先日、経済評論家の上念司さんが、銀行を
批判する記事を、ダイヤモンドに載せてい
ました。
(ご参考→ https://bit.ly/2BAiIYq )
その記事の主旨は、「銀行は、資産のある
会社に対して融資をしている、すなわち、
融資した会社が万一事業に失敗しても、そ
の融資を回収できる相手にしか融資をして
いない。
これは、銀行の『コアスキル』である、審
査能力を持っていないことの現われだ。
この銀行の姿勢は現在も変わっておらず、
日本銀行による大規模な金融緩和が始まっ
た2013年以降、銀行融資の総額は増え
ているが、その増加の大きな部分を不動産
業の会社への融資が占めている」というも
のです。
この上念さんの銀行への批判は、90%理
解できるのですが、10%だけ反論したい
と感じました。
それは、銀行の融資の原資は預金であると
いうことです。
預金は、契約上元本割れは許されません。
そこで、例えば、預金の利率が0%、融資
の利率が2%であるとすれば、銀行は、貸
倒を2%以内に収めなければなりません。
さらに、銀行の事務コストを考慮すれば、
貸倒は、1%以内とする必要があります。
そうであれば、いわゆる、「果敢な融資」
を銀行に望むことは難しいということも理
解できます。
それでも、銀行は、「審査能力」を高めて
貸倒を少なくする努力を行い、上念さんが
行っているような批判を避けることができ
るよう努めなければならないと思います。
そして、これについては賛否両論もあると
思いますが、もし、銀行が、元本割れも許
容される、ミドルリスクミドルリターンの
ファンド方式でお金を集めることができれ
ば、銀行も、果敢な融資はしやすくなると
思いますが、このようなことが実現するに
は、まだ時間を要するでしょう。
今回の記事の結論は、銀行が融資を行うに
あたって担保を要求する傾向にある要因に
は、融資の原資の大部分を、元本を保証す
る預金が占めているということもあるとい
うことです。
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当日、会場でお申し受けします。
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ださい。→