新将命さんのご著書「王道経営」
( http://amzn.to/2jGPZe2 )を読み
ました。
その中に、豊臣秀吉の軍師であり、
黒田官兵衛が開いていた異見会が紹介
されていました。
異見会とは、月1回、藩政について、
下級武士も含めた家臣が意見を述べ合う
会のことで、身分にかかわらず、藩主に
意見をいうことができるので、異見会と
呼んだようです。
官兵衛は、藩政の舵取りを誤らない
ようにするには、家臣をイエスマン
だらけにしてはならない、藩主にとって
耳の痛い情報が入ってくるようにしな
ければならないと考えていたので、
異見会を設けたそうです。
そこで、官兵衛が藩士の意見に「その
話しはもうわかっている」とさえぎろう
としたとき、「それが殿の悪い癖であり、
最後まで話しをきかなければ知らない
話しがあるかどうかはわからない」と
たしなめられたこともあったそうです。
新さんは、このような異見会を開いていた
からこそ、福岡藩は幕末まで続いたと
考えているそうです。
と、ここまで書きましたが、イエスマンを
社内に作ることはよくないということは
多くの方が知っていることで、特段、
真新しいことではありません。
にもかかわらず、実際にはイエスマンが
たくさんいるし、しかも後を絶ちません。
その理由は、ひとつではないと思います
が、私は、経営者の方の意思の強さだと
考えています。
会社がどれだけ続くかどうかは、前述の
異見会のように、組織の活性化の仕組みが
続くかどうかに大きく左右されると思い
ます。
経営者といっても、生身の人間ですので
誘惑に負けてしまうこともあると思い
ますが、裏を返せば、活性化した組織を
継続させられる経営者は、それだけ立派で
あるとも言えると思います。