鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

銀行職員も自らの問題を理解している

経済ジャーナリストの浪川攻さんの著書、

「ザ・ネクストバンカー」を読みました。


(ご参考→ https://amzn.to/2qyRiQc


この本は、メガバンク地方銀行の12人

の役員や支店長に対してインタビューした

内容をまとめた本です。


インタビューを受けた方々それぞれ特徴あ

るマネジメントをしている点は、大いに参

考になったのですが、最も印象深かった方

は、静岡銀行常務執行役員大橋弘さんで

す。


大橋さんが営業店の支店長だったころ、あ

る新入職員が辞めそうになったそうです。


大橋さんは、銀行の仕事に醍醐味を感じ、

誇りを持って仕事に臨んできたので、縁が

あって部下になった職員にも、銀行を辞め

ずに仕事の醍醐味を感じて欲しいと考えた

そうです。


そこで、大橋さんは、その新入職員が担当

して融資を行い、住宅を購入した顧客に依

頼して、その新入職員を夕食の席に招いて

もらったそうです。


そして、その新入職員は、顧客の家で食事

をしながら、「あなたのおかげで家を持つ

ことができて、とてもうれしかった」とい

う話をきかされたそうです。


その後、その新入職員は、自信をとりもど

し、目の色を変えて仕事に取り組むように

なり、個人表彰を受けるようになるほど活

躍したそうです。


とはいえ、大橋さんもかつては同様の悩み

を経験したようです。


30年ほど前、大橋さんの担当先のある中

小企業から、従業員への賞与の支払いのた

めに融資の申し込みを受けたものの、融資

稟議の決裁が得られず、応じることができ

なかったそうです。


そこで、その会社の社長は自分の自動車を

売却し、その代金を賞与支払いにあてたそ

うです。


大橋さんも、自分が力になれなかったこと

が悔やまれ、その後は、その会社に新たな

顧客を紹介するなどして、社長からは大い

に感謝されるようになり、当時、中学生の

息子が将来結婚することになったら、仲人

を引き受けて欲しいと言われるほどになっ

たそうです。


そして、その十数年後、その社長から本当

に仲人の依頼が来て、大橋さんはとてもう

れしかったそうです。


ここまで記載してきたことは、本からの引

用ですが、ちょっと美談過ぎるのではない

かと感じる方もいると思います。


もちろん、銀行の方が、自分の経験につい

て外部の人に話すことができるものは、美

談に限定されるでしょう。


また、銀行で起きることは美談だけかとい

うと、これは私の経験からもそう思うので

すが、美談にはならないことの方が何倍も

多いということも事実でしょう。


では、今回、本の内容をご紹介したのかと

いうと、銀行職員も外部からの批判を受け

ている一方で、自らも大きな問題意識を持

ち、改善に努めている事実もあるというこ

とをお伝えしたかったからです。


最近は、経済評論家の上念司さんが、「も

う銀行はいらない」という本を上梓するな

ど、多くの人が銀行への批判や不満を表し

ています。


そして、それらの内容ももっともであり、

私も、同様に現在の銀行への不満を感じて

います。


ただ、それに応えられない原因は、銀行側

が批判をしている人たちと考え方が異なっ

ているからではないと思います。


前述の大橋さんも、融資を申し込みに応じ

ることができなかったことを悔しく思い、

それをカバーするために多くの労力を注い

でいます。


すなわち、何が問題かは理解しているもの

の、低金利時代で利鞘を得にくくなってい

ること、日本の経済活動が縮小するなかで

融資需要が伸び悩んでいることなどの経営

環境の悪化もあり、なかなか思うように行

かない状態にあると私は思っています。


でも、そのような事情があるとしても、銀

行の利用者が銀行に対して不満を持つべき

ではないとも考えていません。


ただ、「銀行は担保がないと融資しない」

とか、「銀行はどしゃぶりの日に傘をとり

あげる」といった、無機的な相手と考えず

に、「十分には評価できないとはいえ、利

用者の要望に応えようと努力している」と

考えて接するほうが現実的であり、そのよ

うな接し方をしていれば、銀行との関係も

好転するのではないかと、私は考えていま

す。


確かに、銀行は自社の要望に100%応じ

てくれるとは限りませんが、敵対するよう

な接し方ではなく、目指すところは同じで

あっても立場が違う相手と考えて接する方

が、早く問題解決につながると思います。

 

 

 

※この記事はメールマガジンでも配信して

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●11月19日ランチ会兼勉強会のお知らせ


11月19日(火)12時00分から、東

京都千代田区秋葉原駅の近くのレストラ

ンで、少人数に限定して、昼食をとりなが

らの融資に関する勉強会を開きたいと思い

ます。

 


■日時:令和元年11月19日(火)

12時00分~14時00分


■会場:和食ダイニングまぐろ問屋十代目

彌左エ門 アトレ秋葉原2店

東京都千代田区神田花岡町1-9

アトレ秋葉原2 4階


JR秋葉原駅昭和通り口を出て、すぐ左側

にあるエレベーターで4階に上がってくだ

さい。


東京メトロ日比谷線をご利用の場合、秋葉

原駅3番出口を出ると、正面にエレベータ

ーが見えます。


地図→ https://bit.ly/2lV8tZO

 

■参加費:1,000円(消費税込み)

当日、会場でお申し受けします。


別途、お食事をご注文し、各自、ご精算く

ださい。


■その他:食事をオーダーするという条件

を満たしていただければ、遅れての参加、

中途での退室は可能です。当日は、ご参加

いただいた方からの質問もお受けします。


■参加申し込み方法:フェイスブックイベ

ントページで、「参加」ボタンを押してく

ださい。→

https://www.facebook.com/events/410138059668211/








銀行の融資が担保に依存する理由

先日、経済評論家の上念司さんが、銀行を

批判する記事を、ダイヤモンドに載せてい

ました。


(ご参考→ https://bit.ly/2BAiIYq


その記事の主旨は、「銀行は、資産のある

会社に対して融資をしている、すなわち、

融資した会社が万一事業に失敗しても、そ

の融資を回収できる相手にしか融資をして

いない。


これは、銀行の『コアスキル』である、審

査能力を持っていないことの現われだ。


この銀行の姿勢は現在も変わっておらず、

日本銀行による大規模な金融緩和が始まっ

た2013年以降、銀行融資の総額は増え

ているが、その増加の大きな部分を不動産

業の会社への融資が占めている」というも

のです。


この上念さんの銀行への批判は、90%理

解できるのですが、10%だけ反論したい

と感じました。


それは、銀行の融資の原資は預金であると

いうことです。


預金は、契約上元本割れは許されません。


そこで、例えば、預金の利率が0%、融資

の利率が2%であるとすれば、銀行は、貸

倒を2%以内に収めなければなりません。


さらに、銀行の事務コストを考慮すれば、

貸倒は、1%以内とする必要があります。


そうであれば、いわゆる、「果敢な融資」

を銀行に望むことは難しいということも理

解できます。


それでも、銀行は、「審査能力」を高めて

貸倒を少なくする努力を行い、上念さんが

行っているような批判を避けることができ

るよう努めなければならないと思います。


そして、これについては賛否両論もあると

思いますが、もし、銀行が、元本割れも許

容される、ミドルリスクミドルリターンの

ファンド方式でお金を集めることができれ

ば、銀行も、果敢な融資はしやすくなると

思いますが、このようなことが実現するに

は、まだ時間を要するでしょう。


今回の記事の結論は、銀行が融資を行うに

あたって担保を要求する傾向にある要因に

は、融資の原資の大部分を、元本を保証す

る預金が占めているということもあるとい

うことです。




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●11月19日ランチ会兼勉強会のお知らせ


11月19日(火)12時00分から、東

京都千代田区秋葉原駅の近くのレストラ

ンで、少人数に限定して、昼食をとりなが

らの融資に関する勉強会を開きたいと思い

ます。

 


■日時:令和元年11月19日(火)

12時00分~14時00分


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彌左エ門 アトレ秋葉原2店

東京都千代田区神田花岡町1-9

アトレ秋葉原2 4階


JR秋葉原駅昭和通り口を出て、すぐ左側

にあるエレベーターで4階に上がってくだ

さい。


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原駅3番出口を出ると、正面にエレベータ

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当日、会場でお申し受けします。


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を満たしていただければ、遅れての参加、

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業績のよい会社の経営者は勉強熱心

基本的に出不精な私は、可能な限り、経営

コンサルタントの石原明さんの主催する勉

強会に参加して、ほかの参加者の方から刺

激を受けるようにしています。


多くの方がご存知の通り、石原さんはすば

らしいコンサルタントなので、勉強会から

学ぶこともたくさんありますが、勉強会に

参加する方たちも、もう、勉強したりコン

サルティングを受ける必要はないのではな

いかというくらい、すばらしい業績をあげ

ている方たちなので、そのような方たちと

接していると、私も、もっと勉強しなけれ

ばと感じてしまいます。


ところで、これまで石原さんの勉強会に参

加してきて、どうして、業績のよい会社の

経営者の方ほど、さらに上昇しようという

意欲が大きいのだろうという疑問を感じて

来ました。


こう言っては失礼ですが、これを言い換え

れば、業績がなかなか上向かない会社の経

営者の方こそ、いろいろなことを学ぶべき

なのではないかということです。


そこで、このことについて、自分で仮説を

立ててみたのですが、それは、にわとりと

たまごのような関係なのではないかと思い

ます。


すなわち、業績のよい会社の経営者の方が

勉強熱心なのではなく、勉強熱心な経営者

の方が経営する会社が業績がよいのではな

いかということです。


確かに、業績がよくない会社の経営者の方

の中にも、懸命に業績を回復させようと努

力している方もたくさんいるので、このよ

うに言い切ることはできないのですが、一

方で、私のこれまでの中小企業へのご支援

の経験から感じることは、業績のよくない

経営者の方は、自分の考え方を変えたがら

ない方が多いように感じています。


これも、100%あてはまるとは限らず、

そのような傾向にあるという前提ですが、

業績のよくない会社の経営者の方は、業績

よりも、自分のやり方や考え方を優先して

いる(または、自分のやり方や考え方以外

のことはできない)傾向にあり、業績のよ

い会社の経営者の方は、業績を高めること

を優先し、その方法については柔軟である

傾向にあると思います。


したがって、前者は、改善の機会を失って

さらに業績が下がり、一方で、後者は改善

の機会が増えてさらに業績が上昇していく

のではないかというのが、私の仮説です。


この仮説が正しいかどうかは、現時点では

客観的な証明はできないのですが、私は、

ダーウィンの有名な言葉、「生き残る者は

最も強い者でもない、最も賢い者でもな

い、最も変化に適応できる者だ」という言

葉に照らして考えれば、「生き残る会社」

は後者があてはまると思います。


事業の改善は、PDCAを実践して得られ

るノウハウを積み重ねて行われるものです

が、その精度や速度を高めるには、自分だ

けで実践するよりも、石原さんのような実

績のあるコンサルタントから学ぶことは効

果が大きいと思います。


そして、「学ぶことは大切」ということを

否定する経営者の方はいないと思います

が、実際には、学びに消極的な経営者の方

と積極的な経営者の方に分かれており、そ

れが業績に現れる結果になっていると思い

ます。


その違いは、前述の通り、経営者の方が何

を優先しているかということであり、これ

が、今回の記事の結論です。





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11月19日(火)12時00分から、東

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銀行はなぜ融資新規取引に躊躇するのか

先日、経済評論家の上念司さんが、ダイヤ

モンドに、銀行等を批判する記事を載せて

いました。


(ご参考→ https://bit.ly/35NVgEY


これは、以前ご紹介した、信用金庫を批判

する上念さんの記事の続きです。


(ご参考→ https://bit.ly/2pzrXoY


すなわち、「信用金庫から薦められた制度

融資を受けることを断った2年後に、上念

さんへ、あるメガバンクから電話がかかっ

てきて、ファンドラップ(購入する投資信

託の選択を銀行に任せる資金運用契約)を

勧められた。


このとき、上念さんは、融資をしてくれる

なら契約に応じてもよいと答えたところ、

相対融資(制度融資でない融資、すなわち

銀行と単独で契約をするプロパー融資)を

かなりの低金利で契約できた。


ただし、ある程度の金額のファンドラップ

契約と、上念さんの個人保証も融資の条件

となった。


なお、その銀行の担当者は、『2年前の上

念さんの会社の財務状況であっても、弊行

は融資に応じたと思う』と言ってくれた。


引き続き、上念さんの会社の業況は順調で

あり、2年前に制度融資しか薦めなかった

信用金庫は、融資審査の能力がないという

ことを、改めて感じた」というものです。


私は、上念さんの考え方はもっともだと思

いますが、融資をする側の銀行としては、

上念さんの会社からの融資の申し込みにつ

いて、どう受け止めているのだろうという

ことについて考えてみました。


そのひとつは採算性です。


これは上念さんも認めていますが、上念さ

んが融資に成功した要件として、ファンド

ラップが事実上のバーター取引となってい

ます。


上念さんが契約したファンドラップで得ら

れる銀行の利益がどれくらいになるのか、

私には分からないので、代わりに預金で考

えてみます。


例えば、金利1%で1億円の融資をしたと

き、銀行は、1年間で100万円の金利

受け取ります。


(実際の融資契約では、毎月の定例返済が

あると考えられるので、銀行が受け取る金

利は100万円になるとは限りませんが、

ここでは説明を容易にするため、定例返済

はないものとして説明します)


しかし、その会社が3,000万円の当座

預金(預金金利は0%)をしていたとしま

す。


この場合、銀行は、実質的には7,000

万円(=1億円ー3.000万円)の融資

をしているという考え方をするので、その

会社に対する実質的な融資金利は約1.4

%(≒100万円÷7,000万円)とし

て融資を審査します。


融資審査は、採算性も考慮されるので、預

金が多い融資相手は、融資の承認を得やす

くなります。


上念さんの会社の融資取引については、金

額や金利などはまったくわかりませんが、

仮に、金利0.5%で1億円の融資を受け

たものとし、また、上念さんが契約した

ファンドラップから得られる銀行の利益が

年額で50万円とします。


この場合、上念さんの会社との取引から得

られる銀行の1年間の利益は、融資金利

50万円(=1億円×0.5%)と、ファ

ンドラップから得られる手数料50万円の

合計額の、100万円となります。


この場合、上念さんの会社への融資の実質

金利は1%(=100万円÷1億円)とい

うことになり、銀行から見れば、ある程度

の採算が見込めるということになります。


そういう意味では、今回、上念さんの会社

からの融資申し込みに応じた銀行は、採算

がある程度見込むことができたという面で

は、かつての信用金庫よりも、融資承認の

判断をしやすかったと言えます。


もうひとつは、融資をする側は、融資の新

規取引をしようとするときは、ある程度の

決断を必要とすることが実情のようです。


私が銀行に勤務していたときは、新規の融

資相手を探して融資稟議書を申請しても、

信用保証協会の保証を条件としない場合、

50%くらいは承認を得ることができませ

んでした。


上念さんは、融資相手の財務状況がよけれ

ば融資をすべきと主張し、私もそれに同感

なのですが、初めて融資をする相手は、決

算書からは得られない、ネガティブな要因

があるのではないかという判断が働き、信

用保証協会の保証がなければ承認をしにく

いということになるようです。


というのも、銀行は、融資相手の決算書か

ら得られない情報を、通常の融資取引をし

ている中で得るようにしており、その比重

もある程度の大きさがあります。


しかし、初めて融資をする会社の場合、ほ

ぼ、決算書だけで審査をすることになるの

で、それだけで判断をすることは、やや、

難しいというわけです。


だからといって、銀行の融資姿勢が、現状

のままでよいとは私は考えていません。


引き続き、上念さんのような批判を受ける

ことのないよう、銀行はこれからも努力し

ていくことが大切であると、私は考えてい

ます。




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わかりやすい戦略よりも実践しやすい戦略

私の経験から感じることなのですが、顧問

先に提案する戦略によって、経営コンサル

タントは3つに分類できると思います。


ひとつめは、自らの成功体験を戦略として

教えるコンサルタント


ふたつめは、定石といわれる戦略を教える

コンサルタント


みっつめは、顧問先の特徴や状況にあわせ

て適切と思われる戦略を教えたり、編み出

したりするコンサルタントです。


もちろん、前述の戦略のうち、ひとつの分

類に限らず、ひとりで複数の戦略を教える

コンサルタントもいます。


たとえば、日報コンサルタントを自らの経

験で開発した中司祉岐さんは、その手法を

もとに、顧問先に適した戦略を編み出して

定着させるようなコンサルティングをして

います。


また、ダスキンムサシノを運営する小山昇

さんは、自社の業況改善を通して得られた

ノウハウである「環境整備」という定石的

な戦略を、まず、顧問先に定着させ、さら

に、その会社に適した戦略を提案していま

す。


ただ、これは、正確な裏付けはありません

が、私が感じるところでは、「自らの成功

体験を戦略として教えるコンサルタント

が多いように感じますし、また、そのよう

コンサルタントに戦略を学ぼうとする経

営者の方も多いと感じます。


その理由も、それほど複雑なものではなく

て、成功体験に基づく戦略は、他者から見

て理解しやすいうえに、自社にも取り入れ

られそうだというイメージがわきやすいか

らだと思います。


しかし、その一方で、例えば、書籍やイン

ターネットなどで、事業が成功するための

ノウハウがたくさん提供されているにもか

かわらず、事業が改善しない会社が多いと

いうことも事実です。


すなわち、業績が悪い会社がなくならない

のは、改善の仕方が分からないからではな

く、改善策を実践できない(あるいは、実

践しない)という要素が大きいと、私は考

えています。


そこで、実践しやすい戦略はどういうもの

かというと、結局のところ、定石的な戦略

や、自社に適した戦略と考えることができ

るでしょう。


でも、繰り返しになりますが、多くの経営

者の方が注目する改善策は、他者の成功体

験に基づく戦略です。


したがって、実は、事業を改善するための

近道は、遠回りのようで、定石的な戦略の

方だと、私は考えています。


このことも、実は、多くの方が気づいては

いるものの、定石的なことを実践すること

は、効果が現れるまでに時間がかかるから

などといった理由で、多くの経営者の方に

敬遠されているのではないでしょうか?


結論は、単純ですが、急がば回れというこ

とです。


ちなみに、「定石的」な戦略ばかりが書か

れている拙著、「図解でわかる経営の基本

いちばん最初に読む本」が、発売後2年半

で第6刷となったということは、「定石が

大切」と考えている方も多いということな

のだと思います。


これまで拙著を評価していただいた方に感

謝したいと思います。




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販売活動を不要にするしくみづくり

保険営業コンサルタントの貝原守さんのブ

ログに、飛び込み営業について書かれてい

ました。


(ご参考→ https://bit.ly/33JjOga


「貝原さんが保険の営業マンとして新規開

拓をしていたころ、『どうせ契約できない

んだったら、最初から契約するつもりゼロ

で戸別訪問してみよう』という、開き直り

にも似た気持ちになったことがあり、ある

地域を回ってみた。

『もともと契約するつもりゼロ』なので、

訪問した家から、誰も出てきてくれなくて

も、冷たい態度をとられても平気だった。


ただ、『こんにちは!』とあいさつしたあ

と、『最近は冷え込んできたので、暖かく

してくださいね~、じゃあ!』と告げ、す

ぐに去って行った。


そうしているうちに、『しつこい勧誘が来

たぞ』と警戒している訪問先の人の表情を

裏切るのが楽しくなり、どんどん訪問件数

が増えていった。


そして、これを続けているうちに、何気な

い会話をしてくれる人も増えてきて、その

中から契約に発展することもあった。


さらに、契約のお礼に伺ったお客さまの家

に、たまたまご近所の奥さん方が集まって

お茶を飲んでいたが、契約してくれたお客

さんが、ご近所の方にも自分が契約した保

険を薦めてくれてたので、自らは何もして

いないのに、5件の契約が決まったことも

あった」という内容が書かれていました。


これは、恐らく、営業マンの戦術レベルの

ノウハウとして書かれた記事だと思うので

すが、私は、貝原さんは、しっかりとした

マーケティング活動を行っていると考えま

した。


マーケティングについては、以前も説明し

ましたが、販売活動や営業活動と混同され

やすいものの、もともとは、「売れるしく

みをつくる活動」を指します。


(ご参考→ https://bit.ly/31oZJuh


さらに、ドラッカーは、「マーケティング

の目的は、販売活動を不要にすることであ

る」と、販売活動をすることそのものを否

定しています。


貝原さんの場合、自らが保険の営業マンで

あることを告げるものの、「しつこい勧誘

はしない」ということを見込み客に認識し

てもらった結果、そのことで安心して保険

を契約してもらえるようになったのだと思

います。


そして、今回紹介した内容は、多くの方は

頭では理解しているものの、忘れられがち

なことではないかと思い、記事に書いてみ

ました。


繰り返しになりますが、マーケティング

動は、販売活動を不要にすることが目的で

す。


もちろん、そのしくみづくりは一朝一夕で

はできません。


だからといって、部下に対して、闇雲に戸

別訪問をさせて、強引な勧誘をさせること

は、誰にでもできることであり、「スマー

ト」な経営者とは言えないでしょう。


本当のマーケティング活動を実践すること

は、やや難易度が高い課題ですが、だから

こそ、経営者としてチャレンジする甲斐が

あると思います。


ちなみに、私のコンサルティングメニュー

のひとつである、「日報コンサルティン

グ」では、この「販売活動を不要にするし

くみづくり」も、その目的のひとつにして

います。




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http://yuushi-zaimu.net/conference/




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●10月21日ランチ会兼勉強会のお知らせ

 

10月21日(月)12時00分から、東

京都千代田区秋葉原駅の近くのレストラ

ンで、少人数に限定して、昼食をとりなが

らの融資に関する勉強会を開きたいと思い

ます。

 

■日時:令和元年10月21日(月)

12時00分~14時00分


■会場:和食ダイニングまぐろ問屋十代目

彌左エ門 アトレ秋葉原2店

東京都千代田区神田花岡町1-9

アトレ秋葉原2 4階


JR秋葉原駅昭和通り口を出て、すぐ左側

にあるエレベーターで4階に上がってくだ

さい。


東京メトロ日比谷線をご利用の場合、秋葉

原駅3番出口を出ると、正面にエレベータ

ーが見えます。


地図→ https://bit.ly/2lV8tZO

 

■参加費:1,000円(消費税込み)

当日、会場でお申し受けします。


別途、お食事をご注文し、各自、ご精算く

ださい。


■その他:食事をオーダーするという条件

を満たしていただければ、遅れての参加、

中途での退室は可能です。当日は、ご参加

いただいた方からの質問もお受けします。


■参加申し込み方法:フェイスブックイベ

ントページで、「参加」ボタンを押してく

ださい。→

https://www.facebook.com/events/489330015247993/









銀行に死に追いやられることは絶対にない

「中小企業が銀行に死に追いやられること

は絶対にない」


これは、多くの方に惜しまれながら廃業し

た、山梨県の地場スーパー、やまとの元社

長の小林久さんが、先日、私が聴講した講

演会でお話された言葉です。


小林さんは、ご自身の体験を、「こうして

店は潰れた-地域土着スーパー『やまと』

の教訓」( https://amzn.to/2OBic19 )と

いうご著書で述べられ、大きな反響を呼ん

でいます。


それは、これまで、会社が倒産した経緯を

つまびらかにした本がなかったということ

もあると思います。


しかし、小林さんの講演では、もっと具体

的、かつ、細かな経緯を聴くことができま

した。


スーパーやまとは、倒産に至る前に、資金

繰がきつくなる中、中小企業支援協議会を

通して、バンクミーティングを開き、銀行

の支援を受けていました。


小林さんにとって、銀行は必ずしも100

%味方になってくれる存在ではなかったも

のの、だからといって、積極的に融資相手

の会社を突き放すことはしなかったという

ことを感じていたようです。


だから、冒頭で触れた、「中小企業は銀行

に死に追いやられることは絶対にない」と

いう言葉をお話されたのでしょう。


(特に、「絶対に」のところは、語気を強

めて小林さんはお話されておられました)


では、スーパーやまとが倒産した要因は何

だったのかというと、それは、小林さんの

了解を得ていないので、ここで言及するこ

とは控えたいと思います。


ただ、小林さんの、「中小企業は銀行に死

に追いやられることは絶対にない」という

言葉から学ぶことは多いと思います。


もちろん、小林さんは、「中小企業は銀行

に死に追いやられることは絶対にない」と

はおっしゃったものの、やむなく銀行が支

援を止めるということはあります。


でも、基本的には、銀行はできるところま

では支援を行うというスタンスです。


ということは、銀行から支援を受けている

会社は、本業回復に全力を注ぐこと、そし

て、その状況を逐一銀行に報告(最低でも

1か月に1回)することが最も大切だと、

改めて私は感じました。


このように書くと、「それは当たり前のこ

とだろう」と感じる方がいるかもしれませ

ん。


しかし、資金繰に苦しい会社の多くは、銀

行ばかり気にかけて、顧客を向いて仕事を

している会社はあまり多くないと感じてい

ます。


会社が存続するには、本当は、より多くの

顧客から支持を受けるよう努力することが

基本であるのに、「どうすれば、銀行から

追加融資を受けられるだろう」ということ

に、多くの注意を払っている会社が多いと

感じます。


もちろん、銀行から支援が受けられなくな

れば、事業の継続は難しくなりますが、そ

の会社が顧客からの支持が増えているとい

うことが銀行に伝われば、銀行は支援を惜

しまないでしょう。


繰り返しになりますが、小林さんは、「中

小企業は銀行に死に追いやられることは絶

対にない」とおっしゃられており、これ

は、資金繰が苦しい会社が課題を解決する

ための本当の解決策は、銀行に求めても得

られないということだと思います。




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●10月21日ランチ会兼勉強会のお知らせ

 

10月21日(月)12時00分から、東

京都千代田区秋葉原駅の近くのレストラ

ンで、少人数に限定して、昼食をとりなが

らの融資に関する勉強会を開きたいと思い

ます。

 

■日時:令和元年10月21日(月)

12時00分~14時00分


■会場:和食ダイニングまぐろ問屋十代目

彌左エ門 アトレ秋葉原2店

東京都千代田区神田花岡町1-9

アトレ秋葉原2 4階


JR秋葉原駅昭和通り口を出て、すぐ左側

にあるエレベーターで4階に上がってくだ

さい。


東京メトロ日比谷線をご利用の場合、秋葉

原駅3番出口を出ると、正面にエレベータ

ーが見えます。


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■参加費:1,000円(消費税込み)

当日、会場でお申し受けします。


別途、お食事をご注文し、各自、ご精算く

ださい。


■その他:食事をオーダーするという条件

を満たしていただければ、遅れての参加、

中途での退室は可能です。当日は、ご参加

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