鄙のビジネス書作家のブログ

鄙で暮らす経営コンサルタント(中小企業診断士)・ビジネス書作家六角明雄の感じたことを書いているブログ

中小企業と腫れ物は大きくなると潰れる

[要旨]

組織の規模が大きくなれば、それに合わせた事業体制を構築する必要があります。場合によっては、事業体制が整っていないために、事業が拡大しないということもあるので、経営者の方は、体制整備に注力することがとても重要です。


[本文]

稲盛和夫さんのご著書、「アメーバ経営:ひとりひとりの社員が主役」を拝読しました。「創業後の京都セラミツクは、いままで市場に存在しなかった、さまざまな、ファインセラミック製品を開発し、次々に製品化していった。そのため、会社の規模は急速に拡大し、最初は28名だった従業員数も、5年もしないうちに100名を超え、やがて200名、300名と増えていった。

それにもかかわらず、当時の私は、製品の開発から、製造、営業まで、ひとりで走り回っていた。もう、私自身の体がもたないし、仕事もうまく回らなくなる。『中小企業と腫れ物は、大きくなると潰れる』-中小企業がどんぶり勘定のままで大きくなれば、管理不可能となり、潰れるとよく言われるが、当時の会社は、すでにその状況に近づいていた」このような状況が、稲盛さんが、アメーバ経営(小集団独立採算により、全員参加経営をおこない、全従業員の力を集結していく、経営管理システム)を導入しようとしたきっかけのようです。

「従業員が100名のころまでは、ひとりでやれたんだから、会社を小集団の組織にわけたらどうだろう。100名を管理できるリーダーはまだいないかもしれないが、20~30名の小集団を任せられるリーダーは育ってきている。そういう人に小集団のリーダーを任せて管理してもらえばよいではないか」「どうせ会社を小集団に分けるなら、その組織を独立採算にできないだろうか。会社をビジネスの単位になりうる最小の単位まで分割し、その組織に、それぞれリーダーを置いて、まるで小さな町工場のように独立して採算を管理してもらえばよい」稲盛さんは、このように考えたようです。

ところで、今回の記事の主旨は、アメーバ経営そのものではありません。組織の規模が大きくなれば、それまで阿吽の呼吸で行っていたような事業運営はできなくなり、規模に合わせた管理体制構築が必要になるということは、多くの方がご理解されると思います。そして、これは例としては多くはないのですが、体制は町工場のまま、ある程度の規模になった会社が、管理体制をきちんとすれば、もっと事業拡大ができるのに…という状態になっているところを見るときがあります。したがって、経営者の重要な役割のひとつである、組織運営体制の構築を、早い段階から実施していれば、ビジネスチャンスを逃すことも減るのではないかと、私は考えています。

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