鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

友だちと親友の違い

以前、作家の本田健さんの講演会で、友だ

ちと親友の違いについてお話を聴いたこと

があります。


本田さんによれば、友だちは、関係がくず

れない程度に付き合うが、親友は、本人以

上に本人のことを考えて、個人的なことに

も踏み込んでくるという違いがあるそうで

す。


例えば、自分と交際しているガールフレ

ドがいるとき、友だちは、そのガールフレ

ンドに心もとない人だと感じたとしても、

「お似合いの方ですね」としか言わないけ

れど、親友の場合、「彼女とは別れた方が

いい」と、言いにくいことを言ってくれる

相手だということです。


こんなことを言われたら、誰でも怒りたく

なりますよね。


でも、(その考えが必ずしも正しいとは限

りませんが)自分が嫌われることを承知の

上で、言いにくいことを言ってくれる親友

がいることは、幸せなことなのかもしれま

せん。


私は、いま、経営コンサルタントをしてい

ますが、顧問先さまには、この「親友」の

ような立ち位置にならなければならないと

思っています。


というのは、私が、かつて、銀行で働いて

いたときに、その銀行の社風(または伝統

)のようなものがあり、融資相手をぎりぎ

りのところまで支援をしていたという経験

があるからです。


例えば、融資先の業績が傾いたとき、あま

り熱心でない銀行は、どんどんその融資相

手から離れて行こうとしました。


銀行も、融資したお金が返って来なくなれ

ば損をするので、ある意味、当然のことと

言えるでしょう。


しかし、私が勤務していた銀行は、可能な

限り、融資相手を支えようとしました。


(当然のことながら、このような支援は、

職員単独ではできませんので、支店全体や

本部職員と協力しながら支援を行っていま

した)


もちろん、その支援とは、相手の要請に単

純に応じて融資すればよいという訳ではな

いので、それにはそれなりのノウハウや支

えるだけのパワーが必要であり、どんな銀

行でもそれができるということではありま

せん。


確かに、必ずしも100%の融資相手を救

うことはできませんでしたが、融資相手に

万一のことがあったときに、真の味方にな

れる銀行こそ本当の銀行であり、そういう

仕事に私は醍醐味を感じていました。


繰り返しになりますが、私はいまはコンサ

ルタントになっていますが、顧問先と接す

るときは、その時と同じ姿勢で臨んでいま

す。


このような人は少数派ですが、経営者の方

の中にも耳に心地よい言葉だけを求める人

がおり、私はそのような経営者の方は、あ

まり将来性がないと感じ、僭越ながら距離

を置くことにしています。


もちろん、私自身にも支援できることに限

界がありますし、私がよかれと思っている

ことが必ずしも正しいことであるとは限り

ませんが、やはり、コンサルタントは顧問

先の太鼓持ちであってはならないと思って

います。




※この記事はメールマガジンでも配信して

います。ぜひ、ご登録ください。→

http://yuushi-zaimu.net/conference/




f:id:rokkakuakio:20190916134928j:plain

 

 

●9月24日ランチ会兼勉強会のお知らせ

 

 9月24日(火)12時00分から、東京

秋葉原駅の近くのレストランで、少人数

に限定して、昼食をとりながらの融資に関

する勉強会を開きたいと思います。

 


■日時:令和元年9月24日(火)

12時00分~14時00分


■会場:和食ダイニングまぐろ問屋十代目

彌左エ門 アトレ秋葉原2店

東京都千代田区神田花岡町1-9

アトレ秋葉原2 4階


JR秋葉原駅昭和通り口を出て、すぐ左側

にあるエレベーターで4階に上がってくだ

さい。


東京メトロ日比谷線をご利用の場合、秋葉

原駅3番出口を出ると、正面にエレベータ

ーが見えます。


地図→ https://bit.ly/2lV8tZO

 

■参加費:1,000円(消費税込み)

当日、会場でお申し受けします。


別途、お食事をご注文し、各自、ご精算く

ださい。


■その他:食事をオーダーするという条件

を満たしていただければ、遅れての参加、

中途での退室は可能です。当日は、ご参加

いただいた方からの質問もお受けします。


■参加申し込み方法:フェイスブックイベ

ントページで、「参加」ボタンを押してく

ださい。→ https://bit.ly/2m91fSa





なぜ改善活動を実践しないのか

私がこれまで述べて来た、改善の積み重ね

(PDCAの実践)と、組織づくり(人材

開発、育成など)は、多くの経営者の方が

重要と認識しつつ、あまり実践されていな

いようです。


その理由として考えられることも、それを

理解することはそれほど難しくなく、ひと

つは地味な活動であるということと、もう

ひとつは着手してもすぐに効果が得られな

いということだと思います。


確かに、日本には、いわゆるカリスマ経営

者のような、かっこうよくて、露出の多い

経営者もいますが、こう申し上げては失礼

ですが、(私を含めて)99.9%の「経

営者」は普通の人だと思います。


そうであれば、「経営者の活動は地味で長

く続けなければならないもの」と認識し、

1日でも早く着手する方がよいと思ってい

ます。


ところで、最近、「改善の積み重ね」が実

践されない理由について、もうひとつ気づ

くことがありました。


それは、私は、日報を書くことによって経

営者の方に気づきを得てもらうという、日

コンサルティングを何人かの方に受けて

もらっているのですが、中には日報を書き

続けられなくなる方が出てきます。


そのような方に事情をきいてみると、その

原因として、「日報に書くことがなくなっ

てくる」というものがあります。


この「日報に書くことがなくなってくる」

というのは、本当はそうではないと私は考

えています。


本当は、「日報に書いても『差しさわり』

のないものがなくなってきている」、ある

いは「日報に書くことが『差しさわる』も

のしかなくなってくる」ということです。


この、「差しさわる」ものというのはどう

いうものかというと、本当に改善しなけれ

ばならないものであったり、経営者自身の

弱点であったりするものです。


要は、改善しなければならないことに気づ

いているものの、それを文字にしてしまう

と、それを克服するための改善策に着手し

なければならなくなるから、日報を書けな

くなってしまうということです。


実際に日報に書くかどうか、改善策を書く

かどうかは別にして、改善しなければなら

ないことに気づくことができれば、半分は

改善したも同然なのですが、あとの半分の

改善策の実践に着手できなければ、結局、

何もしないことと同じことになってしまい

ます。


そうはいっても、人の心は弱い面もあり、

改善を要する点、すなわち、自分の弱点を

表に出すということは、きついことと感じ

ることも理解できます。


でも、それを克服できるかどうかが、経営

者が成功するかどうかの分け目なのだと、

私は考えています。

 

 

 

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●9月24日ランチ会兼勉強会のお知らせ

 

 9月24日(火)12時00分から、東京

秋葉原駅の近くのレストランで、少人数

に限定して、昼食をとりながらの融資に関

する勉強会を開きたいと思います。

 


■日時:令和元年9月24日(火)

12時00分~14時00分


■会場:和食ダイニングまぐろ問屋十代目

彌左エ門 アトレ秋葉原2店

東京都千代田区神田花岡町1-9

アトレ秋葉原2 4階


JR秋葉原駅昭和通り口を出て、すぐ左側

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事業がうまくいかない会社の特徴

これはこれまで何度かお伝えしてきていま

すが、事業がうまくいかない会社を見分け

ることはあまり難しくありません。


次の2つを実践しているかどうかというこ

とでわかります。


ひとつは、社長が小さな改善を繰り返して

いるかどうかということと、ふたつめは、

組織を大切にしているかどうかということ

です。


これを、少しかっこよく言いかえれば、前

者はPDCAを実践しているかどうか、後

者は組織運営能力があるかどうかというこ

とです。


(組織運営の対象は、従業員だけでなく、

仕入先、銀行、外部専門家、そして顧客な

ど、自社の事業に協力してくれるステーク

ホルダーを含めます)


逆にいえば、事業運営が行き当たりばった

りで、社長が独善的な会社は業績が悪いと

いうことです。


ここまで書いて来たことは至極当たり前と

考える方が多いと思いますが、そうであり

ながら、PDCAを実践したり、従業員を

きちんと育成することに関心がある経営者

は意外と少ないのではないでしょうか?


口では、「改善は必要だ」、「従業員は大

切にしている」とは言っていても、実際に

定期的に事業の見直しをしたり、従業員と

定期的に面談をしたりといった、行動まで

落とし込んでいる人は少ないと思います。


すなわち、業績がよいかどうかは、分かり

切っていることを実践するかどうかという

ことに行き着くということです。


ただ、それが地味な活動であったり、すぐ

に効果が出ないので、着手はできても成し

遂げることができないのではないかと思い

ます。


現在は、中小企業の経営環境は厳しいと言

われることが多いと感じていますが、だか

らといって、やれることがまったく残って

いないわけではないと私は感じています。

 

 

 

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得をしなくてもいいから損はしたくない

6月3日に金融庁の金融審議会が提出した

報告書について、「年金2,000万円問

題」として大きく批判されたことは、多く

の方がご存知の通りです。


すなわち、「家計に関する調査の結果、高

齢無職世帯は収入より5万円強だけ多く消

費しており、その差額は預貯金を取り崩し

ているため、5万円強の30年分だと2千

万円になる」という部分について、「老後

に備えて2千万円をためるなんて、そう簡

単にはできない」という批判です。


私も、2千万円をためることはむずかしい

ことだと思いますが、その一方で、報告書

も調査結果を書いただけであり、金融庁

批判しても仕方ないと思います。


とはいえ、明確な根拠はありませんが、こ

金融庁の報告書について冷静に受け止め

ている国民の方が多いとは、私も考えてい

ます。


ただ、この報告書に関し金融担当大臣が、

「正式な報告書としては受け取らない」と

表明せざるをえなくなるまでに、批判が大

きくなったことも事実です。


ところで、今回、この「年金2,000万

円問題」に言及した理由ですが、私のかつ

ての経験を思い出したからです。


約20年ほど前、銀行の不良債権処理問題

で金融不安が広がっていたころ、私が勤務

していた銀行が経営破たんするとのうわさ

が流れ、多くの預金者が預金を引き出しに

来たことがありました。


結果として、私が勤務していた銀行は、後

になって国有化されるのですが、仮に、そ

のとき経営破たんしていたとしても、当時

預金保険によって預金の全額保護されて

いたので、中途解約などをすることは、あ

まり賢明なことではありませんでした。


それでも、「もし、銀行が経営破たんをし

たら、自分の預けているお金を失ってしま

うかもしれない」という不安を持った預金

者の方は、急いで預金を引き出そうとした

のでしょう。


このように、人は、「不確実なことについ

ては、得をしなくてもいいから、損するこ

とは避けたい」という意識が強く働くこと

は、広く知られている通りです。


「年金2,000万円問題」についても、

「少ない給料から年金保険料を払っている

上に、老後はそれだけでは生活ができず、

さらに2,000万円を貯めなければなら

ないのなら、年金保険料を払うだけ損なの

ではないか」と考えた人が批判をしている

のではないかと思います。


さらに別の事例を見てみたいのですが、先

日、食品ロス問題に詳しいジャーナリスト

の井出留美さんが、千葉県富津市で、台風

15号の被災者に配られたペットボトルの

水のうち、約1,800本が賞味期限切れ

だったことについて、Yahoo!ニュー

スに寄稿しておられました。


(ご参考→ https://bit.ly/2kKyTNJ


その記事によれば、「(ペットボトルの水

の賞味期限切れについて)市民からの指摘

を受けて富津市がお詫びし、『飲用ではな

生活用水として使ってほしい』と呼びか

けている。


しかし、ペットボトルに表示されている賞

味期限は、長期保管中に水が蒸発して表記

してある内容量を満たさなくなると、計量

法に抵触してしまうため、規定の内容量を

きちんと満たしている期限を示しているの

であり、飲めなくなる期限ではない」そう

です。


私も、ペットボトルの水の賞味期限の意味

については知りませんでしたが、飲める水

を飲めないものとして使うことはもったい

ないと感じました。


このように、消費者(もちろん私も含みま

す)は「賞味期限」に敏感すぎると思いま

す。

ここにも、「賞味期限の意味はよくわから

ないけれど、期限を過ぎているのだから、

とにかく飲みさえしなければ安心だ」とい

うように、安心を求める心理が働いている

のだと思います。


では、商品(製品)の供給者はどうすれば

よいのかというと、直ちに解決できそうな

方法は見つかりませんが、顧客(最終需要

者)を啓蒙する活動をすることが必要にな

ると思います。


このような活動は、前述のように即効性は

ないものの、長い目で見て自社の業界に対

する誤解を取り除かないと、思わぬ落とし

穴に陥ってしまうことになると思います。


今回の記事で言及した、年金問題、銀行の

信用、ペットボトルの水などに対する国民

や顧客の反応を見て、これからは、会社側

などからの啓蒙活動がより大切になるとい

うことを感じています。

 

 

 

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●9月24日ランチ会兼勉強会のお知らせ

 

 9月24日(火)12時00分から、東京

秋葉原駅の近くのレストランで、少人数

に限定して、昼食をとりながらの融資に関

する勉強会を開きたいと思います。

 


■日時:令和元年9月24日(火)

12時00分~14時00分


■会場:和食ダイニングまぐろ問屋十代目

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東京都千代田区神田花岡町1-9

アトレ秋葉原2 4階


JR秋葉原駅昭和通り口を出て、すぐ左側

にあるエレベーターで4階に上がってくだ

さい。


東京メトロ日比谷線をご利用の場合、秋葉

原駅3番出口を出ると、正面にエレベータ

ーが見えます。


地図→ https://bit.ly/2lV8tZO

 

■参加費:1,000円(消費税込み)

当日、会場でお申し受けします。


別途、お食事をご注文し、各自、ご精算く

ださい。


■その他:食事をオーダーするという条件

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中途での退室は可能です。当日は、ご参加

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東日本旅客鉄道の恩返し

先日、京浜急行の電車が、踏切内に停まっ

ていたトラックで事故を起こしましたが、

その時の東日本旅客鉄道JR東日本)の

対応が、インターネットで話題になってい

たことは多くの方がご存知だと思います。


(ご参考→ https://bit.ly/2lMG8oC


京浜急行は、品川駅から横浜駅まで、JR

東海道線と並行して走っており、両社はラ

イバル関係にあるものの、JRの保守チー

ムが、京浜急行の事故現場にいちはやく駆

けつけて、京浜急行線の復旧を手伝ってい

たそうです。


さらにJR東日本は、京浜急行線の振替輸

送の対象となる京浜東北線の運転本数を事

故後に増やし、京浜急行線の利用者の便宜

を図ったことも評価されていました。


私も、これらのJR東日本の対応はすばら

しいと思います。


その一方で、「京浜急行が早く復旧してく

れないと、復旧までの間、JR線に多くの

乗客が押し寄せ、さばき切れずにJR東日

本自身も困るからだ」という投稿もありま

した。


その指摘も事実だと思いますが、だからと

いって、JR東日本の対応が評価できない

ことにはならないと思います。


また、別の投稿では、東日本大震災のとき

に、JR東日本京浜急行から保線機械を

貸してもらい、壊れた東北新幹線の線路を

復旧したと書いてありました。


(ご参考→ https://bit.ly/2kGLNwk


この京浜急行の計らいにより、東北新幹線

の復旧が早まったので、こんどはJR東日

本が京浜急行を助けているということだそ

うです。


このようなことから、両社は、まず、自社

のことよりも、会社の垣根を越えて、鉄道

利用者のことを優先して考えている会社だ

ということが伺うことができ、とてもすば

らしい会社だと感じました。


特に、京浜急行JR東日本は、一見する

と同じ区間に線路を持ち、ライバル関係に

あるように思われますが、その一方で、神

奈川県と東京都の間の大量の旅客鉄道需要

を支えるという大きな課題に、お互いに取

り組んでいる間柄でもあるということを認

識しているのでしょう。


ところで、このようないい意味でのライバ

ル関係は、鉄道会社に限ったことではない

と思います。


例えば、2007年に起きた新潟県中越

地震で被災した、自動車部品メーカーのリ

ケンの柏崎市の工場が操業を停止したとき

に、トヨタの250人のほか、日産自動車

の100人、三菱自動車の40人、ホンダ

の30人など、650人の設備技術者が駆

けつけ、早期の復旧に尽力した例がありま

す。


(ご参考→ https://bit.ly/2lKrTRf


もちろん、各自動車メーカーは、リケンか

らの部品供給がなければ、自動車を生産で

きない(当時、トヨタは、国内のすべての

工場での生産を停止し、日産自動車や三菱

自動車も、一部の工場で生産を停止してい

ました)という事情はありましたが、会社

の垣根を越えて協力し合うことは評価でき

る対応だと思います。


これらの、鉄道会社や自動車メーカーの対

応は、以前、ご紹介した、コーペティショ

ン経営にも通じるものだと思います。


(ご参考→ https://bit.ly/2maNgLG


ところで、このような考え方について、私

が属している業界についても考えてみまし

た。


残念なことに、いまだに「経営コンサルタ

ント」というと、「ちょっと怪しい業界」

というような印象を持つ人が少なくないと

感じています。


このような悪い印象は、ライバル同士で

あっても、多くの経営コンサルタントが協

力し合って払拭に努めていかなければなら

ないと思っています。


ライバルは、単に競合相手とだけ考えず、

協力する相手でもあるという視点の大切さ

を改めて感じました。

 

 

 

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●10月14日開催融資勉強会のお知らせ

 
私が銀行出身のコンサルタントということ

もあり、頻繁に、士業の方、開業予定者の

方、保険会社の方など多くの方から、融資

に関するお問い合わせがよせられています。


そこで、これまで受けたお問い合わせなど

を交えながら、融資に関する勉強会を開く

ことにしました。


■日時 10月14日(月)

19時00分~21時00分


■会場 新宿アントレサロン


東京都新宿区新宿2丁目12番13号

東京メトロ丸ノ内線副都心線、及び、都

営地下鉄新宿線新宿三丁目駅」C8出口

より徒歩1分


地図→ https://bit.ly/16cEDSR


■参加費 1,000円(消費税込み)

当日、会場でお申し受けします。


■申し込み方法

こちらのページにリンクされているフォー

ムに、お名前、メールアドレスなどのご記

入をお願いします。

http://21keiei.org/seminar.html


 

融資を受けるときに見落としがちなこと

先日、特殊技術を持っているCさんから、

Cさんの持つ技術を活用して起業したいと

考えており、それにあたって約1億円の融

資を受けて設備調達をしたいので、相談に

のって欲しいとの依頼を受けました。


しかし、相談を受けた結果、今回の資金調

達は、いったん、断念するという結論に至

りました。


とはいっても、起業するのにいきなり1億

円の調達は無理ということではなく、別の

理由によるものでした。


確かに、Cさんの特殊技術はすばらしく、

決して事業化できる見込みが低いというも

のではありませんでした。


では、どうして断念したかというと、簡単

に言えば、銀行などの資金提供の協力を依

頼する相手に対して、きちんと事業につい

て説明できる段階になっていなかったとい

うことです。


特殊技術を持っている方が事業を始める

と、大きな利益が得られる場合があります

が、それを事業化するにあたって、銀行な

どの資金提供者の協力が必要な場合、その

相手に対し、どのような技術を、どのよう

に活用するのか、それがなぜ収益を得るこ

とができるのか、どれくらいの収益を見込

めるのか、事業を維持・発展させていくた

めにどのような運営体制をとるのかといっ

た説明が必要になります。


いわゆる、事業計画書を作るということで

すが、それは、融資の必要額が多くなるに

したがって、より詳細で精緻なものが必要

になります。


さらに、その事業計画書を作るには、外部

環境分析をしっかり行わなければならない

上に、内部環境、すなわち、Cさんの持つ

特殊技術だけでなく、従業員の方の能力、

会社の立地、その他の特徴などの条件も、

きちんと備わっているかどうかということ

も問われます。


Cさんの場合は、私と話していくうちに、

これから銀行などに対して事業の説明をし

ていくには、まだいろいろなことを調べな

ければならないということが分かり、今度

は、しっかりとした事業計画を立てるため

に、多くの情報を集めるということを、次

のステップとして決めたようです。


ところで、ここまで書いて来たことは、至

極当然のことと感じる方が多いのではない

かと思います。


しかし、銀行融資の場合、1,000万円

程度以内であれば、設備についてはあまり

詳細な説明を求めることはあまりありませ

ん。


多額の場合は別ですが、中小企業で、数百

万円の設備を調達するための融資に、事業

計画書の提出を銀行から求められた会社は

あまりないのではないでしょうか?


このような書き方は失礼ですが、多くの中

小起業では、銀行に事業計画書を提出する

ときは、創業するときの融資を申し込むと

きか、事業再生やリスケジュールを受けよ

うとするときが、ほとんどではないでしょ

うか?


でも、億単位でそれなりの金額の設備を導

入する場合は、これも当然ですが、融資を

する銀行も、しっかりとその妥当性を検討

する必要があるので、それなりの事業計画

書が必須になります。


Cさんの場合、これまで技術開発を中心に

仕事をしてきたので、事業化ということに

ついては不慣れであったようです。


銀行に多額の融資を受けたいと考えるので

あれば、「●●円の融資をして欲しい」と

いう希望を伝えるだけでは足らず、銀行を

納得させるだけの材料が必要になるもの

の、それは忘れられがちということを、C

さんからの相談を受けて、改めて感じまし

た。

 

 

 

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●10月14日開催融資勉強会のお知らせ

 

私が銀行出身のコンサルタントということ

もあり、頻繁に、士業の方、開業予定者の

方、保険会社の方など多くの方から、融資

に関するお問い合わせがよせられています。


そこで、これまで受けたお問い合わせなど

を交えながら、融資に関する勉強会を開く

ことにしました。


■日時 10月14日(月)

19時00分~21時00分


■会場 新宿アントレサロン


東京都新宿区新宿2丁目12番13号

東京メトロ丸ノ内線副都心線、及び、都

営地下鉄新宿線新宿三丁目駅」C8出口

より徒歩1分


地図→ https://bit.ly/16cEDSR


■参加費 1,000円(消費税込み)

当日、会場でお申し受けします。


■申し込み方法

こちらのページにリンクされているフォー

ムに、お名前、メールアドレスなどのご記

入をお願いします。

http://21keiei.org/seminar.html


 

債務超過の会社が融資を受けられた理由

先日、私の知人の経営者のBさん方から、

自社が債務超過であるにもかかわらず、銀

行から新規融資を受けることができたとい

う報告を受けました。


債務超過であるにもかかわらず、なぜ、新

たな融資を受けられたのかというと、その

直接的な答えはあまり難しくはなく、「借

換保証制度」を利用したからだそうです。


(ご参考→ https://bit.ly/2lLwCC2


Bさんの会社が受けた新規融資は、既存の

融資の借換が条件だったのですが、その額

は、借換対象の融資の合計額よりも多く、

かつ、毎月の返済額も少なくなったので、

資金繰りは楽になったそうです。


「それが借換保証制度の目的だ」と言われ

ればその通りなのですが、実務的には、こ

の制度保証は、融資の利用者からは申し込

みがしにくいようです。


確かに、借換保証制度によって、新規融資

は全額、または、80%が信用保証協会に

よって保証されるので、比較的安全な融資

ではあるものの、融資そのものは銀行が行

うものであり、事業の継続が不安定な債務

超過先への融資は避けたいという心理が銀

行に働きます。


そこで、借換保証制度があり、それは債務

超過の会社への融資も可能と分かっていて

も、その制度を利用して債務超過の会社と

の融資取引をすることには、及び腰の銀行

も少なくありません。


ですから、融資利用者からすると、自社が

借換保証制度を利用したいとは思っていて

も、銀行が同意してくれなければ、利用で

きるチャンスがなくなってしまう訳です。


では、Bさんが借換保証制度を利用できた

要因はどのようなものかというと、それは

つぎの2つです。


ひとつは、地域の1番手銀行をメインバン

クにしていたということです。


地域の1番手銀行と、2番手以下の銀行の

大きな違いは、2番手以下の銀行は、1番

手銀行の融資方針を見て融資をしていると

いうことです。


2番手以下の銀行に、融資判断の独自性は

まったくないのかというと、100%そう

ではありませんが、やはり、ある程度の規

模の会社に対しては、1番手銀行が融資を

しているから、自行も融資をするという決

め方をしていることも事実です。


これは、1番手銀行が融資をしていれば、

万一、その会社の事業が傾いても、1番手

銀行が支えてくれるという安心感があるか

らです。


したがたって、前述の、債務超過の会社へ

の融資に及び腰になるということは、2番

手以下の銀行には多く見られますが、1番

手銀行の場合は、地域の会社を支えるとい

う使命感も高いので、2番手以下の銀行の

ように及び腰になることはあまり多くない

と思います。


ふたつめは、銀行へ数か月に1度の頻度で

訪問し、自社の担当者と面識を作っておい

たことです。


Bさんの会社の場合、銀行に訪問したとき

に、債務超過ではあるものの、売上が増え

ているということを担当者に伝えていたた

め、銀行側から借換保証制度の提案を受け

たということです。


Bさんのように、銀行から提案を受けられ

るようになるためには、1回や2回程度し

か会ったことがない場合は、難しいでしょ

う。


銀行職員の心理からすれば、ある程度、信

頼できる相手、すなわち、銀行から提案を

すれば、それに積極的に応じてくれそうだ

と確信を持てなければ、提案はしにくいも

のだからです。


Bさんは、営業マンのキャリアが長いこと

もあり、銀行職員とも信頼関係が必要と考

えていたことから、定期的な訪問を行って

いたため、借換保証制度の提案を受けるに

至ったのだと思います。


今回はBさんの事例をご紹介しましたが、

銀行職員との信頼関係が奏功した例として

ご参考にしていただきたいと思います。

 

 

 

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●9月13日開催融資勉強会のお知らせ

 

私が銀行出身のコンサルタントということ

もあり、頻繁に、士業の方、開業予定者の

方、保険会社の方など多くの方から、融資

に関するお問い合わせがよせられています。


そこで、これまで受けたお問い合わせなど

を交えながら、融資に関する勉強会を開く

ことにしました。


■日時 9月13日(金)

19時00分~21時00分


■会場 新宿アントレサロン


東京都新宿区新宿2丁目12番13号

東京メトロ丸ノ内線副都心線、及び、都

営地下鉄新宿線新宿三丁目駅」C8出口

より徒歩1分


地図→ https://bit.ly/16cEDSR


■参加費 1,000円(消費税込み)

当日、会場でお申し受けします。


■申し込み方法

こちらのページにリンクされているフォー

ムに、お名前、メールアドレスなどのご記

入をお願いします。

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