鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

コンサルタントに丸投げする会社

松下電器産業(現パナソニック)OBで、

松下幸之助さんの側近と言われている、江

口克彦さんが東洋経済に寄稿した、「コン

サルに丸投げする会社が崩壊するワケ」と

いう記事を読みました。


(ご参考→ https://bit.ly/2ZlYR98


記事の内容は、コンサルティングを受けて

いても、会社の方針は最終的に社長が決断

しなければならないというものです。


私も江口さんのお考えは当然のことと思う

のですが、未だに「コンサルタントは責任

をとらないのはおかしい」、「責任のない

助言をするのだったら、コンサルタント

払う報酬はむだ」と考える経営者はいるよ

うです。


これについての反論も江口さんが記事の中

で述べられていますので、ここでは言及し

ませんが、つまるところ、コンサルタント

が責任をとらないのはおかしいという考え

は、裏を返せば、経営者が自分の責任をコ

ンサルタントにかぶって欲しいと考えてい

るということだと思います。


それは、ひとことで言えば、そういう経営

者は当事者意識が少ないということでしょ

う。


実は、私はコンサルティングを引き受ける

とき、その条件として、経営者の当事者意

識があるかどうかを確認しています。


ありていに言えば、「こっちは報酬を払う

のだから、うちの会社の売上を伸ばして、

コンサルタントとしての腕を見せてよ」、

とか、「コンサルタントなら、俺の代わり

に銀行にいって、銀行から融資を引き出し

てきてよ」というようなそぶりを見せる経

営者の方からのコンサルティングは断って

います。


確かに、コンサルタントから見て顧問先は

顧客なので、いわゆる「客扱い」を求めら

れることは当然ですが、他者に「客扱い」

を求めるような経営者は、従業員の方や、

仕入先、銀行など、自社の事業に関わるス

テークホルダーに対して、リーダーシップ

を発揮して、自社の事業の発展のための協

力を引き出すことができるかどうか疑問で

す。


恐らく、「こっちは客なんだから…」、ま

たは「こっちは金を払うんだから…」と、

江口さんのいう「丸投げ」をするのではな

いでしょうか?


このような経営者は、当事者意識が低く、

厳しい経営環境のなかでうまく自社をリー

ドすることは難しいでしょう。


それをうすうす気づいているからこそ、自

分の不得手なことを「こっちは客なんだか

ら」といいつつ、コンサルタントなどに丸

投げしようとするのでしょう。


ただ、このような経営者を狙って近づいて

いく、自称「コンサルタント」を見たこと

があります。


要は、はなから「顧問先」の事業をよくす

るつもりはなく、単に顧問先の経営者に取

り入って太鼓持ちになり、「顧問料」を取

れるだけ取ろうとする人たちです。


もちろん、そのような「コンサルタント

は、「顧問先」の状況が危なくなると、す

ぐに姿を消してしまいます。


このように、当事者意識が少ない経営者の

隙を狙う人たちも存在しますので、自分に

とって本当の味方は誰なのか、見分けるこ

とができないと、悲しい結末を迎えること

になります。

 

 

 

 

 

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