[要旨]
なかなか成功できないと考えている方は多いようですが、その要因は、単に、現在の行動を変えないということが多いようです。ただ、人はうまくいかない原因を、外部に求めがちなので、視点を変えることで、成功に転じるきっかけをつかむことが可能になるとでしょう。
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作家の犬養ターボさんが、ご自身の制作しているのポッドキャスト番組で、犬養さんの心理学講座についてお話しておられました。犬養さんの講座は、成功したいと考えている人が、自信をつけてもらうことで、従来より行動できるようにしているそうです。そこで、そのひとつの方法として、過去の自分の実績について書き出してもらうそうです。しかし、3割くらいの人は、過去に誇れるような実績がないと考え、落ち込んでしまうそうです。
このような人たちに対して、犬養さんが、「過去の実績とは、1番でないといけないとか、たくさんの人から絶賛されなければいけないということではなく、何かを達成したということであればいい」と伝えると、「過去の実績」を書き出せるようになるそうです。しかし、それでも1割の人は、「過去の自分は行動もしていない」と考え、「過去の実績」を書くことができないそうです。
このような人たちに対して、犬養さんは、「行動を変えようとする意欲を持っていたことはすばらしい」と伝えると、その人たちは表情が変わり、改善のための行動ができるようになったそうです。ここまでの内容は、評価される基準を下げることで、いままで自分を評価できなかった人が自分を評価できるようになり、その結果、行動できるようになったという内容です。そして、犬養さんによれば、自信をつけた受講生は、行動が変わったことで、より大きな成果を得られるようになったということです。
とはいえ、ここまでの内容は、特に真新しいことではないと考えている方が多いのではないかと思います。「評価の基準を下げて自信をつければ、行動できるようになる」って、当たり前だと多くの方が考えると思います。ところが、私がこれまで中小企業の事業の改善のお手伝いをしてきて感じることは、口では改善活動が大切だといいつつ、実際の行動では、従来と同じことを続ける経営者の方が多いということです。
繰り返しになりますが、犬養さんは、行動が変わることで、より大きな成果が得られると述べておられるわけですが、そのことを頭で理解する人は多いものの、実際に行動を変えている人は意外と少ないということです。なかなか成功できないと感じている方は多いようですが、その要因は、実は、行動を変えるだけという単純なことだと思うのですが、そこに躓いている人は少なくないということを、犬養さんのお話をきいて、改めて感じました。
2022/2/26 No.1900