[要旨]
経営戦略の立て方は、一般的には、まず、経営理念を明らかにします。次に、経営環境を分析し、それに基づいて全社戦略を明らかにし、さらに、それに沿った事業戦略を策定します。そして、最後に事業戦略を効果的なものにするための機能別戦略を策定します。
[本文]
前回は、マーケティング機能、生産機能、購買機能など、会社の各事業を支える機能ごとに、機能別戦略があるということを説明しました。今回は、これまで説明してきた、経営理念、全社戦略、事業戦略、機能別戦略を、どのように作成するかということについて説明します。オーソドックスな方法としては、まず、会社が目指すべき方向である経営理念を明らかにします。
つぎに、経営理念に向かうための経営戦略を策定するために、経営環境の分析を行います。その結果に基づき、全社戦略を策定します。さらに、全社戦略の方針に沿って、事業戦略を立てます。最後に、その事業戦略がうまく機能するような、機能別戦略を策定します。ただし、会社によっては、これとは異なる順で経営戦略が立てられることもあります。
例えば、会社を設立する時点で、柱となる事業を行うこと決まっている場合は、まず、事業戦略を策定し、それに合わせて全社戦略や機能別戦略を立てるということもあります。また、経営戦略は、必ずしも事業を始める前に、すべて決めておく必要はなく、事業を始めてから細かい部分を決めて行くという手順も、より実践的と言えます。
2022/4/10 No.1943