:令和元年10月21日(月)

12時00分~14時00分


■会場:和食ダイニングまぐろ問屋十代目

彌左エ門 アトレ秋葉原2店

東京都千代田区神田花岡町1-9

アトレ秋葉原2 4階


JR秋葉原駅昭和通り口を出て、すぐ左側

にあるエレベーターで4階に上がってくだ

さい。


東京メトロ日比谷線をご利用の場合、秋葉

原駅3番出口を出ると、正面にエレベータ

ーが見えます。


地図→ https://bit.ly/2lV8tZO

 

■参加費:1,000円(消費税込み)

当日、会場でお申し受けします。


別途、お食事をご注文し、各自、ご精算く

ださい。


■その他:食事をオーダーするという条件

を満たしていただければ、遅れての参加、

中途での退室は可能です。当日は、ご参加

いただいた方からの質問もお受けします。


■参加申し込み方法:フェイスブックイベ

ントページで、「参加」ボタンを押してく

ださい。→

https://www.facebook.com/events/489330015247993/



銀行の存在意義はいざというときの支援

先日、ダイヤモンドの記事に、上場企業に

対して行った、銀行に関する調査の結果が

公表されていました。


(ご参考→ https://bit.ly/2kYyeIC


その記事によれば、「これからもメインバ

ンクは必要と思うか」との問いに対して、

「はい」と答えた会社は91.6%とあり

ます。


その理由の1位(複数回答)は、「いざと

いうとき頼りになる」で、メインバンクを

必要だと思う会社の85.7%がそれを根

拠として挙げています。


ちなみに、2位の「資金需要がある」は、

42.9%で、融資を受けている会社は、

「いざというときに頼りになる」が、メイ

ンバンクを必要とする圧倒的な理由になっ

ていると言えます。


今回、この結果に私が注目したのは、この

「いざというときに頼りになる」が、逆に

言えば、銀行の存在意義でもあると考えて

いるからです。


さらに、最近は、フィンテック人工知能

の発展が著しい状況ではありますが、融資

をしている会社が危機的な状態に陥ったと

きに、支援するかどうかという判断は、機

械などが人間に代替できない分野だと思っ

ています。


すなわち、仮に、今後もフィンテックによ

る融資が増えて行っても、資金の供給事業

における銀行の中心的な地位は変わらない

ということです。


したがって、これからの銀行は、競争力を

高めるために、この機械などが代替できな

い部分に資源を集中させてくるものと思い

ます。


そうすれば、自行をメインバンクとする会

社が増え、その会社の通常の融資取引も得

られることになるでしょう。


なお、今回取り上げた調査は、上場会社に

対するものですが、中小企業においても同

じ結果になると思います。


今回の記事の結論は、銀行から融資を受け

ている会社は、自社のリスク管理のために

も、いざというときに銀行からの支援が得

られるよう、「メインバンク」をしっかり

と定め、自社の情報や方針などを、適宜、

提供していくことが、ますます重要になっ

ていくということです。

 

 

 

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●10月21日ランチ会兼勉強会のお知らせ

 

10月21日(月)12時00分から、東

京都千代田区秋葉原駅の近くのレストラ

ンで、少人数に限定して、昼食をとりなが

らの融資に関する勉強会を開きたいと思い

ます。

 


■日時:令和元年10月21日(月)

12時00分~14時00分


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東京都千代田区神田花岡町1-9

アトレ秋葉原2 4階


JR秋葉原駅昭和通り口を出て、すぐ左側

にあるエレベーターで4階に上がってくだ

さい。


東京メトロ日比谷線をご利用の場合、秋葉

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1千兆円の国債

先日、税理士の大久保圭太さんが、ポッド

キャストで消費税についてお話されておら

れました。


(ご参考→ https://apple.co/2m0uJlg


その中で、消費税率の引き上げが必要とさ

れる理由に、日本の国債発行残高が約1千

兆円あり、それを返済するためと説明され

るものの、会計の論理が分かっている人で

あれば、債務があると聞けば、その債務に

見合う資産があると考えるはずだとお話さ

れておられました。


私も大久保さんと同じ考えなのですが、報

道機関なども、国債残高のGDPに対する

比率が日本は236%で、先進国でトップ

であるとか、国民1人あたりの借金が、約

871万円になるという報道をするため、

国債の残高をきいただけで不安になる方も

多いのかもしれません。


(ご参考→ https://bit.ly/2lZ4qfo


では、国の貸借対照表はどうなっているの

でしょうか?


財務省が作成した「国の財務書類」によれ

ば、平成30年3月の国の資産は約671

兆円ですが、負債は約1,239兆円で、

負債が約568兆円多い状態となっていま

す。


(ご参考→ https://bit.ly/2lXNvcZ


確かに、これだけを見れば、国の借金は早

く返した方がよいと考えてしまうかもしれ

ません。


でも、私は、これは実態を表していないと

思っています。


なぜなら、国を会社に置き換えて考えてみ

れば、資産より負債が2倍近くある会社に

融資をしたいと思う銀行は、まず、現れな

いでしょう。


でも、いま、日本国政府が発行する国債

金利がほぼ0%でも購入されています。


これは、日本国政府国債の信用力が高い

ことの裏付けであり、必ず国債は償還され

ると考えている人(機関投資家)ばかりだ

ということです。


したがって、国債を買っている人は、実態

は、日本国の資産は負債よりも多いと考え

ているはずです。


では、なぜ、日本国の資産は負債よりも多

いと考えられるのかというと、日本国民や

日本の会社はたくさんの資産を持っている

からでしょう。


もう少し具体的に書くと、日本国政府が発

行している国債のほとんどが、日本国民や

日本の会社が資産として持っているので、

実際にはそういうことにはならないと思い

ますが、日本国政府が、国債を持っている

人や会社に、その国債と同額の税金をかけ

れば、たちまち「国の借金」はなくなりま

す。


これは仮定の話ですが、日本の国債には資

産の裏付けがあるから、返済は確実だと考

えられているということです。


ここまでが前置きですが、本題は、借金が

問題になるのは、金額の多さではないとい

うことです。


例えば、「この会社は、約20兆円の有利

子負債(≒融資)を抱えている」ときいた

とき、その会社にどんな印象を持つでしょ

うか?


「ものすごく借金の多い会社だ」と感じる

人が多いかもしれませんが、実は、これは

トヨタ自動車のことです。


同社は、約20兆円の融資を受けています

が、総資産は約52兆円、純資産は約21

兆円あります。


(ご参考→ https://bit.ly/2lZ7wA2


ですから、もう少し融資を増やしても問題

ないと思います。


ケースバイケースですが、融資は、純資産

の2~3倍あっても問題はありません。


逆に言えば、融資を増やしたいと考えてい

る会社は、自己資本(=純資産)を増やせ

ばよい訳です。


自己資本比率が30%を切らなければ、銀

行から融資を断られることはあまりないで

しょう。


今回の記事の結論は、会社の貸借対照表

は、融資額はあまり問題にはならず、自己

資本比率が大切になるということです。


ちなみに、日本銀行貸借対照表はどう

なっているのかというと、平成31年3月

の資産は約557兆円、負債は約553兆

円で、わずかに資産が多いものの、ほぼ同

額です。


(ご参考→ https://bit.ly/2kWjrhM


もし、日本銀行が一般の会社であるとすれ

ば、危機的な状態だと思いますが、日本国

民で日本銀行が倒産すると思っている人は

ひとりもいません。


なぜでしょうか?


その答えは「宿題」とさせていただきたい

と思います。


答え合わせをしたい方は、こちらからどう

ぞ。→ http://yuushi-zaimu.net/contact/




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60歳を過ぎて親の言いつけを守る経営者

ベストセラー作家の本田健さんが、以前、

講演会で、次のようなことをお話されてお

られました。


すなわち、本田さんの知人で、60歳を過

ぎた経営者が、「自分は、親の言いつけに

したがって、会社の経営を引き継いだが、

その会社の事業は振るわず、親のおかげで

不幸な人生を過ごしてきたと感じている」

と言っていたが、そもそも、60歳を過ぎ

て親の言いつけに縛られていることがおか

しい、というものです。


本人としては、親の希望を受け入れて会社

の経営を引き継いだのに、結果として、そ

れが裏目に出てしまったことを悲しんでい

るようであり、その方の気持ちを理解でき

なくもありません。


しかし、引き継いだ会社の事業が振るわな

いのであれば、会社の経営を他の人に任せ

たりすることはできたはずで、60歳を過

ぎてまでそれを言い続けていることは、確

かにおかしいと感じます。


ここからは想像ですが、その方は、会社の

経営がうまくいっていないことに、本当は

自分の責任を感じているものの、それを素

直に認めたくないために、「本意ではない

が、親から頼まれて経営してきた会社だか

ら、業績が振るわないのはしかたがない」

と、言い訳をしているのではないかと思い

ます。


ここまでが前置きですが、私も、前述の経

営者のように、自分を被害者であると言っ

ている経営者に、これまで何人か遭ったこ

とがあります。


でも、これも前述したとおりですが、経営

者の方が、自分を被害者と考えることはお

かしいと思います。


ひとつは、経営者に就任することは、本人

の意思によるものだからです。


経営者に就任後も、会社に多額の融資があ

り、銀行などの債権者から同意を得られな

いということでもない限り、経営者を辞任

することは可能なはずです。


もうひとつは、経営者は普通の人には務ま

らない役割を担っていることは、就任の時

点で分かっているはずだということです。


仮に、就任後に、そのたいへんさを理解し

たとしても、就任前にきちんとした判断を

できなかった自分の責任です。


もちろん、このようなことを経営者の方に

実際にお話したことはありませんが、少な

くとも会社の従業員と同じレベルで、「自

分は本当は経営者にはなりたくなかった」

などと当事者意識に欠けるようなことを述

べているようでは、上から目線で恐縮です

が、その人は経営者の器ではないというこ

とを自ら述べているようなものでしょう。


でも、このような当事者意識のない経営者

は、例外的であると思っています。


逆に、これまで私がお会いしてきた経営者

の99%は、果敢に事業改善に挑んでいる

方ばかりであり、私も大いに触発されてい

る人ばかりです。




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●9月24日ランチ会兼勉強会のお知らせ

 

 9月24日(火)12時00分から、東京

秋葉原駅の近くのレストランで、少人数

に限定して、昼食をとりながらの融資に関

する勉強会を開きたいと思います。

 


■日時:令和元年9月24日(火)

12時00分~14時00分


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さい。


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自社の顧客が自社の商品を買う理由

先日、知人とお話をしているとき、その知

人の知人に会社経営者がいるが、あまり売

上が増えず困っている、どうしたらよいか

という質問を受けました。


このように書くと、ちょっと上から目線に

なって恐縮ですが、私も10年ほど経営コ

ンサルタントをしてきて、売上が増えない

会社の原因が、おおよそ分かるようになっ

てきました。


ただ、それは感覚的なものなので、ひとこ

とで説明しにくいので、いくつかの言い回

しでお伝えしたいと思います。


ひとつめは、「売上が増えない会社は、

『あなたの会社の顧客は、なぜ、あなたの

会社から商品を買うのか』という質問に答

えられない」ということです。


これは、裏を返せば、その会社の顧客は、

商品を支持しているのであって、売ってい

る会社を支持している訳ではないため、ほ

かに同じ商品を売っている会社があれば、

そこから買ってしまうということです。


ふたつめは、「売上が増えない会社は、付

加価値を創っていない」ということです。


ドラッカーの有名なことばに、「事業の目

的は顧客の創造である」というものがあり

ますが、これは私独自の解釈ですが、「事

業の目的は付加価値の創造である」と言い

かえることができると思っています。


なぜなら、顧客を創造できるということ

は、自社製品を販売できるということであ

り、自社製品が販売できれば、付加価値が

得られるからです。


この「付加価値」という考え方も、実は、

簡単なようで結構難しいと私は思っていま

すが、要は、顧客から認められる価値のこ

とであり、逆に、いくら商品を売ろうとし

ても、顧客が価値を認めなければ商品は売

れないし、付加価値は実現しません。


みっつめは、当事者意識がないということ

です。


これについては、「私は、自社の売上不振

について、懸命に頑張って改善しようとし

ている」と反論する経営者の方が多いかも

しれません。


ただ、自社の売上が振るわない原因につい

て、「経営環境が悪化した」、「優秀な従

業員をなかなか雇うことができない」、

「政府の支援策や、銀行の支援が不足して

いる」など、外部に原因を求めている、す

なわち、自分が変わろうとしていないので

あれば、外部に依存的であると言えます。


ここまで3つの面から、売上不振の会社の

要因をお伝えしたのですが、あえてひとこ

とで言えば、存在意義が低い会社はなかな

か売上が増えないということです。


では、なぜそういう会社が現れるのかとい

うと、会社を登記する、店舗を借りるなど

といった、表面的なことしかせずに事業を

始めてしまうからだと思います。


事業を始めようとする前に、きちんと、

「なぜ、顧客は自社から商品を買ってくれ

るのか」という問いに答えられるような状

態になっていれば、それほど苦労すること

なく、売上は得られるでしょう。


でも、「会社を登記して、店を開けば売上

が得られる」という程度でしか事業につい

て考えていなければ、なかなか売上は得ら

れません。


これは当たり前といえば当たり前なのです

が、一方で、「なぜ、顧客は自社から商品

を買ってくれるのか」という問いに答えら

れる会社経営者も、意外と多くないようで

す。


そこで、「なぜ、顧客は、自社から商品を

買ってくれるのか」という質問に回答で

きない経営者の方は、逆に、自分が買い物

をするときに、「なぜ、自分はこのお店で

商品を買うのだろう」と考えて見るとよい

と思います。


そう考えると、自社の事業の改善のヒント

がつかめるかもしれません。

 

 

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異質の社員がいるからいい

先日、イエローハット創業者で、トイレ掃

除をすることで自社の業績を高め、現在も

多くの経営者の方にトイレ掃除を薦めてお

られる、鍵山秀三郎さんのメールマガジン

を読みました。


「私が掃除をするからといって、全社員が

参加するわけではありません。


約二割の社員は、いまだに掃除をしていま

せん。


それでいいのです。


むしろ、全社員、同質の価値観で動いてい

るほうが異常な感じがします。


会社は、同質の人ばかりが集まったとき

に、腐敗するものです。


官庁がいい例ではありませんか」


一般的に、社長の方針は、会社全体に浸透

し、従業員の方も社長と同じようなことを

するものであると考えられがちですが、鍵

山さんの会社では、20%の従業員の方が

掃除をしていないということが分かり、私

も意外だと感じました。


でも、鍵山さんは、「同質の人が集まると

会社が腐敗する」と指摘しており、なるほ

どと思いました。


確かに、全員が同じ価値観を持った組織で

は、ひとつの方向に向かって強い力を発揮

できますが、それが正しい方向であれば問

題がないものの、間違った方向であれば、

事業活動はすぐに行きづまることになるで

しょう。


ところで、多くの経営者の方は、いわゆる

働きの悪い従業員は排除したいと考えがち

です。


というのは、会社の従業員は、いわゆる、

「2-6-2の法則」によって、20%の

優秀な従業員、60%の普通の従業員、

20%の優秀でない従業員に分かれると考

えられていますが、そのうち、優秀でない

20%の従業員をなんとか雇わないですむ

ようにできないかと、経営者の方は考えて

いるということです。


これは、ある面では、会社の従業員の全員

を、同質にしようとすることでもあると思

います。


そして、「優秀でない従業員がいること

が、業績改善の足かせになっている」とい

う考え方の前提は、事業の業績は従業員の

能力によるという考え方だと思います。


すなわち、優秀な従業員の能力が2、普通

の従業員の能力が1、優秀でない従業員の

能力が0.5とすれば、従業員数が10人

の会社の能力は、(2×2)+(1×6)

+(0.5×2)=11ということになり

ます。


だから、能力が0,5の従業員の能力を1

にすれば、会社の能力は12になるという

ことなのでしょう。


でも、そうであれば、会社は優秀な従業員

さえいえればよいのであり、会社を管理す

る社長もいらないということになります。


このように、事業の成果は、従業員の能力

の足し算によって計算されるという考え方

は、正しくはありません。


一方、人は組織的に活動すると、相乗効果

が得られ、その成果は1+1=2ではな

く、1+1=3、または、4以上になると

考えることができます。


多くの人は、これを意識していないかもし

れませんが、会社などに属して組織で活動

しようとするのも、そういう効果があるこ

とを分かっているからでしょう。


すなわち、「組織的活動」の成果は、構成

員の能力の単なる足し算で計算されるので

はなく、人数以上の能力が期待されるとい

うことです。


そして、その組織的活動の効率を高める役

割が組織の管理者(=経営者)の役割であ

り、組織の成果は管理者の管理能力にか

かっているということになります。


したがって、「優秀でない従業員を排除し

たい」と考える経営者は、単に、組織運営

に行きづまっているだけであり、成果が得

られない原因を、従業員の能力の低さに転

嫁しようとしているのでしょう。


繰り返しになりますが、一見すると、優秀

でない従業員がいなくなると、会社の業績

は高くなると思われがちですが、鍵山さん

の指摘するように、会社が腐敗するリスク

も高くなります。


最近多発している、大きな組織の不祥事を

見ると、鍵山さんのご主張の説得力が大き

いと感じます。

 

 

 

 

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部下の意見を黙って聴く

先日、経営コンサルタントの板坂裕次郎

んのブログを読みました。


(ご参考→ https://amba.to/2lUY3tl


ブログには次のようなことが書いてありま

した。


すなわち、「以前、ある顧問先の社内会議

に板坂さんが参加したとき、従業員の方が

社長に向けて意見を述べた。


その社長は、普段から、『君たちの意見も

たくさん聴いてみたいので、会議でもっと

発言するように』と言っていたにもかかわ

らず、その従業員の方の対して、『君の考

えは浅はかで、それをやってみてもきっと

失敗する』と、バッサリ切った。


会議のあと、その従業員の方は、『会議な

んか開かずに、社長が独りでなんでも決め

ればいいじゃないか』と不満を漏らした」

というものです。


これに対して、板坂さんは、社長の気持ち

も従業員の方の気持ちも、両方分かると書

いておられます。


そして、多くの社長は、黙って従業員の意

見を採り入れて、失敗を経験させた方が成

長すると分かっていても、実際にはなかな

かそれができない。


そこで、部外者である板坂さんのような立

場の人が、社長と従業員の間に入ってパイ

プ役になると、両者の距離が縮まると述べ

ておられます。


ところで、上から目線になるかもしれませ

んが、私も、「それでは失敗する」と言い

たくなる場面を、これまで何度か経験して

来ました。


それは、主に、これから起業しようとして

いる方や、起業して間もない会社経営者の

方から、今後の事業構想について相談され

たときです。


そういう時は、もちろん、思っていること

を口にはしません。


経営者の方は、自らリスクを背負って、自

分のやりたいことをしようとしている訳で

すし、また、相談してきた経営者の方の構

想が100%失敗するとは限らないからで

す。


そこで、コンサルタントとしては、失敗し

た時のリスクが最小限となるよう、規模を

小さくしたり、テストマーケティングをし

たりすることを提案します。


しかし、結果として、経営者の思いだけで

は事業がうまくいかず、やはり、失敗して

しまうことが多いようです。


とはいえ、経営者の方がやってみたいと思

う事業については、例え、周りに反対する

人が少なくない場合でも、経営者の方は実

行を思いとどまらないでしょう。


そうであれば、それを直ちに実行してもら

い、その結果を一日でも早く確かめてもら

うことの方が、次善の策ということになる

でしょう。


すなわち、板坂さんの顧問先の従業員の方

や、私が相談を受けた経営者の方に共通す

ることですが、人は、他人の経験を聞くだ

けではなかなか納得できず、自ら失敗を経

験しないと次のステップには進むことが難

しいということです。


ただ、ここまで書いて来たことは、私が述

べるまでもなく、多くの方がすでに理解し

ておられることです。


では、今回、何を伝えようとしているかと

いうと、人が成長するためには、失敗する

期間を含めて時間がかかるということを、

特に経営者の方は見込んでおくべきという

ことです。


板坂さんの顧問先のように、「君の考えは

浅はかだ、したがって、それをやる時間が

もったいない」と経営者の方は考えてしま

いがちですが、部下の失敗の時間は避けら

れないコストと考えるべきだということで

す。


むしろ、部下に、自分の考え通りの仕事を

一日でも早く着手させ、一日でも早く結果

を分からせることが、次善の策のようで、

実は最善の策だということが、今回の記事

の結論です。


人は、経験しないと成長しない、ややこし

い生きものですが、だからこそ、人材育成

は、経営者の手腕が問われる分野と言える

のだと思います。

 

 

 

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●9月24日ランチ会兼勉強会のお知らせ

 

 9月24日(火)12時00分から、東京

秋葉原駅の近くのレストランで、少人数

に限定して、昼食をとりながらの融資に関

する勉強会を開きたいと思います。

 


■日時:令和元年9月24日(火)

12時00分~14時00分


■会場:和食ダイニングまぐろ問屋十代目

彌左エ門 アトレ秋葉原2店

東京都千代田区神田花岡町1-9

アトレ秋葉原2 4階


JR秋葉原駅昭和通り口を出て、すぐ左側

にあるエレベーターで4階に上がってくだ

さい。


東京メトロ日比谷線をご利用の場合、秋葉

原駅3番出口を出ると、正面にエレベータ

ーが見えます。


地図→ https://bit.ly/2lV8tZO

 

■参加費:1,000円(消費税込み)

当日、会場でお申し受けします。


別途、お食事をご注文し、各自、ご精算く

ださい。


■その他:食事をオーダーするという条件

を満たしていただければ、遅れての参加、

中途での退室は可能です。当日は、ご参加

いただいた方からの質問もお受けします。


■参加申し込み方法:フェイスブックイベ

ントページで、「参加」ボタンを押してく

ださい。→ https://bit.ly/2m91fSa