鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

計画売上高と活動量

起業や事業改善のお手伝いをしている時、

経営者の方の頭の中からもれてしまいがち

なことに、売上高と活動量の関係があげら

れると感じています。


というのは、計画売上高を得るには、どれ

くらいの活動量が必要かというところまで

は考えずに、自分のイメージだけで計画売

上高を決めてしまう方がいるということで

す。


このようなことは、製造業の生産量につい

て決める時は、あまり起きません。


製造業では、設備などの能力で、ある程度

の生産量は明確であり、1年間の売上高も

生産数量に販売単価を乗じることで、ほぼ

正確に求めることができます。


しかし、小売業やサービス業などは、設備

と売上額にある程度の連関はあるものの、

多くの場合は、事業活動のうち顧客獲得活

動に時間が割かれるため、年間の売上高を

根拠を持って明確にすることは比較的困難

です。


しかし、イメージだけで売上高を計画する

ことは避けることができます。


例えば、喫茶店を開業した場合、詳細な説

明は割愛しますが、まず、損益分岐点売上

高を算出し、それに対して想定客単価で除

した数が、最低限達成しなければならない

集客数となります。


次に、その客数を集めるための方法を検討

します。


それには、チラシ、広告、ポスティング、

事業所などへの個別訪問などが考えられま

すが、正確ではなくても、それらから想定

される集客数を計算します。


もちろん、これらの「胸算用」も正確とは

言えませんが、単なるつじつま合わせをす

るよりは意義があります。


少なくとも、どうやって集客するかを検討

せずに開業したときよりも、どうやって集

客するかを検討した上で開業したときの方

が、目標が達成できなかったときに、その

原因を究明しやすくなります。


また、計画立案の時点で、計画に無理があ

るかどうかも判明することがあります。


ここまで書いてきたことは当然と思えるこ

となのですが、開業する方の中には「開業

する=目標売上高を達成できる」と安易に

考え、精緻な計画立案を省いてしまう方も

多いことから、今回、改めて記事に書きま

した。

 

 

 

 

 

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