鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

神は細部に宿らせるようにするためには

[要旨]

ビジネスパーソンは忙しい状況に身を置いていると、目の前のことだけに気をとられがちです。その結果、全体としては目的を達成できないミスを起こしてしまうことになりかねません。したがって、自分の仕事を常に俯瞰しながら活動できるようにすることが大切です。


[本文]

営業コンサルタント菊原智明さんのブログを読みました。ブログの主旨は、いまは、資料請求をされたときは、資料が入っているタブレット端末を請求者に送る会社があるそうです。そして、菊原さんの知人が、ある会社に資料を請求したところ、タブレット端末が送られて来たものの、その端末は充電されていなかったために、すぐに資料を見ることができなかったそうです。

その結果、資料は見てもらうことができなかっただけでなく、それ以上、その顧客との商談は進まなくなってしまうというものです。私は、この菊原さんのブログを読み、「神は細部に宿る」という西欧の格言を思い出しました。この格言の意味するものは、いくつかあるようですが、私は、細部にきちんと対処していくことで、全体の完成度も高まるということだと考えています。

そして、この格言は別としても、小さいことを疎かにしてはいけないということは、多くの方が同意されると思います。そこで、私は、小さいことは疎かにしてはいけないということが分かりつつ、なぜ、小さいこと(菊原さんのブログの例で言えば、タブレット端末を充電しないまま送ってしまうこと)を疎かにすることが起きてしまうのかといことについて考えてみました。私は、その理由は、目の前のことだけしか見ていない、または、全体を俯瞰して見ていないことだと考えています。

菊原さんのブログの例で言えば、タブレット端末を送った人は、資料請求をした人にタブレット端末を送ることだけしか頭になかったのではないかと思います。でも、タブレット端末を送ることの最終的な目的は、顧客に契約をしてもらうことです。そうであれば、タブレット端末の中にある資料を、すぐに確実に見てもらわなければならないわけですから、充電した状態で送らなければならないということに気づくはずできるでしょう。

また、タブレット端末を充電しないままで資料請求者に送ることは、会社の信用を失うことになるということにも気づくでしょう。とはいえ、普段、仕事が忙しい状態に長くいると、目の前のことだけに気をとられてしまいがちです。なかなか難しいことかもしれませんが、常に自分んも行動を俯瞰できるようにして、「細部に神を宿らせる」ことができるようにすることが大切ということを、菊原さんのブログを読んで、改めて感じました。

2022/1/31 No.1874

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