鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

なぜバイトテロが起きるのか

私がお世話になっている、弁護士の小野智

彦先生が、バイトテロについて、雑誌のイ

ンタビューに答えていました。


(ご参考→ https://goo.gl/TXUvfX


前述の雑誌によれば、多摩市の蕎麦店で、

アルバイト従業員が、食洗器や冷蔵庫に寝

そべってふざける姿をSNSに投稿したこ

とによって倒産するまでに至り、当時の従

業員に1,385万円を民事訴訟で請求し

たものの、200万円の和解金しか得られ

なかったそうです。


これは私がいうまでもなく、バイトテロは

悲しいできごとであり、起きてはならない

ことです。


そして、これに対する原因と対策も、すで

に多くの専門家の方が述べておられます。


そこで、私は、経営コンサルタントとして

感じることを述べたいと思います。


これも、私が指摘するまでもないと感じる

方が多いと思いますが、バイトテロを起こ

した人たちについて、彼らを雇っていた人

たちは、「ひと」としての考察が浅かった

のではないかと、私は分析しています。


もちろん、バイトテロを起こされた会社の

方は、「アルバイトであっても、ちゃんと

人として尊重していた」と反論されると思

います。


でも、私が指摘したいのは、決められた時

間帯に、決められた作業だけを任せるとい

う、最低限のことだけをアルバイトの方に

させていたのだと想像します。


これは、コストを最低限にするためのひと

つの方法と言えるでしょう。


でも、現実には、これだけでは何かが不足

していたので、バイトテロが起きるに至っ

たのではないかということです。


このようなことが、アルバイトの方への、

「ひと」としての考察が浅かったのではな

いかと、私は考えています。


これについても、多くの専門家が、研修や

オリエンテーションが必要などといった対

策を述べていると思いますが、私が指摘し

たいことは、なぜ、これまでその対策が実

施されてこなかったのかということです。


それは、「アルバイトには最低限のことだ

けしかしたくない」と考える方が多かった

からだと思います。


これは、厳しい言い方ですが、「コスト削

減」の大義名分によって、本来、経営者層

が手をかけなければならないことを怠って

いるからではないかと、私は分析していま

す。


すなわち、人は有機的な存在であり、そし

てアルバイトであっても人であるわけです

から、もうし高い次元からアルバイトにも

きちんと働いてもらおうとする対策をとっ

て来なかったことのツケが、バイトテロと

いう現象として現れるようになったのだと

思います。


私は、これまで、「社会人仮説」や「全人

仮説」といった、人を多面的にとらえるこ

との重要性を説明してきましたが、経営者

の方には、これらのような考え方をもとに

従業員との接し方を再考することが必要だ

と思っています。


(ご参考→ https://goo.gl/JeqEe5


なお、このような対応の仕方を、もう少し

実践的に行うことを、経営コンサルタント

の松下雅憲さんはご助言しておられますの

で、ご参考になさっていただきたいと思い

ます。


(ご参考→ https://goo.gl/jbJCct


もうひとつ付け加えたいことは、結果論と

言われるかもしれませんが、あまりアルバ

イトの育成にコストをかけないようにしよ

うという姿勢は、皮肉にも、会社のリスク

を高めていると思います。


会社のリスクを0にすることも難しいです

が、リスクが顕在化しないよう管理するこ

とも、経営者の重要な役割だと思います。

 

 

 

 

 

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スランプを抜けるには

経営者の方は、事業がうまくいくときがあ

る一方で、何をやってもうまくいかないと

きもあると思います。


そして、私が注意が必要と思うことは、事

業がうまくいかないときにどうするかとい

うことです。


特に、メンタル面で、なかなか行動できな

いというときがあります。


理屈では、すぐに成果がなくても、行動だ

けは続けなければならないとわかっていて

も、「また失敗してしまうかもしれない」

と思ってしまうと、なかなか行動に踏み切

ることができません。


そういうときに、私は、経営コンサルタン

トの木戸一敏さんのアドバイスを実践して

います。


それは、「意識さえすれば100%できる

ことを目標にする」ということです。


(ご参考→ https://goo.gl/JKWY8Q


木戸さんによれば、「きょうは1件契約を

とる」という目標は、これに該当しないそ

うです。


仮に、調子が良くて契約がとれそうな感じ

であっても、契約するかどうかは相手が決

めることなので、木戸さんのいう「意識さ

えすれば100%できる目標」には該当し

ません。


(もちろん、目標にしないことであるから

といって、契約がとれるのであれば、契約

を結ぶことに問題はありません)


では、「意識さえすれば100%できる目

標」とは、どういうことかというと、例え

ば、「訪問予定のお客さん宅玄関の靴を揃

える」というものだそうです。


確かに、靴を揃えたからといって、直ちに

業績の向上につながりませんが、かといっ

て、何もしないよりは前進はできます。


顧客の玄関の靴を揃えることを続けていれ

ば、顧客に印象をよくする機会が増えるで

しょう。


そして、このようなことを実践することの

ポイントは、「意識さえすれば100%で

きる」ということです。


これは、言い換えれば、最初から当たるこ

とが分かっているくじを引くようなもので

す。


でも、当たることがわかっているくじに当

たっても、その賞品はたいしたものではな

い(実践する効果は小さい)と考える人も

多いでしょう。


確かに、私も、自分だけでできることの効

果は大きくないと思います。


では、木戸さんは、なぜ「意識さえすれば

100%できる」ことを薦めているのかと

いうと、それは、成功体験を積んで欲しい

という意図のようです。


事業がうまくいっていない時こそ、わずか

な効果しか期待できないとしても、100

%当たるくじを引くことは、まったく何も

しないより、意味はあると私も考えます。


わずかでも前進は前進です。


それは、メンタル面での障害の改善につな

がります。


また、さらに私がひとつ付け加えたいこと

は、「もう手の打ちようがない」というこ

とを考えたことがある経営者の方は少なく

ないと思いますが、そう考えてしまうのは

施策を他人の意思に左右されるものに限定

してしまうからであり、一方、「意識さえ

すれば100%できる」ことは、効果は大

きくなくても数多くあるということです。


ですから、私は、「打ち手がなくなる」と

いう状態に陥ることはあり得ないと考えて

います。


ちなみに、この記事の配信も、木戸さんの

「意識さえすれば100%できることを目

標にする」というアドバイスを聴いたこと

がきっかけのひとつです。

 

 

 

 

 

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攻めと守り

丸亀製麺を運営するトリドールホールディ

ングスのIRを担当している小野正誉さん

のご著書、「丸亀製麺はなぜNo.1にな

れたのか?非効率の極め方と正しいムダの

なくし方」( https://amzn.to/2U73SUE )

を拝読しました。


タイトルからも分かるとおり、攻め(非効

率の極め方)と守り(正しいムダのなくし

方)で同社は業績を高めてきたということ

が分かりました。


攻めは、作り立てのうどんを提供するため

に、席数を減らしても店に製麺機を置いて

店で麺を作る、マニュアルでは細かいこと

は決めずにスタッフに臨機応変に対応して

もらっている、全員がいいねという最大公

約数的なうどんは、味が平均化してしまい

個性がなくなるので、つるつる、もちもち

といった際立つ個性によって、120点の

うどん作りを狙っている、などといった方

針です。


これは私の分析ですが、これらの方針は、

成功の要因でもあると同時に、実は、失敗

のリスクも高く、紙一重の差であるとも思

います。


ただ、リスクが高いからといってそれを避

けていては競争に勝てません。


あえてリスクのある方針を採り、それに対

して精緻な管理を行っているところが、同

社の強みなのだと思います。


守りについては、例えば、羽田空港店の売

上を2倍にしたという事例があります。


これは、顧客の入店から出店までの導線を

短くして回転率を上げたという手法で、そ

のひとつは、お冷のピッチャーをテーブル

に置いて、座ったまま水をコップに注ぐこ

とができるようにしました。


同様に、天かすや刻みねぎを入れた容器の

置き場所を、1か所から3か所に増やし、

顧客が天かすなどを取るために列を作るこ

とを防ぐという工夫もしています。


これらの工夫は、効果としてはわずかなも

のですが、同社では、わずかでも効果のあ

る工夫を全店で共有し、それらの工夫の積

み重ね、すなわち「守り」の戦術で、売上

を2倍にするという成果を得ています。


これもこれまで何度か述べてきましたが、

著しい業績を上げている会社は、派手な戦

術を実践していると感じてしまうかもしれ

ませんが、小野さんの本を読んで、基本的

なことを深堀して業績を高めているという

ことを、改めて確信しました。


これは、言い換えれば、業績を高める手法

は多くの人が見つけられないでいるのでは

なく、多くの人が知っているものであり、

それを忠実に実践できるかどうかで業績が

決まるということだと思います。

 

 

 

 

 

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事業計画をローリングする

いま、私のコンサルティングのメニューの

ひとつである日報コンサルティングを受け

ていただくときは、当然ですが、最初に中

長期計画を立てていただきます。


これは、当然ですが、事業計画によって目

標や活動内容を明確化しなければ、日々、

実践することも明確にならないからです。


ところが、実際に事業計画に基づいて活動

を始めると、いわゆる「やってみてわかっ

たこと」がどんどん増えていきます。


そうすると、当初の事業計画通りに事業が

進まないということが明確になっきて、し

まいには、その事業計画は使えないという

ことになってしまいます。


そして、このようなことが起きることを理

由として、事業計画を立てることは意味が

ないと考える人もいます。


しかし、私はこの考え方を180度否定し

ます。


なぜなら、実行してから修正を要するとい

うことは、事業計画を否定する要素なので

はなく、事業計画書は修正することが目的

だからです。


では、なぜ修正が目的なのかというと、修

正によって事業計画は研ぎ澄まされて行く

からです。


そして、この修正を積み重ねていって洗練

された事業計画こそ、実践して分かったこ

との集大成ということになります。


この「実践して分かったこと」の集大成の

大きさは、競争力の大きさとも言えます。


ですから、計画なしに単に事業を進めてき

た会社よりも、研ぎ澄まされた事業計画を

もっている会社は、競争力も大きいという

ことになります。


ここで、もうひとつ付け加えたいことは、

以前も説明したローリングプランを活用す

るということです。


(ご参考→ https://goo.gl/Bkpk6o


その理由は、ローリングプランは、修正す

ることを前提としている事業計画だからで

す。


というよりも、この記事の前半の説明は、

ローリングプランそのものの説明と言えま

す。


この「ローリング」とは「転がす」という

意味ですが、事業運営では「事業計画を転

がすことで磨きをかけて、より精緻なもの

にする」という意味になると思います。


日報コンサルティングを受けている方は、

この「事業計画を転がす」ことによって、

どんどん事業の改善が進んで行くことが実

感でき、楽しい作業になって行きます。


「事業計画を立てることは面倒」、「事業

は計画通りには進まないのだから、事業計

画をつくることは無意味」などと考えてい

る方は、ぜひローリングプランを活用し、

事業改善の実感を感じてもらいたいと思い

ます。

 

 

 

 

 

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制度を作るだけでは意味がない

私がかつて勤務していた銀行に勤め始めた

ころのことなのですが、先輩社員が、休暇

に関して、次のようなことを言っていまし

た。


すなわち、「長期休暇(就業規則によって

職員に取得が義務付けられている、5日間

の休暇制度)をとろうとすると、上司から

『だいぶ仕事が順調なようだね』と嫌味を

いわれるが、かといって、ずっととらない

でいると、年度末になって『どうして長期

休暇をとらなかったのか』と怒られる。


とってもとらなくても嫌な思いをするのだ

から、嫌味を言われても長期休暇はとった

方がいいぞ」というものです。


当時は、長時間労働が当たり前の時代で、

「企業戦士」がもてはやされていたという

背景があったとはいえ、「会社は職員に対

して休暇をとって欲しいのか欲しくないの

かはっきりして欲しいなぁ」と、私は思っ

ていました。


ただ、当時は銀行業界で不祥事が多発して

いたころで、そのような不祥事を起こした

銀行の職員の共通した特徴に、不正が発覚

しないように、休暇をまったくとらなかっ

たというものがありました。


そこで、銀行が職員に休暇を義務付ける理

由には、不正を防ぐという意味もあり、私

も痛くない腹を勘繰られたくないので、休

暇をとるようにしていました。


その後、私が銀行を退職してからのことで

すが、知人に上述のようなことを話す機会

がありました。


これに対して、知人は、「たとえ仕事は忙

しくても、与えられた課題を遂行すると同

時に、休暇がとれるように段取りすること

までを含めて職員の義務と考えるべきだ」

と言われました。


私もこの考え方には賛成です。


とはいえ、当時の銀行は、採用を抑えるな

ど、職員数を減らしており、1人あたりの

仕事の量は増え続けていたので、決められ

た通りに休暇をとることは決して容易では

ありませんでした。


だからといって、職員が休暇をとらなくて

も仕方ないということにはなりませんが、

管理者層も制度をつくるだけで、後は職員

自身に任せるだけということでは、制度の

意味はあまりなくなってしまうでしょう。


今回は、休暇制度を例にとりましたが、会

社のなんらかの施策について、経営者の方

は制度や規則を作るだけにしてしまうとい

うことは起こりがちと感じています。


これは事業においても同じことが言えます

が、何かを始める時は、何をもって目標達

成と考えるか、それを実現するには、誰が

いつまでに何をするかまでを明確にしなけ

れば、単なるかけ声倒れになってしまいま

す。

 

 

 

 

 

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融資のベテランはすぐに書類をそろえる

私がかつて勤務していた銀行に勤め始めて

間もないころ、とても神経を使っていたこ

とがあります。


それは、融資契約のときに、融資相手の会

社に押印などをしてもらう契約書などや、

手続き、審査などに必要な書類などを、間

違いなく、そしてもれなくいただくことで

した。


当然、銀行制定の書類はすべてそろえ、場

合によっては書き損じに備えて余分に用意

し、さらに、それらをコピーして、記入例

を書いたり、押印する場所に赤いマークを

つけたりしておきます。


印鑑証明書、納税証明書、登記事項証明書

など、融資相手の会社に用意してもらう書

類は、必要枚数、取得する場所、有効期間

などをメモに書いて、融資相手の会社の方

にお渡ししていました。


これらの、融資契約に必要な書類は、意外

と複雑です。


その最大の要因は、一般の事業向けの融資

は、個別に融資条件が決まるからです。


極端なことを言えば、1件ごとに条件が異

なるので、必要な書類も1件ごとに異なる

ということになります。


そこで、これらの書類をそろえるにあたっ

ては、社内の融資規則を見るだけでなく、

その融資の承認を得た融資稟議書を見て、

融資条件通りに書類がそろえられているか

ということも確かめる必要がありました。


さらには、最初の取引か、2回目以降の取

引かによってもらう書類が変わったり、地

自治体や信用保証協会の制度融資を利用

するときに、それらの申請のために必要に

なる書類も加わります。


そこで、融資契約に必要な書類をそろえる

には相当の神経を使うのですが、それでも

もれがあったり間違いがあると、顧客や上

司から怒られたり嫌味を言われたりするこ

ともありました。


ただ、怒られたり嫌味を言われたりするだ

けならまだよいのですが、不動産売買契約

のともなう融資や、ほかの銀行との協調融

資など、間違いの許されない融資契約のと

きは、本当に神経をすり減らしながら書類

を何度も確認しました。


ここまでの内容でご理解いただけると思い

ますが、融資契約に必要な書類を間違いな

くそろえることができるようになるために

は、それなりの事務経験や習熟度が必要に

なるということです。


そこで、銀行の職員に融資の相談をしたと

きに、すぐに必要な書類をそろえられるか

どうかで、その職員の習熟度を知ることが

できます。


もちろん、必要な書類をすぐにそろえるこ

とができるということと、融資審査のスキ

ルが高いということは異なりますが、両者

はほぼ相関関係にあると言えるでしょう。


ですから、そういった職員を見つけると、

自社の資金調達はより円滑に行うことがで

きるようになると思います。


ただ、そのような習熟度の高い銀行職員は

減少傾向にあるとも聞いており、この件に

ついては残念に思っています。


ちなみに、私も顧問先の取引銀行の職員さ

んのスキルは、必要な書類をすぐに用意し

てもらえるかどうかで判断しています。

 

 

 

 

 

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完全さを求めない

なかなか計画通りに会社の事業が進行しな

い原因のひとつは、新たに実行しようとす

ることに、経営者が自信を持つことができ

ないでいるというものがあります。


これは、言い換えれば、完全にできるもの

でなければ、着手したくないと経営者が考

えているということです。


しかし、これは、本当の理由ではないと思

われます。


本当の理由は、新たに着手することが失敗

することを恐れていることだと思います。


これも私が何度も述べてきていますが、ユ

ニクロを運営しているファーストリテーリ

ングの柳井社長も、「10回新しいことを

始めれば9回は失敗する」とおっしゃって

おられるように、1回の成功を収めるため

には9回の失敗が必要です。


ですから、失敗することを、何も実行しな

い理由にはすべきではありません。


とはいえ、ここまで書いてきたことは、こ

れまで多くの人が述べてきており、いまさ

ら私が述べるまでもありません。


結局は、失敗を恐れる経営者は、自分自身

に自信をつけるしかありません。


その自信をつけるための対策のお薦めの方

法のひとつが、私の実践している記事の配

信です。


この記事は、ときどき校正の途中のものを

誤ってそのまま配信してしまったり、自分

では校正できたと思って配信しても、あと

から読み返してみると、なんと稚拙な文章

なのだろうと思ってしまったりするものも

あります。


要は、失敗だらけですが、それでも、3年

近く、毎日配信を続けているという気概だ

けは示すことができるでしょう。


ということで、私のようなものでも、ある

程度の信用を得られることが可能であると

いうことを実践して見せたいという意図も

あって、この記事の配信をがんばって続け

ています。


もうひとつは、そもそも、会社の事業は、

いつまでたっても完全にはならないのだか

ら、新たに実行しようとすることに完全さ

を求めることも、それほど大きな意味はな

いと考えることもできるのではないかと、

私は考えています


例えば、千葉県浦安市にあるテーマパーク

も、「ここは、永遠に完成しない場所」と

いうスローガンを掲げています。


(ご参考→ https://goo.gl/gSv7wx


また、日光東照宮の陽明門の逆柱も、それ

と同じような主旨のようです。


(ご参考→ https://goo.gl/qN8LZv


これは、「月満つれば則ちかく」というこ

とわざが示すように、月が満月になってし

まうと、あとはかけて行くだけになるのと

同様に、陽明門も完成してしまうと、あと

は価値がさがっていってしまうので、そう

ならないよう、あえて完成しない状態にし

ているといわれています。


そう考えれば、会社の事業もどれだけ完成

を目指しても完成には届かないので、実行

することが完全でないことにもそれほどこ

だわる必要がないと感じることができるの

ではないでしょうか?

 

 

 

 

 

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