鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

新しいことを始めるときの壁

経営コンサルタントの板坂裕次郎さんのブ

ログを読みました。


(ご参考→ https://amba.to/2Ux96YX


記事の主旨は、板坂さんがご相談を受けた

起業家が、事業がうまく行かなかったとき

のことを考えて、知り合いの事務所に間借

りさせてもらって、そこに来る顧客を紹介

してもらおうと考えていたが、そのような

消極的な姿勢の経営者は、周りの人に共感

も得られず、起業する前から勝負に負けて

いるようなものだ、というものです。


これも多くの方がご理解されると思うので

すが、現実には、そのような人が多いと感

じているので、今回、板坂さんのブログに

ついて、私の感想を書こうと思いました。


人が何か新しいことを始めようとすると、

さまざまな壁があります。


私の経験では、かつて、銀行に勤務してい

たときに、そのような壁を強く感じていま

した。


銀行のような保守的な会社では、新しいこ

とを始めようとすると、そのことに問題が

あるかどうかではなく、従来と変わったこ

とをやることに、抵抗があると感じていま

した。


極端なことを言えば、新しい情報技術を導

入すれば、いままでよりも作業時間が短縮

されるとしても、いままでのやり方を変え

ること自体を嫌がられました。


経営者からは、「従来の価値観にとらわれ

ずに果敢に行動しろ」という掛け声はあり

ましたが、多くの職員は、「これ以上、新

しいことを覚えさせられることにはうんざ

り」とか、「変わったことを始めて失敗し

たら、その責任はとりたくない」という、

事なかれ主義が横行していました。


だから、新しいことを始めるには、抵抗す

る人の何倍もの強い意思がなければ、実現

させることはできません。


ましてや、起業しようとする人は、顧客を

他の会社から奪おうとすることになるわけ

ですから、それ相応の強い意思が必要にな

るでしょう。


顧客だけでなく、銀行からの支援を求める

ときも、同様です。


1度や2度は断られることくらいは覚悟の

うえで、銀行に融資を申し込むことは必要

でしょう。


しかし、1度、銀行に融資を断られた程度

で、「銀行は貸し渋りをしている」、「銀

行は弱者には冷たい」という批判をしてい

るとすれば、本来の事業の課題もうまく乗

り切ることはできないのではないかと思い

ます。


ここまでは、経営者の方に対して厳しいこ

とを書いてきましたが、だからと言って、

精神論をぶちまけようとするつもりはあり

ません。


前述のように、起業するには強い意思が必

要だからこそ、行き当たりばったりで起業

するようなことは避けるべきと言えるとい

うことです。


回り道のし過ぎもよくありませんが、適度

な時間を確保して起業の準備をすることに

よって、起業を成功させるために乗り越え

なければならない壁も低くなります


板坂さんにご相談をした起業家の方は、準

備が不十分だったから、恐る恐る事業を始

めようとしていたとも考えられます。

 

 

 

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