鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

計画が計画倒れになる原因

今回の内容は、当たり前すぎることなので

すが、実際に起きていることなので、記事

にいたします。


読者の方は、事業計画(ここでは、計画損

益計算書と考えてください)を作成すると

き、どのような手順で作成されるでしょう

か?


私のご支援の経験では、「この時期には、

これくらいの売上が欲しい」という、経営

者の方の希望や予想で売上高を決めること

が多いようです。


「計画」ですから、希望や予想の要素が入

ることは当然ですが、その計画が達成でき

る可能性が低ければ、あまり意味はありま

せん。


そこで、計画損益計算書は、達成の可能性

の高いものとすることが大切になります。


ところで、「目標は高めにする方がよい」

という考え方もあり、そのような考え方が

誤っているわけではないのですが、今回は

達成可能性に焦点を絞って述べます。


なぜ、達成可能性が大切かというと、どう

やって目標を達成させるかという道筋が明

確になるからです。


また、「これくらいの売上が欲しい」とだ

け考えていれば、計画達成のための活動は

単なる風任せになってしまいますが、どう

すれば計画が達成可能かが分かると、能動

的な活動ができます。


具体的には、製造業で考えるとわかりやす

いのですが、例えば、自社には、1つの製

品製造ラインがあり、1台100万円の機

械を、1か月に5台製造できる能力がある

とします。


事業を開始して、最初の6か月間は、月間

売上の計画値が500万円とすれば、これ

は、達成可能です。


(実際に、製品が販売できなければ、計画

は達成できませんが、ここでは、製造した

製品はすぐに売れるという前提で説明しま

す)


そして、7か月目からは、月間の売上高を

700万円とし、13か月目からは月間の

売上高を1,000万円と立てていたとし

ます。


そうであれば、最初の半年で、ラインを1

つ増やしたり、従業員の方を増員し、教育

したりして、7か月目から、ラインをもう

ひとつ増やす必要があります。


このような、計画達成のための道筋が明確

であれば、実際の売上も計画通りになる確

率が高まりますが、自社のラインの製造能

力を知らずに計画を立てれば、計画達成の

可能性は低くなります。


前述の例は簡単なものなので、実際にはそ

ういことは起きないと思われると思います

が、例えば、自社の売上100万円を獲得

するために、どれくらいのマンパワーや所

要時間が必要か、確かめている会社は少な

いようです。


そして、多くの場合、希望や予想に基づい

て立てた計画は、それらを達成するために

必要なマンパワーや所要時間が足りなくて

未達成になってしまう場合が実情のようで

す。


繰り返しになりますが、目標はどうやって

達成できるかの根拠をしっかりさせなけれ

ば、本当に事業計画は単なる画餅になって

しまいます。


ちなみに、事業計画を作成することに否定

的な方は、前述のような手順で事業計画を

立てると労力がかかるために、それを嫌っ

ているということもあるようです。


しかし、そのような理由で事業計画を立て

ずに、風任せのような姿勢で事業に臨んで

いれば、事業が成功する確率が低くなるこ

とは当然です。

 

 

 

 

 

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