鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

落選後のお礼

[要旨]

多くのビジネスパーソンは、自分中心に行動してしまう傾向があるために、顧客から信頼を失ってしまうことがありますが、それを改善できれば業績の向上の手がかりになります。


[本文]

経営コンサルタント板坂裕次郎さんのブログを読みました。ブログの要旨は、板坂さんの地元に、選挙の期間でないときでも、普段から、決まった場所で辻立ちをしている国会議員が、前回の選挙で落選してしまった。しかし、その落選した選挙の投票日の翌日に、応援してくれた人たちにお礼を伝えるため、いつもの場所で辻立ちをしていた。こういう姿を見ると、その元議員を応援したくなる。そして、このような姿勢は、ビジネスパーソンにも当てはまる。

例えば、普段は疎遠にしている顧客に、新商品キャンペーンをやるときなど、自分の都合だけで接触しようとするビジネスパーソンは、そもそも信頼を得られない、というものです。このような板坂さんのご指摘は、かつて、私が銀行の渉外係をしていたときに、実体験として感じています。例えば、融資をしている顧客の業績が順風満帆なときだけでなく、猛烈な向かい風が吹いているときにも訪問をしていないと、「銀行はどしゃぶりのときに傘を取り上げる」と批判され、会社の業績が回復したときに、取引をしてもらえなくなってしまいます。

このようなことは、私があえて述べるまでもないことであり、多くの方が理解しておられることとは思いますが、板坂さんが述べておられるように、落選した翌日に辻立ちする元議員さんが珍しく感じられてしまうくらい、自分の都合で行動している人が多いということも事実でしょう。確かに、いまは、新型コロナウイルス感染症の影響で事業活動が思うようにいかない会社も多いと思いますが、単に、自分の都合で事業活動をしているために、業績が好転しないということもあると思います。ちなみに、板坂さんは、経営者向けに、ブログを毎日書くことによって業績を高める手法をご指導をされておられますが、1年間続けて毎日ブログを書くことができる人は、4%しかいないそうです。

話がちょっと飛躍するかもしれませんが、自分の都合を優先している経営者も、ブログを継続できない経営者も、その要因は同じだと思います。だからといって、単純に、そのような経営者の方たちは問題だ、と批判するつもりはありません。なぜなら、これは私にもあてはまることであり、多くの人は、かなり強く意識していないと、自分中心に行動してしまう習性があるからです。でも、逆に言えば、そこに目を向ければ、現状を改善できる手がかりをたくさん見つけることができると、私は考えています。

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