鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

社会の役に立つ仕事

よく、若い起業家、経営者の方が、「自分

は社会の役に立つ仕事をしたい」と口にす

ることがあります。


これを聞くと、あまのじゃくな私は、「も

し、社会の役に立たない仕事をしている会

社があるとしたら、その会社はずっと赤字

が続いて倒産してしまうよ」と思ってしま

います。


冗談はさておき、「社会の役に立つ仕事」

という言い回しは、「多くの人から賞賛さ

れる仕事」とか、「社会的に評価の高い仕

事」を指しているのだと思います。


私は、どういう仕事をするかということに

ついては、まったく問題はないと思ってい

るのですが、あえて、「社会の役に立つ仕

事をしたい」という言い回しをしている人

は、「単に仕事をしているだけでは自分は

評価されず、従って、自己肯定感を感じる

ことができない。


そこで、社会の役に立つ仕事をすることで

社会から評価してもらい、自己肯定感を感

じるようになりたい」という欲求を持って

いるのでしょう。


私は、少なくとも、経営者になる方は、こ

のような考え方をすることは避けるべきだ

と思っています。


なぜなら、会社を経営をするにあたって、

無意識のうちに自分が賞賛されることを優

先してしまうからです。


それは、経営者が独り善がりになったり、

裸の王様になったりする原因になります。


そして、そのような会社は組織運営がうま

くいかず、業績に悪い影響を与えてしまう

ようになることは、説明するまでもありま

せん。


では、どうすればよいのかというと、経営

者の方が強い自己肯定感を持つことが必要

です。


この自己肯定感を持つにはどうすればよい

のかということは、説明を割愛しますが、

劣等感の強い人は、リーダーシップを発揮

できないということも、容易にイメージで

きると思います。


むしろ、経営者は従業員を励ます立場にあ

るわけですから、「社会の役に立つ仕事」

をすることで自分が励ましてもらえるよう

になろうと考えることは、本来のあるべき

姿勢と180°違っているのではないか、

ということが、今回の記事の結論です。

 

 

 

 

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