鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

残業をなくせない要因

先日、岡山県倉敷市にある真言宗の寺院、

高蔵寺の住職の天野高雄さんのメールマガ

ジンを読みました。


(ご参考→ https://goo.gl/aZgqBW


「私が本山の高野山金剛峯寺)での修行

時代、『忙しいと思われたら恥』と教わり

ました。


人の中には多忙であることを美徳とする者

もいます。


でも、超高速で走る新幹線の車内は静かで

す。


『ガタガタグラグラ』と音を出して、『い

かにも猛スピードで走っているぞ!』とい

うアピールはしません。


だからこそ安心して快適に乗っていられる

のです。


『忙しい!』と騒がず、人に悟られず平然

とする行いを意識しましょう」


私も、サラリーマン時代は、残業をしない

ようにしようと努力し、きょうできること

はきょう終わらせるように心がけていたこ

とから、あまり残業はしませんでした。


でも、成行でしか仕事をせず、要領が悪い

ために、たくさん残業をしている同僚の方

が評価されることが多いということも感じ

ていました。


会社の経営者や人事部は、表向きは残業を

減らせと号令をかけているものの、事業の

現場の管理者や従業員は、「もし、残業を

減らすという課題を達成してしまったら、

さらに、難しい課題を押し付けられるので

はないか?」という意識が働き、残業を減

らそうとするポーズだけをして、本気で残

業を減らそうとはしていなかったのではな

いかと、私は想像しています。


それは、まさに、冒頭で引用した、天野さ

んのメールマガジンに書かれていたような

状況なのだと思います。


以前にも、10年連続で売上を伸ばしつつ

も、従業員の方は17時に退社する会社を

経営している、岩崎裕美子さんについてご

紹介させていただいたときにも述べました

が、残業をしない従業員が高く評価される

という経営者の意図を明確にしない限り、

残業は減らないでしょう。


(ご参考→ https://goo.gl/msvdBw


ここで、「残業をなくすことも大切だが、

会社がなくならないようにする方がもっと

大切だろう」と考える方もいるかもしれま

せん。


そのような方は、前述の岩崎さんの経営す

る会社は、例外的だと考えているのかもし

れません。


しかし、現在は、残業の多い会社は、従業

員の確保が困難になり、逆に、競争力が低

くなります。


そして、人工知能やRPA(Roboti

c Process Automatio

n、より高度な作業を人間に代わって実施

できる認知技術(ルールエンジン、AI、

機械学習等)を活用した業務を代行・代替

する取組)により、就業時間を短くして競

争力を高めた会社が、たくさん現れてくる

ようになるでしょう。


(ご参考→ https://goo.gl/K9nxWU


現在は、従業員に残業はさせることができ

ないと考えることが、会社経営の前提にな

ると私は考えています。

 

 

 

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