[要旨]
1年の決算は、1か月のごとの決算を12回積み重ねるという考え方で行うと、信頼性が高まります。
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先日、私が、たまたま、Clubhouseで、銀行融資をテーマにしたルームを開いたところ、面識がないにもかかわらず、ある会計ソフトのベンダーのCEOの方が参加してくださいました。その方のお話で参考になると感じたことがあったので、記事にしたいと思います。具体的には、その方の会社の提供している会計ソフトでは、月次決算を重要視しているということです。
これは、私が、以前から言っているような、経営者の方は、月次決算を行って、タイムリーに事業の改善に活用すべきという観点によるものではありません。1年の決算は、1か月の決算を12回積み上げる感覚で作るというものと考えているということだそうです。このような方法は、確かに、手間がかかる方法です。でも、あえてそのような方法を行う理由は、決算書の信頼性を高めることになっているからということです。
決算処理は、その都度、会計期間の会計処理を見直すことになりますが、正式な決算処理ではないとはいえ、1か月ごとにこれを行うことは、会計情報の正確性が高まることになります。では、そのような負担をかけてまで、会計情報の信頼性を高める価値があるのかという疑問をお持ちの方もいると思います。
でも、それは、最終的には、経営者の方が、何を重視するかという考え方によると思います。ただ、私は、現在は、管理方法を重視する経営者の経営する会社が、強い会社になっていくと考えていますし、だからこそ、前述の会計ソフトのベンダーでは、そのような会計ソフトを提供しているのでしょう。