鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

強い者が勝つのではない、勝った者が強いのだ

ドイツの元サッカー選手の
ベッケンバウアーが残した言葉、
「強い者が勝つのではない、
勝った者が強いのだ」は有名です。

言うまでもないですが、
これはビジネスの世界にも
あてはまるでしょう。

私も、
「あのようなビジネスのやり方は、
感心できない」と思うことが
しばしばありますが、
自分が納得できない方法であっても、
その方法で結果を出している人がいれば、
それを素直に評価するように
しています。

そして、可能であれば、
それを自分の事業に取り入れるように
することも心がけています。

(これも、当然ですが、
ルール違反をしたり、
ずるをしたりしているひとは、
例え利益がでていても、
見習ったりすることはしません。
念のため。)

私も、
他者のやり方を批判する人を
見かけることがありますが、
でも、
その批判の相手がもうかっていて、
自分がもうかっていなければ、
単なるひがみに過ぎません。

他者のやり方を批判する人も、
何らかの信念はあると思いますが、
ビジネスの世界では、
「能力のあるものがもうかるのではない。
もうかっているものが能力がある」
のですから、結果を出していなければ、
他者への批判は説得力はないでしょう。

これは、
銀行の融資審査にもあてはまる
こともあります。

銀行も、融資審査をするとき、
将来、もうかるであろうという会社に
対して融資することを決めます。

でも、たまに、
将来、もうからない会社に融資をして
しまったり、
逆に、将来、もうかる会社に融資を
断ってしまったりすることがあります。

特に、後者の場合、「あのとき、
○○銀行から融資を断られた」と、
ずっと言われ続けます。

私も、
銀行勤務時代に、取引のない会社へ
融資のセールスに行ったとき、
「あのとき、おたくの銀行には融資を
断られた。もう、取引をする
つもりはない」と言われたことが
何度もありました。

銀行の融資判断も、
その審査能力には限界があるので、
絶対に正しいわけではありません。
でも、前述のとおり、ビジネスは
結果がすべてですので、
もし、誤った判断をしたとしても、
それに甘んじる覚悟をもって
融資の判断をしなければなりません。

ところで、もう少し融資審査について
話を進めると、「銀行は目利き能力を
高めるべきだ」という意見を耳にする
機会が増えました。

私も、この考え方は正しいと思います。

しかし、これは、「将来、もうかる
会社と、そうでない会社を見分ける
能力を高めることによって、
存続すべき会社に適切に融資をし、
銀行自身も収益力を高めなければ
ならない」という主旨でしょう。

決して、「あまり将来性が見込めない
会社であっても、融資できそうな理由を
何とか見つけ出し、融資に応じなければ
ならない」ということではないでしょう。

経営者は、銀行に頼るばかりではなく、
結果に責任をもたなければならないと
いうことに変わりはありません。

ところで、このように書くと、
「ビジネスは結果がすべてであり、
覚悟して臨め」と述べているように
感じられるかもしれません。

でも、ビジネスに臨んだ結果は、
決してさいころを振るようなものでは
ないと、私は考えています。

具体的な内容は、また、別の機会に
述べたいと思いますが、
きちんと準備をして事業に臨めば、
一定の成果は得られるということも
これまで私は見てきています。

当然、あまり、準備をしないで、
いきなり事業を始めてしまうと、
失敗してしまいますが、
現在は、きちんと事業に臨めば、
着実に成功できる時代になったと
いう点では、よい時代でもあると
私は考えています。

 

 

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