鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

自分の強みは自分では気づきにくい

[要旨]

自分では自分の強みに気づかないことは少なくないようです。そこで、自分の強みは何かということを、他の人にきいてみることで、自分では気づいていなかった強みを見つけることができるかもしれません。さらに、それを仕事に活かすことで、容易に競争力を高めることができるようになるでしょう。


[本文]

先日、話し方講師の高山ゆかりさんのPodcast番組を聴きました。番組の中で、高山さんは、昨年までは、Podcast番組の制作にあたっては、前もって台本を書き、編集にも時間をかけていたけれど、今年からはそのようなことはしないで、台本なしで番組を収録して行くことにしたとお話しておられました。

この番組を聴いて、私は、「高山さんの話し方は、とても流暢なので、それは、高山さんがプロフェッショナルのアナウンサーだからだと思っていたのですが、実は、台本を準備したり、編集に時間をかけていたりしたからこそ、出来上がった音声では、流暢な話し方をしているように感じられるのであって、決して、努力なしに流暢に話ができていたわけではないことが理解できました」という感想を、高山さんにLINEで送りました。この私の感想について、後日、高山さんから、番組の中でご回答をいただきました。

高山さんによれば、番組の収録にあたり、台本を書いたり、編集に時間をかけたりすることは、高山さんの得意とするところであり、努力していたつもりはなかった。ただ、高山さんご自身は、フリートークはあまり得意ではないと思っていたので、今年は、台本をつくらなくても話ができるようにしたいと考え、それに挑むことにしたということだったそうです。そうはいっても、高山さんの話し方は、私自身がPodcast番組を制作しているからわかるのですが、とても上手なので、お手本にしなければならないと思っています。

ただ、高山さんのすごいところは、台本をつくったり、編集に時間をかけたりすることは、努力しているとは感じていなかったということです。そのため、私が、それを努力していると感じたことは、高山さんにとっては意外だったようです。このように、自分では努力していないと感じていることが、他の人からみれば、努力していると受け止められることは、案外、多いのではないかと思います。それがあるとすれば、それは、ものすごい強みになるのではないかと思います。

なぜなら、本人は労力をかけていないのに、他の人からみたら労力をかけているとみえるからです。そこで、自分の強みを自分ではわからないという方は、ときどき、自分のすごいところは何か、他の人にきいてみるとよいのではないかと思います。そして、自分で気づかなかった自分の強みがあれば、それを仕事に活かして行くことによって、自分が思っているよりも、競争力を発揮できるようになると思います。

2022/1/16 No.1859

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