[要旨]
ビジネスコーチの秋山ジョー賢司さんによれば、人は、自分が決断したことに対して、必ずしも100%の人から賛成を得ることができるとは限らないので、反対者からの批判を避けるために決断を行わないこともあるが、さらに、会社経営者の場合は、自社の業績が黒字であると、現状を変える必要性がないという表向きの理由によって、決断することを先送りしてしまう可能性があるので、会社経営者は、自社の業績が黒字であっても、経営が正しく行われていると予断することなく、自社の事業活動の状況を見直してみることが望ましいということです。
[本文]
ビジネスコーチの、秋山ジョー賢司さんのポッドキャスト番組を聴きました。番組の中で、秋山さんは、自社の業績が黒字の場合であっても、必ずしも、経営者の経営がよい状態だとは限らないと考えなければならないと述べておられます。秋山さんのお話しの主旨は、人は、自分が決断したことに対して、必ずしも100%の人から賛成を得ることができるとは限らないので、反対者からの批判を避けるために決断を行わないこともある。
さらに、会社経営者の場合は、自社の業績が黒字であると、現状を変える必要性がないという表向きの理由によって、決断することを先送りしてしまう可能性がある。そこで、会社経営者は、自社の業績が黒字であっても、経営が正しく行われていると予断することなく、自社の事業活動の状況を見直してみることが望ましいということのようです。私が述べるまでもなく、この秋山さんの考え方は正しいと思います。経営の正しさと業績は相関関係が強いものの、必ずしも一致するとは限りません。
いい加減な経営をしていても、経営環境が追い風であれば業績は黒字になることもあるし、懸命に正しい経営を行っていても、経営環境が向かい風であれば、業績が赤字になることもあります。また、業績が黒字であっても、現状よりもさらによい経営を行っていれば、もっと業績を高めることができる可能性もあります。すなわち、よりよい経営を目指すことは、業績が赤字であっても黒字であっても、常に行わなければならないということです。
そして、秋山さんの場合は、経営者が適切なタイミングで決断を行っているかどうかという観点から、決断の大切さを述べておられるのだと思います。そして、ここまでの内容については、ほとんどの方がご理解されると思います。その一方で、「正しい経営」とは何かという疑問が出てきます。極端なことを述べれば、「正しい経営とはよい業績を出すこと」なので、「業績がよければ経営を改善する必要がない」と考えることもできなくもありません。
しかし、この「業績がよければいい」という考え方は、多くの場合、近視眼的な考え方によるものであり、業績だけを追求していると、一貫性のない経営が行われ、長期的な視点では業績を高めることができないという結果になることも、多くの方にご理解いただけると思います。経営理念や企業理念が重視されている背景は、近視眼的な経営が行われることを避けるべきだと言う考えによるものが大きいでしょう。ところが、正しい経営というものを明確にすること難しい面があります。経営者が正しいと思って決断したことが、後になって誤っていたということもあります。すなわち、正しい決断かどうかは、事後的にわかることも多いのも事実だと思います。
しかし、私は、正しいかどうかが直ちにわからないからといって、決断を避けるよりも、結果的に間違っている可能性はあっても、少なくとも、決断を繰り返していくことが経営者の判断能力を高め、経営の精度向上につながるので、決断をしていくべきだと思います。ここまで、決断の重要性を述べてきましたが、私自身もそうですが、人は、強く意識していないと、安易な方向に向いてしまおうとしてしまいます。今回の、秋山さんの番組を聴いて、状況がよいか悪いかに限らず、常に前向きな活動をしていかなければいけないということを改めて感じました。
2026/2/18 No.3353
