鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

気に入らないことが自分のために成る

先日、岡山県倉敷市にある真言宗の寺院、

高蔵寺の住職の天野高雄さんのメールマガ

ジンを読みました。


(ご参考→ https://goo.gl/aZgqBW


「私は、『気に入らないことが自分のため

に成る』という言葉を呪文にしています。


というのは、毎日、たくさんの不平が口か

ら出て、他人の粗探しに目をギラギラさせ

ていることに気づき、自分自身に呆れてし

まうことがあるからです。


そんなとき『自身の気に入らないことが自

分のために成るんだ!』と呟きます。


なかなか進歩しませんが、それでも昨日よ

り今日という具合に、一歩ずつでも苦手な

ことを克服できるよう励んでいます」


真言宗の総本山、金剛峯寺で厳しい修行を

積んだ高野さんでさえ、このようにご自身

を戒めておられるわけですから、私のよう

な凡人は、なおさら徹底しなければならな

い心がけだと思います。


そして、これも言及するまでもありません

が、ビジネスにも共通する考え方だと思い

ます。


私も実際に、会社経営者で、あえて耳の痛

いことを言ってくれる人を自分のそばに置

いたり、10年間など一定の期間を経たら

自分の地位を後進に譲ることにしていて、

それを実践したりした方を知っています。


一方で、自分の思いを実現するために、リ

スクをとって独立起業したり、同僚の何倍

も働いて重役に昇進したりして、大きな権

限を手に入れた方にとっては、「気に入ら

ないことが自分のために成る」という言葉

は、目的の達成を遠ざける考え方であると

受け止めるかもしれません。


そのような方は、「自分の考え方でビジネ

スを実践する=事業を成功させる」という

前提でそう考えているのでしょう。


確かに、実際にそうなることもあると思い

ますが、自分ひとりで考えた方法は、多く

の場合は失敗してしまうということは、以

前にも書きました。


(ご参考→ https://goo.gl/kyUbm9


そして、「自分の考え方でビジネスを実践

する=事業を成功させる」と考えている方

は、比較的短期間でビジネスが成功すると

いう前提に立っていると思います。


でも、これも当たり前のことですが、会社

の事業は、半永久的に続くものであり、よ

り普遍的な考え方に基づいて事業に臨まな

ければ、一時的に事業に成功することはあ

るとしても、本物の成功に至ることは難し

いでしょう。


繰り返しになりますが、会社の事業は長期

間にわたるものであり、また、多くの方を

巻き込むものであることから、どんなに優

秀な人でも、ひとりの考えだけで成功する

ことは容易ではありません。

 

むしろ、自分と真逆な人の考え方をいった

ん受け入れることの方が、本物の成功にた

どりつくための近道になるのではないかと

いうことが、今回の記事の結論です。

 

 

 

 

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