鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

事業計画はじゃま?

私はこれまで、事業計画を作成し、その計

画通りに事業を運営できるよう管理するこ

とが経営者の役割ということについて述べ

てきています。


その一方で、事業計画を作成しない会社も

多いということも事実です。


これについては、経営者の方が事業計画の

大切さについて理解していないとか、作成

のための負担が多いということが原因と考

えることができますが、さらに、経営者の

方が会社を起こした目的と、事業計画の作

成が相いれないことも原因になっているの

ではないかと思うようになってきました。


経営者は会社のトップですので、その会社

では強い権限を持っています。


したがって、その会社の事業は経営者の方

の指示で運営されます。


そして、その事業が成功すれば、その最大

の功績は経営者のものということになりま

す。


そこで、このようなポジションに就くこと

を目標とするビジネスマンはたくさんいる

でしょう。


ここで、仮に、自分の考える事業方針で事

業を進めることが事業を成功させることに

なるとすれば、事業計画を作成することは

意味のないことであり、余計な負担がかか

るものになるということになります。


すなわち、事業計画は、単にじゃまなもの

ということになります。


したがって、このような人には、事業計画

の大切さを伝えても意味はありません。


もちろん、自分がリーダーとなって事業を

成功させることを目標とすることに問題は

ないのですが、問題となるのは、自分の考

える方針で事業を進めることが、必ずしも

事業を成功させることになるとは限らない

ということです。


ここで、事業計画が大切な理由や、事業計

画を作成すれば事業がうまくいくのかどう

かということは改めて述べません。


ここで、見落としがちなこととしてあげら

れるものは、「価値の創造」ということで

す。


当たり前のことですが、製品は、購入する

側、すなわち顧客によって価値が認められ

るので、顧客が購入します。


そこで、事業の目的は、その価値を造るこ

となのですが、事業によって造られた製品

が価値あるかどうかは、前述の通り、造っ

た側ではなく買う側によって決められると

いうことが見落とされていると思います。


自分の方針で運営した事業は成功すると考

えている人は、自分が価値があると思って

いる製品だから売れると考えてしまうので

しょう。


この価値の創造が事業運営の醍醐味なので

すが、だからこそ、事業計画を作成するな

どの綿密な運営が要求されます。


このことに気づいていれば、独り善がりの

考えで事業を起こしてしまったり、事業計

画がじゃまと感じることがなくなるのでは

ないかということが、今回の記事の結論で

す。

 

 

 

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