「経営者が率先垂範して会社の方針を実践して見せる」
「経営者は公私混同をしない」
「日報を書いて毎日振り返りを行い、改善策を積み重ねる」…
…などなど、事業を改善する方法はたくさんあります。そして、これらのことは多くの方が賛同するでしょう。しかし、これらを実践している経営者の方は少ないようです。
その原因はいくつもあると思いますが、最大のものは直ちに収益に結びつかないというものでしょう。「日報を書いている時間があれば、顧客のところに足を向け、売上を得る方がよい」と考える人が多いのでしょう。
しかし、このような考えは、一見すると正しいように思えますが、あまり賢明な考えとはいえません。顧客のところへ出向いて行く活動は大切ですが、事業全体からみれば部分的な活動です。それだけで事業がまわるわけではありません。もしかしたら、需要のない顧客のところへばかり出かけており、結果として無駄な活動になっているかもしれません。毎日振り返りをしていれば、どういった顧客が自社製品を欲しいと望んでいるかがわかり、効率的な販売活動ができるようになるかもしれません。また、毎日の振り返りによって製品に改良の余地があり、少し改良すればより多くの顧客からの要望に応えられるようになるかもしれません。
改めて言及するまでもありませんが、経営者は、部分的な活動にとらわれず、事業を全体から俯瞰し、どのような活動を行うべきかをしっかりと見極める必要があるでしょう。