鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

危機管理能力のない会社

先日、あるタレントの不祥事にともない、

そのタレントが所属していたマネジメント

会社の社長が謝罪会見をしました。


その事件自体に、経営コンサルタントとし

てはコメントすることはないのですが、社

長の記者会見はまったく意味を感じないよ

うなものだと感じました。


私もビジネスパーソンとして30年ほど活

動していますが、最も避けなければならな

いことは、事実と異なることを自分のビジ

ネスに関わる人に告げることです。


それは道義的な面でも避けなければならな

いことですが、直ちに自らの非を認めたと

きよりも、後になって、自分の言ったこと

が事実と異なることが相手に知れてしまっ

たときの損失、それは金銭的な損失だけで

なく、信用を失うことによる損失の方が何

倍も大きいからです。


自分のことで恐縮ですが、これは、私自身

も何度も失敗した経験を通して学んだ教訓

でもあります。


ここまで書いてきたことは、私が述べるま

でもないことなのですが、このことについ

て私が2つ疑問に感じたことがあります。


ひとつは、社長になるほどの人が、私の学

んだ教訓を理解していはずがないというこ

とです。


ふたつめは、記者会見に臨んだまでは評価

できるものの、社長の回答は不明瞭で、結

果として、会社の印象をさらに悪くしてし

まったことです。


記者会見の目的は、会社の印象を良くする

か、損失を最小限にするかのどちらかだと

思いますが、そうであれば、社長の誤りを

認めるか、前日に謝罪したタレントとの見

解の相違があれば、客観的な根拠とともに

それを示さなければなりません。


そして、このような不思議なことは、この

タレントマネジメント会社にとどまらず、

最近、不祥事が起きた、ほかの大きな組織

(民間会社だけでなく、官公庁、教育機関

など)でも起きているので、今回、記事に

書くことにしました。


そうなってしまうことの私なりの分析は、

不祥事が起きた組織のトップが記者会見を

しなければならない状況に追い込まれたと

き、そのトップのまわりにはイエスマン

かいないので、記者会見でどう回答すれば

損失を最小限にできるのかということを、

トップに伝える人がいないのだろうという

ことです。


すなわち、今回の記事の結論は、「社長の

まわりをイエスマンだけにする→社長が裸

の王さまになる→社長が会社のマネジメン

トをできていない状態になる→不祥事が起

きやすくなり、会社の業績が下がる」とい

うことにならないためにも、前述のタレン

トマネジメント会社を他山の石にして欲し

いということです。

 

 

 

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