鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

ひよこ食い

あえて「ひよこ食い」に述べる必要はない

と、ずっと思っていたのですが、ちょっと

気になったことがあったので、今回は「ひ

よこ食い」について書いてみます。


「ひよこ食い」とは、経営コンサルタント

業界などではよくみられるのですが、すで

コンサルタントになっている人が、これ

からコンサルタントになろうとする人を対

象に、コンサルタント養成講座のような講

座を開いて、コンサルタント志望者から授

業料を集めて、自らの収入にするというも

のです。


この、業界の先輩が、その業界に進もうと

する人に対して、スキルなどを教えるとい

うことそのものに問題はないし、よいこと

だと思うのですが、この「講座」などを開

いたり受けたりすることそのものが目的化

してしまっているという例が、よく見られ

ます。


このようなことが起きてしまうのは、講座

の主催者が、ひよこ食いを主な収入源とし

て味をしめてしまうからでしょう。


そのような主催者は、講座だけでなく教材

を作ったり、さらに上級者向けの講座など

を作ったり、出版をしたりして、事業を広

げていきます。


そして、その講座の受講者も、受講者にな

ることが目的化していきます。


講座の主催者から学ぶ点が多くある、受講

料以上の価値があると考えているのであれ

ば問題はないと思うのですが、中には、い

つ、その講座を卒業するのだろうと思う人

もいます。


恐らく、その講座の主催者から学んでいる

ということに安住してしまい、受講生とい

う立場を隠れ蓑にして、独り立ちすること

から逃げているのではないかと思います。


これは極端な例ですが、先日、「ひよこ食

い」と思われるある講座の受講生の方から

聞いたのですが、「100万円以上する教

材のDVD数十巻を、毎日視聴し、通して

10回は繰り返して視るように言われた」

と話していました。


私は心の中で、「それって、完全にあなた

が食いものにされているよ」と思ったので

すが、その方も、DVDを見ることがモチ

ベーションになっているようでした。


本当にコンサルタントになりたければ、な

ぜ、「●●先生の塾生」ではなく、1日で

も早く自分の名前でコンサルティングをし

ようとしないのか、とても不思議に感じま

した。


今回、私が、このひよこ食いについて述べ

たのは、手段と目的の取り違えの典型的な

例だと感じたからです。


ちなみに、私は、経営コンサルタントとし

て、新たにコンサルタントになりたいとい

う方からコンサルティングを教えて欲しい

と言われれば、拒むつもりはありません。


ただ、その前に、拙著を読むこと、Pod

castを聴くことを依頼します。


なぜなら、そうすることで、わざわざ「講

座」を開いたり「教材」を作らなくても、

私の考え方や、スキルをお伝えすることが

できるからです。


もちろん、本を読むだけではスキルは身に

着きませんので、実地の指導も必要になり

ますが、だからといっていつまでも指導を

するということはせず、1日でも早くその

人が独立できるように支援します。


なぜなら、私が関心のある仕事は、新米コ

ンサルタントの育成ではなく、懸命に事業

改善に取り組んでいる経営者の方をご支援

することだからです。


経営コンサルタントを名乗るのであれば、

まず、コンサルティングに軸足を置くべき

であり、もし、新米コンサルタント向けの

教材の開発をするのであれば、補助的な事

業として位置付けるべきことでしょう。


その補助的ば仕事が本業に近いものになっ

ている「経営コンサルタント」は、なぜ、

補助的な仕事に注力しているのかというこ

とを考えて見れば、それは推して知るべし

ということです。

 

 

 

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